2012年05月19日

未来の宝

 万葉集に「子らを思へる歌」があります。「瓜食めば/子ども思ほゆ/栗食めば/まして思はゆ」。現代に解釈すると、瓜も栗も、当時は珍味だった事でしょう。それを口にすると、“あの子にも食べさせてあげたい”と、なるのでしょうか。読んだ人の、わが子の顔が思い浮かびますね。親心は、時代を超えて共通です。
 しかし、今の世に目を向けると、子どもに対する痛ましく悲惨な事件が絶えません。それは“親心”を忘れた、大人の問題です。子どもを大事にしない社会に、将来はありません。国にやれやれというだけでなく、地域が一丸となって、“未来の宝”との認識に立って、接し、はぐくむことが第一歩でしょう。
  

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2012年05月18日

平凡に見えることを持続

 一見、平凡に見えることを持続していくと、やがて非凡に通じていきます。地道な努力を積み重ねた人が、きっと人生の勝利者となる事でしょう。
 「格に入て格を出ざる時はせばく、格に入ざる時は邪路にはしる。格に入格を出て、初て自在得べし」(『芭蕉文集』岩波書店)。これは松尾芭蕉が“俳諧の心得”として述べた言葉です。格は規格の格で、基本のこと。基本を繰り返して学び、身に付けることが肝要です。基本通りにできるようになれば、そこからその人なりの個性や独創性が発揮されていくものです。
 有名な話です。プロ野球の王貞治選手を育てた、荒川博氏が語っていました。「人間というのは気の遠くなるような反復練習で、何かを会得することができる」と。王選手は打撃の基本である素振りに徹しました。1日1000スイングを超える素振りを実践していました。その中から一本足打法を生み出したのです

 基本に徹することは、土台をつくることです。土台なくしては、どんな家も、どんな立派なビルも建ちません。人生も同じです。  

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2012年05月17日

火事と喧嘩は江戸の華

 「火事と喧嘩は江戸の華」と言いますが、自身に火の粉がかからないと、人は行動を止めて「見てしまう」ものでしょうか。頭で分かっていても、いざという時、体は動かない。消火器の使用などは体に覚え込ませておきたいものです。
 その意味で、地域の防災訓練には積極的に参加したいものです。私は13日にあった地元自治会の、防災訓練に参加しました。消防団の人が消火器の使用のしかたを説明した後、「どなたかやってください」と言われ、皆さんしり込みをしていましたので、私が最初に手をあげ挑戦。自分ながら上手くできました。これで流れを作れば続々と挑戦する人が続き、無事、防災訓練は終了しました。
 このような地域単位でなく、コミュニティーの最小単位の「家族」でも、防災訓練はできます。家族の中の役割分担、災害時の連絡方法、避難経路・避難場所の確認、非常持ち出し品の点検等々。もちろん、わが家から火災を出さないよう、火元の点検も怠りなく。日常の備えが大切な命を守る事になります。油断は、何かに心がとらわれている時にも起こります。

江戸の火事
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E7%81%AB%E4%BA%8B
  

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2012年05月16日

R25

 電話で愚痴や悩みを聞いてもらう、有料の〝話し相手サービス〟R25を知っていますか。24時間、専属スタッフが対応するそうです。利用者が話す内容は、仕事から家庭、子育て、将来のことまで多岐にわたっているようです。
 専属スタッフは「あいづちは句読点のように打つ」「話を聞くよりも、相手の気持ちに寄り添う」「具体的なアドバイスはしない」などが聞き上手の極意と語っています。
 利用者は迷惑がられたり、厳しい指摘を受けて傷つくこともなく、癒やしを得られることが、受けている理由なのでしょう。常に他者との〝距離感〟を計り、〝空気を読む〟ことに気を配りつつ、それでも、人との強いつながりを求める。そんな現代人の心の葛藤が透けて見えます。

R25
http://r25.yahoo.co.jp/
  

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2012年05月15日

魂の治療所

 4月30日は「図書館記念日」でした。図書館の歴史を紐とくと、日本の公共図書館発祥の地は、宮城県の仙台になっていました。仙台藩出身の青柳文蔵が、若いころから収集した蔵書約1万冊と、運営資金1000両を同藩に献上し、「青柳文庫」が創設されたことがルーツとなっていました。なんとも、学都・仙台にふさわしい史実です。
 創価学会の池田名誉会長は、若き日より、わが子のように大切にしてきた書籍7万冊を、創価大学に寄贈しています。その膨大な蔵書は、関係者の強い要望で「池田文庫」と命名され、同大の図書館に設置されています。中には、戦中、防空壕に入れ、空襲から守った本もあるそうです。さらに、若き日に恩師の戸田城聖から個人教授を受けた「戸田大学」でのテキストとなった経済学、法学などの学術書も含まれています。
 活字の力を信じる人にとって、本はただの紙ではありません。師ともなり、友ともなります。すなわち「いのち」そのものなのです。古来、西洋では、図書館を〝魂の治療所〟と呼びました。人との出会いが人生を変えるように、良書にも人生を変える力があります。その両方を味方にすれば、より深い人生を生きられます。
  

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2012年05月14日

ダンテの叫び

 本物は苦闘の中から生まれます。世界文学の金字塔といわれているダンテの『神曲』もそうでした。愛する人の突然の死と、祖国からの追放という苦悩に襲われた、13世紀イタリアの詩人ダンテ。「他人のパンがいかに辛く/他人の家の階段の上り下りがいかに辛い道であるか」(平川祐弘訳)。流浪の中で綴られた詩人の一言一句が胸に染みります。
 地獄・煉獄・天国の3界をダンテ自身が旅する『神曲』の物語は、彼が文学上の師匠とした古代ローマの詩人ウェルギリウスが導き手となって進んでいきます。試練の旅 を勝ち越えたとき、師は弟子をこう讃えます。〝君は、君自身の主なのだ〟と。
 人間とは、運命に流されるだけの存在ではありません。自分が自身の主となって、困難にも立ち向かい、乗り越えていけるのだ。この詩人ダンテの叫びは、わが一念の変革が、人生も社会も変えゆく力になることを教えています。
  

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2012年05月13日

私は君を見守り続 ける

 ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサは〝愛の反対は「憎しみ」ではない。「無関心」である〟と語っています。マザー・テレサは、貧困の極限にあってなお、人間にとって最大の 苦しみは、物質的欠乏以上に、だれからも関心を払われなくなることなのだと。〝まなざし〟を注がれないところで、人は尊厳をもって生きることはできないのです。
 創価学会・池田名誉会長の長編詩に「たとえ/牢獄につながれようが/君は/君たちは/わが最愛の弟子だ!」との一節があります。だれが見捨てたとしても、私は君を見守り続 ける――そうした存在が一人でもいれば、人間は、逆境に立ち向かう勇気を奮い起こすことができるに違いありません。
  

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2012年05月12日

芸が分かってくれるお客さん

 人間国宝、桂米朝師の芸には圧倒されます。それは米朝師が日頃言うように「落語は演者が消えんとあかん」。つまり演者の説明ではなく、登場人物の「対話」や「しぐさ」だけで、状況を観衆に分かってもらわねばならない。名人・上手となると、視線だけで、登場人物の職業、複数の人物の間の距離、部屋の間取りまで表現できるそうです。
「一文笛」というネタで、米朝師は、登場人物の視線だけで、路地裏の長屋の狭さ、貧しい生活ぶりを表現します。まだ悲しい場面でもないのに、ハンカチを目にあてている人がいるほどです。
しかし、「うまいこといくのは、年に2、3回。まだまだ精進せんとあきません」と。「何人もの先達の名人たちの努力、そして、その芸が分かってくれるお客さんに、何十年何百年とはぐくまれて、落語という芸は磨かれていく。  

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2012年05月11日

かけはし

 私たちの地域ではまだ始まっていませんが東北は今、田植えの季節です。過去、東北の米が、沖縄に救われたことがあるそうです。
 それは1993年の記録的な冷害の時でした。この年は東北地方だけに限らず、全国的に稲は凶作に見舞われました。中でも岩手県の稲作は壊滅的だったそうです。多くの農家が、翌年のための種もみすら確保できない事態まで発展しました。
 悩んだ結果“冬でも温暖な南の島で、何とか増やせないか”との突拍子もない提案が浮かび上がりました。さっそく沖縄県に打診をしたそうです。なんと、岩手県の要請を沖縄県が快諾しました。二期作を行っていた石垣島の農家は“大変な時こそ助け合いを”と、島の水田の5分の1を提供してくれました。この結果、種もみを2トンから116トンに増やすことができたそうです。岩手へ持ち帰られた種もみによって、その秋には大豊作になったそうです。
 この米は公募で「かけはし」と命名されました。以来、岩手県と沖縄県の交流は今も続いています。交流は米の品種改良の技術開発のみならず、スポーツや文化、学校同士の交流などに広がっています。北と南、同じような行事でも発想が違っています。互いに学ぶところが多いようです。冷害という難が、双方に価値を生んでいます。
  

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2012年05月10日

電信オペレーター

 日本人初の電信オペレーターは、勝海舟だそうです。時は1855年、所は江戸の浜御殿でした。この場所は現在の東京都・港区汐留の辺りだそうです。ここで、当時32歳の勝海舟がモールス符号を使い、「鶴亀」など7つの言葉を送ったそうです。
 江戸から明治へ、日本の近代化は大きな進歩をもたらしましたが、なかでも通信分野の発展は飛躍的です。約150年前、符号だけだった通信は今や、携帯電話やパソコン一台で、世界と瞬時につながる時代となっています。上手に活用したいものです。  

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2012年05月09日

わが祖国

 毎年5月に開催される「プラハの春音楽祭」は、チェコの国民的作曲家・スメタナの交響詩「わが祖国」で幕を開けます。この交響詩「わが祖国」は他国からの圧政に苦しむ祖国の人々を励ましたいと作曲された曲です。当時、スメタナは聴力低下と闘っていましたが、“愛する民衆に、生き抜く勇気を届けたい”との信念が、困難の壁を破り、不滅の名曲を生んだのです。


プラハの春
http://www.youtube.com/watch?v=uCtn-8wP5Ws
  

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2012年05月08日

ロータス(ハス)効果

 知っていますか、なぜハスは泥に染まらないのか。それは、水分を利用してハスが「身繕い(みづくろい)」をしているからだそうです。知って見えると思いますが、ハスの葉には、撥水性があります。表面にある細かい毛のようなものが水をはじくのです。葉に付いた雨や露が丸い水滴になって、コロコロと表面を転がり、泥やゴミを絡め取っていくそうです。この現象を「ロータス(ハス)効果」と呼ばれています(『レンコン(ハス)の絵本』農文協)。雨露で汚れるどころか、かえって、それで自らをきれいにしてしまうのです。
 この現象を通して、仏法で説く「如蓮華在水」の言が思い起こされます。如蓮華在水とは、法華経の行者は、難に遭えば遭うほど、ますます成長できるという事です。創価学会版の日蓮大聖人御書に「猪の金山を摺り」(916ページ)とあります。猪は「金の山」が輝いているのが気に入らない。「なんだ、あんなやつ」と、輝きを消そうとして体をこすりつける。猪の毛は硬く、勢いもすさまじい。しかし、こすればこするほど、金山はますます輝きを増していったと解釈します。
 障害があるほどに自分を高めていく――人間関係においても大切な教えです。
  

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2012年05月07日

生涯現役

 「勝つために、競って、競って、競い続けている。それが私の人生なんです」。これは「女性スポーツ史上最強」といわれた米国のベーブ・ディドリクソン・ザハリアス選手の言葉です。
 彼女は万能の選手でした。ロサンゼルス五輪(1932年)では、槍投げと80メートルハードルで金、走り高跳びで銀。バスケットボールでは全米代表に3度、選ばれました。野球では、投手として大リーガーと対戦をしています。ゴルフでは、全米女子オープンなどプロ31勝をしています。50年にAP通信社が選んだ「20世紀前半最高の女子選手」にも輝いています。
 彼女は「上達しつづける限り、引退はしません」と語っていました。ゴルフ全米女子で3度目の優勝は、がん手術の後のことでした。そうした劣悪な環境の中でも彼女は、引退どころか、むしろ「障害がないと、ベストの力が出ない気がします」と、40代で早世するまで引退しませんでした(『20世紀を感動させた言葉』)
 男女の差はあれども「生涯現役」「一生涯、戦う」。こう決めた人に「引退」の二字はありません。

ベーブ・ディドリクソン・ザハリアス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3%EF%BC%9D%E3%82%B6%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9  

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2012年05月06日

友への励み

 病気の友を見舞う時、どうしたら喜ばれるでしょうか? 大変難しい問題です。病床にあった経済学者の小泉信三氏を元気づけたのは、友人から贈られた運動靴だったそうです(『平生の心がけ』講談社学術文庫)。贈られた運動靴に“早く戻って来いよ”と、自分を思いやってくれた友の“心の情景”が見えたからでしょう。
 ロシアと隣接する、東ヨーロッパのベラルーシ共和国での、ある小児白血病棟での話です(鎌田實著『雪とパイナップル』集英社)。
 つらい治療に負けそうな子どもたちが、ある日を境に明るく変わりました。それは、入院中の子どもたちが退院し、学校に戻った時に授業に遅れないようにと、ボランティアの教師が勉強を教えに来てくれた日からだそうです。勉強するということは、いつか退院できるということ。そこに希望が芽生えました。
 励ましとは、相手に“希望の花”を咲かせることです。人は皆、希望の種を持っています。相手の状況、置かれた環境を踏まえながら、それを、どう芽吹かせ、はぐくむか――「自分には、こんなに思ってくれる人がいる!」。その心が、どれだけ友の励みになることでしょう。

ベラルーシ共和国
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B7  

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2012年05月05日

富士山

 日本で、もっとも高い山は富士山です。その富士山に、いにしえより多くの人が、その雄大さ、美しさを記してきました。日本最古の和歌集『万葉集』にも、富士を詠んだ歌が、いくつも収められています。
 さらに、平安時代に編まれた『古今和歌集』にも、富士が登場します。興味深いのは、藤原忠行が燃える恋に例えて、富士を謳っていることです。現在では想像出来ませんが、当時は富士山が噴火していた時代でした。その為、火山として描かれています。
 一説によると、富士山は約10万年前に誕生したそうで、火山の寿命からいうと、富士は、まだ若い青年期なのだそうです。現代では悠然とそびえ立つイメージが定着していますが、じつは、その地下には今でもマグマが赤々とたまっているのです。(『富士燦々』角川書店)
  

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2012年05月04日

登竜門

 あす5日は「端午の節句」です。今年も薫風を受けて、こいのぼりが空を舞うシーズンがやってきました。季節の風物詩ともいえる“こいの吹き流し”は、中国の「竜門の滝」の故事に由来するそうです。黄河にあるとされる「竜門の滝」を登り切った魚は、竜になるとの言い伝えから、男児の将来を祝って始まったものだそうです。
 人が栄達するための難関を「登竜門」と呼ぶのも、この故事にもとづくと言われています。

登竜門 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BB%E9%BE%8D%E9%96%80  

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2012年05月03日

ザ・ミラクル・ワーカー

 知っていましたか? 映画「奇跡の人」(1962年製作)の原題は「ザ・ミラクル・ワーカー」だったそうです。これは、三重苦を乗り越えたヘレン・ケラーでなく、サリバン先生を指します。サリバン先生は当時、21歳の若さでした。しかも自ら目を患っていました。しかし、若き日の敢闘が、歴史に残る感動のドラマを生んだのです。
 ヘレン・ケラーに対する、サリバン先生の教育は、ものごとに「名前を付ける」戦いであったといわれています。熱病にかかり、ヘレンは1歳7カ月で目・耳・口の機能を失います。少女は、さながら野生の動物のようでした。食事は手づかみ。気にさわれば、すぐ暴れる。家族も、さじを投げました。
 しかし、ケースワーカー(福祉専門員)の教師サリバンは、少女に人間としてのしつけを教えました。重点は、言葉の習得です。ものには名前があること。自ら五体で感じつつ、事物に名前を付けること。その格闘の中で、少女・ヘレン・ケラーは「人間」になっていったのです。「ザ・ミラクル・ワーカー」のサリバン先生の教育によって。

映画「奇跡の人」
http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/THE%20MIRACLE%20WORKER.htm
  

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2012年05月02日

眠っていた能力

 桜が終わったら、新緑が目にまぶしい季節になりました。夏に大輪をつけるヒマワリも今は小さな若葉です。時を待ち、静かに成長の歩みを進めています。人も植物も若い芽を大切に育てたいものです。若い人の良さは決意や心が熱く前向きなことですね。半面、未熟さからの失敗もあります。しかし、この両面を踏まえ、どう育成していくかが問題です。特に、うまくいかなかった時の接し方が大切です。
 ずいぶん前の話ですが、マラソンの高橋尚子選手を育てた小出義雄氏は、“必ず世界一になれるから、頑張れ”と無名の高橋選手に声を掛け続けたそうです。高橋尚子選手は線が細く弱い選手だったそうですが、自信と勇気を与えたかったと語っています。激励によって人は変わります。眠っていた能力が開花すると著書で述べています。『育成力』中公新書
  

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2012年05月01日

人生の真価

 「東洋のルソー」と称される、自由民権運動の指導者・中江兆民。彼の志の高さを物語る、晩年のエピソードがあります。
 中江兆民が大病を患い、53歳で医師から「余命は 1年半」と宣告された時のこと。されば、と彼は喝破した。「一年半、諸君は短促なりといはん、余は極て悠久なりといふ」(『一年有半・続一年有半』岩波文 庫)。そして、死と対決しながら、猛然と政治、文学、宗教を論じ、わずか4カ月で2冊の本を上梓。彼の残した言論は、100年以上を経た今も、色あせるこ となく人々を啓発し続けています。
 誰しも、人生には限りがあります。だからこそ、どう生きたか、何をなしたかに、人生の真価はあります。

中江兆民
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%B1%9F%E5%85%86%E6%B0%91  

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2012年04月30日

ユイマール

 沖縄・宮古島の平良港近くに、「ドイツ皇帝博愛記念碑」という県の指定史跡があります。これは、1873年、中国からオーストラリアに向かうドイツ商船のロベルトソン号が台風に遭遇し、宮古島沖で座礁、難破しました。荒れ狂う海の中、島の人々は小舟を漕ぎ出し、船員たちを命がけで救出しました。約1カ月の看護の結果、全員が無事、帰国しました。ドイツ皇帝は、この友愛の救出に感謝し、軍艦を宮古島に派遣、贈り物とともに記念碑を建立したものです。
 沖縄には、“助け合い”を意味する「ユイマール」という言葉がある。「ユイ」とは「結い」の意。先のドイツ船の救出劇も、その一つの表れでしょう。

ドイツ皇帝博愛記念碑
http://w1.nirai.ne.jp/shiruko/okinawa/rekishi/doitumura.html  

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