2017年11月30日

とんでもない

 仏教を評価したドイツの哲学者ショーペンハウアーは、「知は力なり」との格言を「とんでもない」と言ったそうです。なぜかならば「きわめて多くの知識を身につけていても、少しも力をもっていない人もあるし、逆に、なけなしの知識しかなくても、最高の威力を揮う人もある」と(細谷貞雄訳『知性について 他四篇』岩波文庫)  

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2017年11月29日

良きパートナー

 「良きパートナー」といえば、どんな人を指すでしょうか。“物事がうまくいかなかった時、そばにいてくれる人”などを想像しがちですが、アメリカの研究で、次のような結果が報告されました。
 最も多かったのは“うれしい出来事があった時、一緒に喜んでくれた人”。自分の喜びに相手が関心を示さない場合は、その後の関係は不調になったそうです。苦境だけではなく、喜びを共有することが相手を強く「支える」ことになると再認識しました(『「幸せ」について知っておきたい5つのこと』KADOKAWA)  

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2017年11月28日

「挫折力」の大切さ

 産業再生機構で41社の企業再生支援を行った㈱「経営共創基盤」代表取締役CEOの冨山和彦さん。冨山さんは若い世代に「挫折力」の大切さを強調しています。
 「挫折力」とは、挫折を愛し、乗り越え、生かしていく力。冨山さんは挫折を積極的に受け入れる中で、厳しい時代を生き抜く力を身に付けられると訴えています。
 確かに周囲を見渡しても、さまざまな組織のトップに立つ人は、何らかの挫折や失敗を経験していないほうが珍しいですね。「挫折とは、自分の能力以上に挑戦した者だけが得られる特権であり、それが人としての伸びしろになる」という冨山さんの言葉が印象的です。
 人生では、時に自分の思うようにいかない事態が起きます。仕事で大きな失敗をすることもあるでしょう。その時に逃げてしまえば、「挫折」のままで終わります。どんなに不格好であろうと、そこで誠実に粘り強く挑み続ければ本物の力が磨かれます。「挫折力」とは「不屈力」「挑戦力」とも言い換えられます。納得!!  

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2017年11月27日

年を経るごとに考え方が変わった

 「若いころの私は『百日の労苦は一日の成功のためにある』という考えに傾いていた」と述懐したのは、ノーベル賞受賞者で物理学者の湯川秀樹博士です。研究者として、結果を追い求める青年の姿が目に浮かぶますね。
 しかし、年を経るごとに考え方が変わったそうです。「ある人が何のために努力しているか、何を苦労しているかという面を、もっと重要視しなければならない」と(『現代科学と人間』岩波書店)  

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2017年11月26日

共に時間を過ごす

 霊長類の研究で知られる山極寿一氏が、アフリカに滞在していた時のこと。氏の家には、親しくなった現地の誰かしらが、ひっきりなしにやってきたそうです。用事がある人もいれば、ない人もいる。彼らいわく、“どうぞ自分の時間を使ってください”との親愛の表現なのだという(『京大式 おもろい勉強法』朝日新書)
 文化の違いと言えばそれまでですが、誰かを大切にするとは、“共に時間を過ごす”ことなのだと気付かされました。日本では“自分の時間”を重視するあまり、「誰かとの時間が極端に少なくなり、みんながバラバラになってしまった」と山極氏は指摘しています。  

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2017年11月25日

ハインリッヒの法則

 「ハインリッヒの法則」をご存知ですか。アメリカの損害保険会社に勤めていたハインリッヒは、労働災害の発生確率を分析し、「1対29対300」という数値を導き出しました。すなわち1件の重大事故の背後には、29件の軽微な事故があり、300件の「ヒヤリ」「ハッと」する経験があるというものです。
 怖い思いをした一瞬の出来事を見過ごさず、“事故の予兆”と捉える。その経験を皆で共有し、回避する知恵を出し合う中で、“危険の芽”は摘み取られていくのです。  

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2017年11月24日

才能教育

 「才能教育」を掲げ、音楽を通じて子どもの“育とうとする力”の開花に尽くしたのは鈴木鎮一氏です。その原点は、どんな子どもも、母国語を自由に操っているという、ごく身近な事実への着眼だったそうです。
 家族が発する“言葉の海”に包まれ、子どもは自然に母国語を習得する。鈴木氏はその過程を「どの子も育つ教育法」として音楽に応用しました。幼い頃から一流の楽曲に触れさせつつ、演奏練習を反復する中で、あらゆる子が立派な演奏家に成長できることを示してきたのです。「どの子も育つ、育て方ひとつ」「生命の力が、能力を身につけさせつつ育てていく」と信じて。  

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2017年11月23日

後ろ向きにワゴンを引く

 秋の行楽シーズンですね。新幹線などの車内販売で、時々、後ろ向きにワゴンを引く姿を見掛けます。ワゴンを切り返すスペースがないわけではないのですが。実は“伝説のカリスマ販売員”の茂木久美子さんが編み出した方法なのだそうです。通り過ぎた客と視線を合わせて“欲しいサイン”をキャッチしたり、客の足にワゴンがぶつかるのを防いだりする利点があるといいます。
 他にも、お釣りを素早く渡せるよう、あらかじめ準備したり、商品のやりとりの際、「今、富士山が見えますよ」と一言添えたり。ちょっとした心遣いだが、“客に気持ちよく過ごしてもらいたい”という思いが表れています。
 “物を売るだけ”と考えてしまえば、知恵も意欲も湧きません。仕事の意義を見いだして、工夫を加えたり、交流する人の幅を広げることで、やりがいをつかむ――ポジティブ心理学で言う「ジョブ・クラフティング(作り上げる)」です。
 大切なのは、現状を今一度、見つめ直すこと。自身の動機や強みを確認していけば、必ず気付きがあるものです。  

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2017年11月22日

聞いてもらって元気になった

 「きょうは話を聞いてもらって元気になった」。こうした経験を持つ人は多いのではないでしょうか。私たちは、自分が「話す」ことが相手を励ますことだと思いがちです。しかし、「聞く」ことが最大の励ましになる場合もあるのです。
 ドクターが、心理学の面から「聞く」ことの重要性を語っています。過去のつらい記憶は「画像」のようなものであり、なかなか心から消えない。しかし、それを誰かに語ることによって、記憶は「テキスト(文章)」へと変換されて軽くなる。つまり、話を聞いてもらうことで心の重しが取れ、生きる力が湧いてくるのだと。そうですね、納得!!  

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2017年11月21日

憎しみの放棄を宣言

 パリで凄惨な同時テロが起こったのは、一昨年の11月でした。この時、ジャーナリストのアントワーヌ・レリス氏は、妻を失ったのです。
 悲しみの淵で、彼はテロの実行犯に向け、フェイスブックに投稿しました。「ぼくは君たちに憎しみを贈ることはしない」「憎悪に怒りで応じることは、君たちと同じ無知に陥ることになる」。このメッセージは瞬く間に世界に広がりました。
 テロ後、2週間の出来事が『ぼくは君たちを憎まないことにした』(ポプラ社)につづられています。言葉を失い、友人の優しさや気遣いさえ煩わしく感じた。憎悪の感情を“正当化”することで、気を晴らそうとしたこともあった。それでも彼は、幼い息子と生きることを考える中で、憎しみの放棄を宣言したのです。
   

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2017年11月20日

父からの手紙

 傑作「考える人」を生んだ彫刻家ロダン。天才と称される彼ですが、青年期は挫折の連続だったそうです。
 彫刻家を目指すも、国立美術学校の試験に3度失敗。進むべき道を見失う彼に、父からの手紙が届きました。「自分自身にこう言って聞かせるのだ」「わたしには天賦の才能があり、成功を収めたいと願っている、と」(ルース・バトラー著『ロダン 天才のかたち』白水社)。
 ロダンは迷いを捨て、装飾美術の職に就くなど下積みで実力を磨きました。彼にとって父の手紙は大きな転機となったに違いありません。  

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2017年11月19日

世界を照らした

 1930年11月18日、創価学会の牧口先生は『創価教育学体系』を発刊。この日が「創価学会創立記念日」となりました。その後、軍国日本は戦争の泥沼へ。牧口先生と第2代会長の戸田先生は、治安維持法違反と不敬罪の容疑で逮捕されたのです。壮絶な獄中闘争の末、牧口先生は獄死しました。44年11月18日。くしくも学会創立の日でした。
 牧口先生の殉教は「薬王の供養」であると、後に戸田先生は語っています。これは過去世に自身を教化した仏への報恩感謝として、わが身を燃やし灯明を供養した薬王菩薩。その光は1200年間燃え続け、世界を照らしたと法華経に説かれています。  

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2017年11月18日

ある結論

 人間の命の終わりは、いつだと思いますか」。小児科医の緒方高司さんが、小学生にアンケートを取った際、考えさせられる答えがあったそうです。それは「人から忘れられたとき」でした。
 その回答から緒方医師は、ある結論に達したそうです。「その人の存在が誰かの心の中にある限り、たとえ肉体が失われても生き続けられる」「人の生死は、他者との関係性の中にこそある」と。
  

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2017年11月17日

座談会

 いまでは考えられない事ですが、「警戒警報発令中は中止。但集合時二時間前までに解除の場合は開催」。戦時中、創価教育学会(当時)の会員に配布された連絡事項の一文です。
 警戒警報は、敵機来襲のおそれがある際に発令された。無差別爆撃の合間を縫うようにして開催されたのは、学会創立以来の伝統の「座談会」です。
 牧口初代会長自身、軍部政府の弾圧で逮捕される数日前まで、座談会に出席しました。治安維持法違反の起訴状には、会長が直近2年間で「二百四十余回に亘り」「座談会を開催し」「参会者数名乃至数十名に対し」「信仰の強化に努め」等と記されています(現代表記に改めた)。時の国家権力が記録した“罪状”は、仏法の眼に照らせば、かえって死身弘法の証明となります。
 当時の座談会も内容の柱は「体験発表」。冒頭の資料には「貴重なる体験は砂中の金である」「そのまま自分のものとして信仰の増進を計り以てお互に幸福な生活を築こうではないか」とあります。特高警察の監視下でも、信仰の喜びが語り合われていたのです。  

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2017年11月16日

「すみません」と「ありがとう」

 なぜ日本人は「すみません」と謝ってばかりいるの?――多くの外国人が不思議がるという。「すみません」は謝罪のほか、物事を依頼する場合、さらに感謝を表す時にも使える。便利な言葉で、多用しがちです。
 だが、同じ感謝の言葉なら「ありがとう」と言われるほうが、気持ちがいいですね。両者の違いは、語源を確認すると分かりやすい。
 「すみません」は「済む」を打ち消した「済まない」の丁寧語で、相手に対して〝このままでは自分の気持ちが済まない〟という意味。一方、「ありがとう」は、相手の好意を〝めったにない立派なこと〟と称賛する「有り難い」から派生した。自分の心に重点を置く「すみません」より、相手をたたえる「ありがとう」のほうが、受け手の心に直接、響くでしょう。  

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2017年11月15日

色の違い

 染織家の志村ふくみさんは、日本独特の美意識を表す色に、茶とねずみの2色を挙げる。梅や桜、さらには野草と、「およそ山野にある植物すべてから鼠色は染め出せるのです。しかも一つとして同じ鼠はないのです。百種の植物があれば百色の鼠色がでる」(『一色一生』講談社)
 「四十八茶百鼠」という言葉があります。同じように見える茶色やねずみ色でも、実は多彩な色合いがあることを意味します。その何十、何百という繊細な色の違いを、人が識別できるからこそ、存在する言葉なのでしょう。  

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2017年11月14日

AED

 今、目の前で人が倒れたら、救命救急のためにとっさに動けるだろうか。心肺停止の場合、経過時間1分あたり7%から10%、生存率は下がるそうです。
 救急車到着まで平均で7分。この生死の境目で最大の武器となるのがAED(自動体外式除細動器)です。市民に解禁されて13年。AED普及協会によると、日本は普及率世界一ですが、使用率は低いそうです。「一刻を争う現場に素人が立ち入っていいのか」との、未使用者からの声も多いそうです。  

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2017年11月13日

大黒柱

 戦前に造られた庶民の住宅を古民家と呼ぶそうです。豪雪地帯では、雪が落ちやすい合掌造り。亜熱帯気候の地域では、強い日差しを避けるため軒が低いのが特徴です。
 外見は多様ですが、中の間取りは似通っているようです。『日本の家』(中川武著、角川文庫)によれば、標準的なのは、入り口に土間があり、続いて揚床部分がある。特徴は土間と揚床の境にある「大黒柱」です。大黒柱は最初に建てられ、建物を支えることから転じて、組織や団体などで中心的な役割を果たす人を指すようにもなりました。  

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2017年11月12日

まず行動すること

 アメリカ心理学の父」と呼ばれたウィリアム・ジェームズは、「なにかの美点を身につけたいときは、すでにそなわっているかのように行動すればよい」(木村博江訳)と言っていますが、まさに至言ですね。自己を変革するには、まず行動することです。
 一歩でも、困難に挑んでみる。一人でも多く、友に尽くしていく。たとえ“小さな行動”でも、積み重ねていけば“大きな人格”が築かれ、幸福への礎になるのを確信して。  

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2017年11月11日

なぜ、創価大学は試験に強いのか

 なぜ、創価大学は試験に強いのか。法学専門の教授が語っています。「自分の合格は、本当の意味でのゴールではない。後に続く後輩を親身になって応援し、合格に導く。その時に初めて、自分も真に合格したといえる――そういう気風と伝統があるから、創大は強いんです」と。
 国家試験だけではない。就職活動も、活躍目覚ましい駅伝や野球などのスポーツも、全て相通ずる部分があります。卒業生は折あるごとに母校を訪れ、地味なサポート役を買って出たり、激励を重ねています。
 人に尽くすことは、自己犠牲ではありません。自他共の幸福こそが、何物にも代え難い喜びとなる――「開拓魂」と「母校愛」をもった彼らが、私たちに教えてくれているのです。  

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