2017年10月17日

人間たる証し

 ノーベル物理学賞の中村修二教授は、大学では工学部に進みました。物理を学びたかった気持ちもあり、工学への関心は薄かったそうです。だが、興味深い大学の講義に心を動かされ、電子工学の道で、「もの作り」の醍醐味を体得していったそうです。
 その後、地方の化学薬品メーカーに入社し、開発課に配属。だが十分なスタッフや予算が付かない。ならば、と実験装置まで自らの手で作り、ついに青色発光ダイオードを開発しました。当時、苦労続きの氏を支えたのは、価値あるものを創造することが人間たる証しという信念だったそうです。  

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2017年10月16日

「加齢」と「老化」は、厳密には同義ではない

 年を取ると、人は衰える――そう捉えがちですが人間には、加齢とともに進化する能力もあるそうです。
 例えば、これまで蓄積してきた学習や経験を生かし、物事を総合的に判断し、問題解決に役立てる「結晶性知能」と呼ばれる能力。これは、高齢になっても劣化することなく伸びていくそうです。「加齢」と「老化」は、厳密には同義ではない。人は、何歳になっても成長し続けることができるのです。  

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2017年10月15日

新聞記事

 かつて、あるローカル新聞で注目を集めたコーナーがありました。“誰々が風呂場で転んで腰を打ち、何々病院に運ばれた”などの救急情報欄である(四方洋著『新聞のある町』清水弘文堂書房)。記事を読んだ知り合いが、“大変だろうから、家の手伝いに行こう”といった互助の風習もあったようです。
 新聞記事は、自分に関係し、受ける影響が大きいほど、読まれます。一方、人ごとと思われれば、関心さえ持たれません。  

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2017年10月14日

キンモクセイ

 キンモクセイの季節がやってきました。道ばたで、ふと感じる甘い香りが心地よいですね。キンモクセイは別名「九里香」とも呼ばれます。その名の通り、秋風に乗って香りは遠く広がっていくからでしょう。
 どんなに香りの良い花があっても、「花の香りは風に逆らっては進んで行かない」。釈尊はこう語っています。「しかし徳のある人々の香りは、風に逆らっても進んで行く。徳のある人はすべての方向に薫る」と(中村元訳『真理のことば 感興のことば』)。
 優れた人格の人は、嫉妬や非難の逆風が吹こうとも、豊かな人間性を伝えてゆくことができるということなのでしょう。  

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2017年10月13日

旅の足

 現在は、旅の足が汽車から電車に移り、急行、特急へと、速さも増していった時代です。「目的地まで乗っていられる時間が短いのに、なんで余計に運賃を払うんだ」と食ってかかった客がいたという、笑い話もあります。
 JR東海が2027年開業を目指すリニア中央新幹線の駅やルートが発表されています。東京・品川と名古屋を約40分で結び、区間の86%がトンネルです。駅弁でおなかを満たし、次は景色を堪能して……という人には「なんで余計に――」かもしれない。利便性は、心を豊かにさせる旅の醍醐味と引き換えということなのでしょうか。  

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2017年10月12日

おや、間違ったのはおれだ!

 世界に名高いウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が、畏敬の念を持って語り継いでいる指揮者がいます。ハンス・クナッパーツブッシュ(1888~1965年)がその人です。
 こんな逸話が残っています。ある公演で、彼が指揮を間違え、演奏が乱れかけた。聴衆には、誰の失敗か分からない。すかさず彼は、大きな声で言った。「おや、間違ったのはおれだ!」(アレクサンダー・ヴィテシュニク著『ウイーン・フィル えぴそーど』、福原信夫ほか訳、立風書房)
 もちろん、指揮者としての彼の技術は高かった。が、それ以上に、自分に非があれば素直に認める飾らない人間性を、楽員たちは慕ったのでしょう。  

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2017年10月11日

文化は友情の土台

 中国には、文化をないがしろにする態度を戒めた、こんな言葉があるそうです。「口先では『重要』、行う時には『次要』(二の次)、忙しい時には『不要』」。だが本来は逆である。
 文化は友情の土台であり、友好を切り開く〝武器〟となります。人間と人間であれ、国と国の関係であれ、それは同じです。米中対話の端緒を開いたピンポン外交(71年)、中国から上野動物園にやってきたパンダのブーム(72年)も、広い意味で「文化が開いた関係改善」といえましょう。  

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2017年10月10日

命の恩人です

 感動する話を一つ。「僕を救ってくれた命の恩人です」。結婚式の披露宴で新郎が紹介すると、一人の男性が立ちました。新郎は小学生の時、体育の授業で腹部を強打し、病院に搬送されました。肝臓破裂で出血も多量。生死の境をさまようも、手術が成功し、奇跡的に一命を取り留めました。その時の感謝を込め、当時の執刀医を晴れ舞台に招いたのです。
 祝辞に立つ執刀医。その言葉は意外なものでした。けがは、医師の経験からみれば極めて厳しい状態。だが幼い少年は懸命に耐え、見事に生還した。「彼は人間に備わる『生きようとする力』の逞しさを私に教えてくれました。その力を患者から引き出すことが、医療の役目であることに気づかせてくれたのです」と。そして最後に言った。「彼こそが私の恩人です」と。
 著名な心臓外科医のバーナード・ラウン氏は「私にとって何よりも偉大な教師は、多くの患者である」(小泉直子訳『治せる医師・治せない医師』築地書館)と記す。患者は“教師”――この言葉には人間への尊敬があり、向上の心がある。ともあれ他者に学ぼうとする人の、何とすがすがしいことでしょうか。  

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2017年10月09日

JR信濃町駅

 東京にある創価学会総本部の最寄り駅であるJR信濃町駅がきょう、開業123周年を迎えました。この駅は東京駅開業より20年早い1894年、甲武鉄道の駅として設けられました。今では毎日、2万7千人が利用しています。
 同鉄道(現・JR中央線)を建設したのは雨宮敬次郎。各地に多くの鉄道を建設し、日本中に自社の機関車を走らせた鉄道王として知られています。その実像は、結核を患いながらも、人々のために豪放磊落に突き進む“努力の人”だったそうです。
 「真に価値ある事業」について、彼は述べています。“30年か50年の仕事をして、それが自分と共に朽ちるようでは何になるか”“自分のやった事業が末代まで続けば、魂がとどまるから、自分は永久に死なない”と(『鉄道王 雨宮敬次郎 ど根性一代』東洋出版)納得!!  

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2017年10月08日

がんばれ東北!!

 日本製紙の石巻工場は、東日本大震災で壊滅的な被害に遭いました。4カ月を超える過酷な復旧作業で、ようやく一つのボイラーに火が入り、煙突から白煙が上がりました。震災前にはなじみだった光景です。
 それを目にした市民から、メールが届きました。――長い間、白煙が好きではなかったが、震災で煙が出ないのを寂しく思っていた。きょう、また煙が上がるのを見て、とても勇気づけられた、と(『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』早川書房)。復旧に格闘してきた従業員に、〝地域の皆さんのために〟との思いが募ったに違いありません。
 NHKドラマで脚光を浴びた三陸鉄道は、線路だけで約6㌔が津波に流されました。しかし震災から5日後、部分運行を始めたのです。列車を走らせることで、沿線の住民に〝安心〟を感じてもらいたかったからだ(『三陸鉄道 情熱復活物語』三省堂) がんばれ東北!!  

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2017年10月07日

帝王学の書

 古来、帝王学の書として読み継がれてきた『貞観政要』。その中に「創業は易く守成は難し」とあります。事業を継ぎ、守ることの難しさを説いた言葉です。
 「守成」の成否は、後継者が「創業の精神」をどう継承するかにかかっています。「創業の精神」という不変の出発点に立ち戻りつつ、創意工夫を重ね、たゆまぬ挑戦を続ける。そこから新たな発展も生まれるのです。  

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2017年10月06日

輪投げ

 秋の運動会シーズンです。高齢者のスポーツ大会では近年、競技としての「輪投げ」が人気だそうです。握力や腕力が鍛えられる上、微妙な力加減が脳の活性化やリハビリなどに有効という。楽しみながら老化防止ができる工夫の一つでしょう。
 お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古さんが「老いに負けない秘訣」を語っています。93歳の今もなお、評論家として精力的に執筆や講演活動を行っている外山さんは、体力の衰えと気力の低下を防ぐには、むしろ「忙しく生きること」だと答えています。あえて毎日の“仕事”をつくる。散歩、料理、人に会うなど手・足・口・頭を使うものがいい。その優先順位を考えながら、毎朝「予定」を書きだす。とりわけ「自分のためだけでなく、周りのものや、人のためになるようなことができれば最高」と。納得!!  

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2017年10月05日

希望の萌芽を感じませんか

 1990年代のユーゴ紛争後も、民族間の緊張が続くセルビア共和国。民族が違えば子ども同士も悪口を言い合う。そんな状況下、日本紛争予防センターによる「和解プロジェクト」が実施されました。
 同じ市に住む異なる民族の小学生が“協力して街を清掃する”というもの。まず街の地図を皆で作ります。それまで近づかなかった相手の居住地について質問が飛び交う。やがて一体感が生まれ、会えば仲良く立ち話をするようになりました。
 そうした姿をきっかけに大人たちにも変化が表れたのです。民族の異なる教員同士の交流が盛んになり、三つの小学校が共同で環境カリキュラムを考案したという(瀬谷ルミ子著『職業は武装解除』朝日新聞出版)
 心に深く刻まれた憎しみや敵対感情は、容易に消せるものではないでしょう。真の和解には、さらに長い時間と粘り強い取り組みが必要に違いありません。それでも、このプロジェクトには「人間は分かり合える」という希望の萌芽を感じませんか。  

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2017年10月04日

笑顔

 聖教新聞の写真には明るい表情の「顔」が多いと感じ、「何人の顔が載っているか」を数えた人の話を紹介します。
 1人、2人、3人……数える中であらためて気が付く。老若男女を問わず、生き生きとしている。それぞれに無二の味わいがあります。
 その人は語っています。「作っても作れない、自然にこみ上げてくる笑顔ですね」とも。信仰の喜びがにじみ出た、心からの笑顔だからだからです。戸田第2代会長は「聖教新聞には幸福への道が書かれている。こんな新聞はほかにはありません」と語ったが、紙面にあふれる笑顔は、その証左といえます。
 笑いにも、いろんな種類があります。作り笑い、独り笑い、照れ笑い……。人間の顔の中で最も美しいのは「真剣な顔」と「笑顔」だ、と言った人がいましたが、真剣に自他共の幸福を祈り、行動している人の笑顔は、人を引きつけてやまないのです。  

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2017年10月03日

次の勝利のための反省

 将棋ブームですね。プロ将棋の対局は、勝敗が決してもそこで終わりではありません。棋士は、対局後まもなく棋譜を振り返り、勝負をおさらいする「感想戦」に臨むのです。
 1手目から順を追い、互いの打ち方を研究する。敗者からすれば、傷に塩をすり込むようで、悔しさが募るばかりの時間に思えますが、一手一手を検討し、失敗した手を見いだすことが成長につながる。いわば「次の勝利のための反省」となるのです。  

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2017年10月02日

 都道府県のシンボルといえば、「木」「花」「鳥」などがなじみ深いですが、「石」はこれまでなかったらしい。そこで日本地質学会が昨年、ご当地で産出もしくは発見された岩石、鉱物、化石をそれぞれ“都道府県の石”に選定したそうです。
 化石のアンモナイト(北海道)、佐渡金山遺跡の自然金(新潟県)、東京駅の屋根にも使われたスレート(宮城県)……。選ばれた石を見ると、どれも各地域を象徴し、代表するにふさわしいものばかりです。  

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2017年10月01日

人間が人間である証し

 ボスニア・ヘルツェゴビナの首都に、〝サラエボの冬〟という国際芸術祭があります。来年2月で34回目を迎えるそうです。第1回は1984年。サラエボ五輪を記念して始まりました。
 90年代のボスニア紛争。武装勢力に包囲されたサラエボでは、一般人さえ狙撃されました。そうした過酷な状況下でも、芸術祭は毎年、市民の手によって続けられてきたのです。驚くべき歴史ですね。
 13回目に出演した、国際的ピアニスト・舘野泉氏は"感動を禁じ得なかった"と、述懐しています。〝文化・芸術が自分たちを支え、未来への力となり、人と人を結ぶことを、不条理な世界の中でも信じ続け、実現してきた人々がいるのだ〟と(『ひまわりの海』求龍堂)
 「文化」は、政治や経済の付随物ではありません。人間が人間である証しであり、目的なのです。  

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2017年09月30日

ばんそうこう

 「いつも大切に持ち歩いているものがあるんです」。こう言って、世界的な絵本画家のワイルドスミス氏がポケットから取り出したのは、子ども用のばんそうこうでした。
 氏のサイン会に来た女の子から、サインのお礼に渡されたという。ワイルドスミス氏は子どもが大好きで、作品を通して「自分達の住んでいる世界の美しさを彼らに気づかせること」(野村道子訳)が大切と訴える氏の原点を、垣間見る思いがします。  

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2017年09月29日

活路は常に現場から生まれるのです

 「V字回復」という言葉があります。これは会社の業績などが急回復することをいいます。
 大阪のテーマパーク「USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)」は最近、この言葉とともに語られます。ピンチを救った立役者・同社役員の森岡毅氏の斬新な発想が話題です。
 その一つが「答えは現場にある」。アイデアを探すため、毎日、園内を歩きに歩いた。来場者の楽しむ姿に目を凝らしながら考え抜いた。その先に生みだしたのが、ジェットコースターを「後ろ向き」に走らせること。今までにない絶叫体験に、オープンするや長蛇の列ができたのです(『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』角川書店)。
 人生であれ会社であれ、ずっと順風満帆ということはありえません。必ず襲ってくるピンチを乗り越える鍵は、第一に、必ず打開できると信じること。第二に、頭以上に〝足で考える〟ことでしょう。活路は常に現場から生まれるのです。  

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2017年09月28日

一歩前に踏み出す力になるのです

 童謡詩人の金子みすゞの代表作「こだまでしょうか」を抜粋した書が、山形美術館で見ることができるそうです。「『遊ぼう』っていうと/『遊ぼう』っていう/『ごめんね』っていうと/『ごめんね』っていう/こだまでしょうか/いいえ 誰でも」と書かれた作品は、ダウン症の書家・金澤翔子さんの字だった(『金子みすゞ・金澤翔子――ひびきあう詩と書』JULA出版局)
 みすゞの生涯は波乱の連続でした。親に決められた結婚相手との不仲。その夫から不条理にも創作活動を制限され、後に離婚。26歳で世を去ったのです。だが作品は、時代を超えて人々に愛されています。
 一方の金澤さんは、生後間もなくダウン症と診断されました。当時の社会は、まだ病気への理解が乏しく、世間の風は冷たかった。わが子を愛し、育てた母が金澤さんに読み聞かせたのが、みすゞの詩だったそうです。
 冒頭の詩は、響き合う人間の心を詠んだとも解釈できます。こだまのように、同じ言葉を返すのは、“あなたの言葉を、拒まず、ねじ曲げず、ありのままに受け止めました”という証しでしょうか。
 気の利いた言葉が言えなくても構わない。苦しんでいる人がいたら、会いに行き、相手の言葉を、自分の心に響かせる思いで、精いっぱい聞く。それが、相手が一歩前に踏み出す力になるのです。  

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