2017年04月24日

精神は一致

 “建築家詩人”といわれた立原道造氏は、住宅建築も詩作も、ともに人間生活の発露と考えていました。
 親交のあった文学者の中村真一郎氏は「建築と詩とは、彼にとってひとつの精神活動の二つの現れに過ぎなかった」と書き、立原氏自身も「住宅とエッセイの本質する精神は一致しています。住宅のすぐれたデザイナアは、それ故にしばしばすぐれたエッセイイストである」(『立原道造全集4』筑摩書房)と述べています。
 一見、畑違いに思える分野にも、突き詰めると通底するものが見えてきますね。  

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2017年04月23日

VW

 ノーベル医学生理学賞の山中伸弥教授が、自身の研究活動を支える言葉として「VW」を挙げています。かつて、米グラッドストーン研究所に留学していたとき、当時の所長に教えられたそうです。「V」は「vision(長期的な目標)」の頭文字で、「W」は“一生懸命に働く”という意味の「work hard」からきています。
 ある日、所長が研究員を集めて熱弁を振るいました。“VWさえ実行すれば、君たちは必ず成功する”。さらに“研究者だけでなく、人生にとっても大事なのはVWだ”と(『賢く生きるより 辛抱強いバカになれ』朝日新聞出版)  

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2017年04月22日

反意語

 「善悪」「強弱」「勝敗」――反意語同士で熟語になると、良いとされるものが先にくる場合が多いですね。一方、「貧富」「禍福」のように、良いことが後に続く場合もあります。
 「禍福はあざなえる縄の如し」といえば、人の不幸も幸福も、わら束がより合っている縄のように、表になったり裏になったりする意味です。「禍」から「福」の語順には、災いを転じて福にしたいという、人間の太古からの切なる希望が感じられます。
 人類の教師といわれるソクラテスは、「幸福の核である『魂の善さ』が備わっている場合にのみ、その土台の上に乗って、健康も名声も富も善きものとなる」と確信していました(岩田靖夫著『増補 ソクラテス』ちくま学芸文庫)。  

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2017年04月21日

だからこそ人生は面白い

 苦労は青年の特権です。米国のウォルト・ディズニーにも、会社を解雇され、事業に失敗続きの時代がありました。それでも「若い頃に失敗するのはいいことだ、なぜなら、非常に多くのことを学べるからだ」と達観していました(『私のパパ ウォルト・ディズニー』上杉隼人訳、講談社)
 青年じゃなくても「こんなはずじゃなかったが、だからこそ人生は面白い」と、言える人生を送りたいものです。  

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2017年04月20日

輝く五月をつくる

 脚本家の内館牧子さんはサインを頼まれると、「二月の雪 三月の風 四月の雨が 輝く五月をつくる」と添えたそうです。しかし、思うところあって、一時、記すのをやめたそうですが、東日本大震災の後、再び、書くようになったそうです。
 人生も、試練の風雪の先に輝きの日が訪れる、という意味なのでしょうか。  

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2017年04月19日

背番号「10」

 プロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」では、背番号「10」をファンのために永久欠番にしています。
 これは1チーム9人で試合を行う野球では、選手たちを「ナイン」と呼ぶことから、ファンの一人一人が“10人目の選手”という意味を込めているのでしょう。10人目の選手となれば、一試合一試合は人ごとではない。ファンも勝利を目指し、熱く闘魂を燃やすに違いありません。  

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2017年04月18日

旗立て松

 松の木は、その生命力の強さから、時代を超えて尊ばれてきました。武門の旗を松の木に立てた「旗立て松」の逸話が、今も各地に伝わっています。
 関西では、楠木正成が嫡男・正行との別れの際、桜井の宿の松に旗を立てかけ、後継の誓いを促しました。その南には、天王山があります。豊臣秀吉は、決戦の「山崎の戦い」を前に、山中の松に登って旗を掲げ、自軍を鼓舞したのです。
 関東では、武田信玄の「三増峠の戦い」(神奈川・愛川町)が有名です。信玄は、松に大将旗をはためかせ、勝利への士気を高めたのです。  

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2017年04月17日

日比谷公園

 暖かくなると、外の空気が吸いたくなりますね。公園歩きが楽しい季節です。東京都心のオアシスとして親しまれる日比谷公園は、1903年の開園です。「公園の父」本多静六博士が整備したことで知られています。
 博士は、苦学を重ねてドイツに渡り、日本人初の林学博士となりました。25歳から毎日1㌻の執筆を自身に課し、生涯に370冊以上の著作を編んだそうです。
 書くほどに次第に面白くなった自身の体験などから、博士は「職業の道楽化」を訴えました。仕事に全力で打ち込み、日々の勤めが愉快で、面白くてたまらないというところまでくればよい。その道楽化の”カス”として、金にも名誉にも恵まれてくる、と(『本多静六自伝 体験八十五年』)。
 この仕事哲学から、博士の「人生即努力、努力即幸福」という言葉が生まれました。  

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2017年04月16日

松坂の一夜

 本居宣長が本格的に国学の研究を志すきっかけは、賀茂真淵の書物との出あいでした。その後、宝暦13年(1763年)5月の夜、真淵が宣長の地元・松坂を訪問中と知るや、宿までおしかけ入門を請うたそうです。世に言う「松坂の一夜」です。
 2人の出会いは、この1回だけです。宣長は、往復書簡によって、真淵が世を去るまでの6年間、厳しくも慈愛に満ちた指導を受け切りました。真淵の没後も、毎年の祥月命日には書斎に位牌を掲げ、生涯、師恩を忘れなかったそうです。
 小林秀雄は大著『本居宣長』の中で、2人のやりとりを丹念に詳述しています。それが宣長を宣長たらしめる要の一つと感じたのかもしれません。  

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2017年04月15日

アルジャントゥイユ

 明るい自然光に包まれた「アルジャントゥイユ」は、マネが印象派の手法を取り入れた斬新な人物画です。
 アルジャントゥイユとは、パリ郊外にあるセーヌ川沿いの町の名前で、印象派の巨匠モネが約6年間、住んだことでも知られています。この町の対岸にある別邸にいたマネがモネのもとを訪れ、触発を受け、戸外制作した作品が「アルジャントゥイユ」なのです。
 モネとの交友がマネの新しい作風をつくりました。人と人との出会いは世界を広げ、新しい自分をつくります。新たな出会いが待つ春、古い友人を大切にしながら、新しい友情を結んでいきたいものです。  

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2017年04月14日

分岐点

 エジソンが白熱電球を発明、ライト兄弟が動力飛行に成功、アームストロングが月面に着陸――歴史には、“あの日”があったから“今”の発展があるという分岐点があります。そうした史実を集めた『世界の歴史を変えた日1001』(ピーター・ファータド編集、ゆまに書房)
 この中には、ワシントンがアメリカ初代大統領に選出された日も紹介されています。1789年2月4日、大統領を選出する代理人の全ての票を獲得。その後、選挙結果が全州で承認されたと、ワシントン本人に正式に告げられたのが、同年4月14日とあります。
 だが、事ここに至っても、当人の演説からは固辞したい気持ちがうかがえました。責任の重さゆえでしょう。しかし彼は、「義務感」から、引き受けることを決意したそうです。  

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2017年04月13日

平和と希望の種

 アフリカで3000万本の植林活動を進め、創価学会の池田大作先生と語らったワンガリ・マータイ博士は、「木を植える時、私たちは『平和と希望の種』を植えているのです」と語っています。
 春咲く花、夏に茂る緑、秋風に舞う枯れ葉、雪に耐える幹の太さで、木々は命の強さ、美しさを教えてくれます。移ろいゆく季節を呼吸しながら、人もまた、素晴らしき人生の軌跡を描いていきたいものですね。
  

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2017年04月12日

老後の初心

 真新しい制服やスーツに身を包んだ若者が、街を行き交う季節です。
 「初心忘るべからず」という言葉が心に浮かびます。能の大成者・世阿弥がこの言葉を書き残したのは、還暦を過ぎてからだったそうです。世阿弥は室町幕府の3代将軍・足利義満に寵愛されたが、6代・義教の代になると数々の弾圧を受け、能の秘伝書を若い甥に譲るよう強要されました。それでも世阿弥は、枯れゆくことを拒み、ひたすらに己の道の完成を目指すのです。
 初心」というと、現代では専ら、“芸能や学問を始めたころの気持ち”という意味ですが、世阿弥は『花鏡』で、初心には、ほかに二つあると述べています。一つは、修行のそれぞれの段階の初心、もう一つが「老後の初心」であると。  

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2017年04月11日

葉桜

 花吹雪の光景をまぶたに残し、東京ではもう、葉桜が風に揺れています。若葉がいっぺんに伸びる瞬発力。聞けば、ソメイヨシノなどは「花芽」と同時に「葉芽」も成長しているそうです。花の陰で、桜は既に、次への“先手”を打っていたのです。
 「葉桜」という言葉は、新緑の桜だけを特に指します。時を待つのでなく、今こそが前進する時――自らそう決めて、苦難に負けない強い自身をつくる“先手”の日々を送りたいものです。  

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2017年04月10日

季節の移り変わりを体感できます

 この時期、東北新幹線で上京すると、季節の移り変わりを体感できます。東京へ南下するときは、だんだんと桜が咲いて、街を彩る薄桃色が増えていく。一方、帰る際は、途中で桜前線を追い越し、つぼみが開花を待つ風景が戻ってくるのです。
 行きは、これからやってくる未来を先回りして見るようであり、帰りの景色は、まるで、映像を逆回転させ、時間をさかのぼっていくように見えるのです。  

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2017年04月09日

心の原風景

 入学式の季節ですね。さまざまな校歌が列島に響いています。
 学校生活の折々に歌われる校歌は、卒業後も覚えているものです。口ずさむと、若き日の思い出がよみがえるのは私一人ではないでしょう。
 全国の校歌の歌詞を調査した『校歌 心の原風景』(浅見雅子・北村眞一著、学文社)によると、校歌には学校の教育方針をはじめ、自然環境、気候、歴史などが詠み込まれているそうです。それが私たちの心の原風景となっているのです。  

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2017年04月08日

当たり前

 「若い頃の雑用は買ってでも」。そう提唱するのは、脳神経外科専門医の築山節氏です。脳にとって雑用は、スポーツに例えれば、ランニングや筋力トレーニングにあたるそうです。
 人のやりたがらない雑用でも自ら買って出る。ささいな用事を面倒くさがらず、コツコツ取り組む。その習慣が身に付けば「前頭葉が鍛えられ、意志的・主体的に行動する力の高い人になりやすい」と(『脳が冴える15の習慣』生活人新書)
 ともすると人は、平凡なことを軽く見がちです。何か特別で、難しいことをしないと、成果が挙がらないと思い込む人もいます。だが、“小さな達成感”の積み重ねは自信となり、やがて“大きな成果”につながるのです。何より、当たり前のことができない人に「当たり前以上」ができるはずはありません。  

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2017年04月07日

3年を費やし開発、商品化

 大学で学生生活を謳歌したいと夢を描きつつも、不安を抱える一人の高校生がいました。彼は病の影響で片手しか自由に動かせず、靴ひもが結べません。
 そこで彼は、世界的スポーツ用品企業に手紙を書きました。「一人で洋服を着ることはできますが、今でも親にシューズの紐を締めてもらわなくてはなりません。自分で自分のことを全てできるようになりたい……」(「ナイキ・ジャパン」プレスリリース)。受け取った関係者は3年を費やし、彼の夢をかなえる靴を開発し、商品化しました。
 「一人」のために尽力した結果、その一人だけでなく、多くの人に喜びを届けられることがあのます。  

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2017年04月06日

根っこが大事

 あるトマト栽培の農家を訪ねた時の話です。ハウスに入ると、9000本のトマトの木が並ぶ。たわわに実るトマトに目が行きがちですが、農家の人は、それぞれの木の先端部分の葉に目を凝らします。葉のツヤや色を見ることで木全体の健康状態が分かるそうです。
 何でもそうですが、根っこが大事です。でも根は見えないから、目に見えるもので判断するしかない。その場合、結実した玉を見るのではなく、生育状況が一番分かる先端部分を見て、『これからの成長をどうするか』と手を打つのです」と。
 大切な視点と思いました。トマトの実は「過去」の成長の結果であり、「未来」の結果を決めるのは「今」の成長です。農家の人の話は「今」という瞬間瞬間を「未来」への出発点とする仏法の「本因妙の生き方」に通じます。  

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2017年04月05日

花言葉の文化

 2日に入学式が行われた東京・八王子市の創価大学。桜、黄のレンギョウ、白のユキヤナギやコブシ、赤のツバキ、紅紫のミツバツツジなど、キャンパスは色とりどりです。
 植物の花言葉を調べてみると、精神美、希望、未来への期待、友愛……。新出発にふさわしい、明るい言葉が並びました。
 花言葉の文化は一説によれば、17世紀ごろのトルコが発祥だそうです。トルコでは自分の気持ちを花に託して贈る習慣があったという。それがヨーロッパ各地に広まり、明治期に日本まで伝わりました。
 「花」を「心」の表れと見て、愛でる思いに国境はないですね。  

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