2014年03月31日

世界とのつながり

創価学会の牧口初代会長は『人生地理学』に、身に着けている物から、”世界とのつながり”が見えると書いています。衣服は豪州産の羊毛を原料に、英国でつくられたもの。靴は、底の革は米国産で、それ以外の革はインド産等々――。牧口会長は戦前ノ帝国主義の時代を生きた人物です。
生涯、一度も海外に出ることはなかった。だが、世界と助け合わずして、人生は成り立たないことを知っていたのです。  

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2014年03月30日

材料の中に命

職人は、材料の中に命を見ます。山梨・山中湖畔で評判の手打ちそば店を営む、職人歴23年の言葉です。
味の9割は、そば粉で決まると語っています。「同じ粉でも、その日の気温や湿度によって別物になるんです」。色、香り、手触りを確かめ、「調子はどうだ?」と声を掛ける。状態を見極め、粉に加える水の加減や、そば生地をのばす厚さを微妙に変える。「どれだけ良質な粉でも、〝いつもと同じ〟と油断したら、本来の味は引き出せません」と。  

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2014年03月29日

人間関係

人間関係における曖昧さとは、言葉を変えれば“心の共有地”ということでしょう。そこに積極的に立ち入ることで、人生は豊かになります。曖昧の「曖」には「日ざしがほのあたたかい」との意もあるそうです(白川静『字通』)。
友を思いやる温かな配慮と行動を大切にしたいものです。  

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2014年03月28日

人材で決まる

経済産業省の研究会の報告書が、社会人に必要な三つの基礎力を提示しています。①自ら「前に踏み出す力」②課題を発見し解決するための「考え抜く力」③多様な人と目標に向けて協力する「チームで働く力」の3点です。
「責任感がない」「組織になじまない」「簡単に辞めてしまう」と言われる現代の若手社員。その対策として、同省は産業界と連携して、大学での実践的なモデル授業を開発するそうです。
「人を得る者は昌え、人を失う者は亡ぶ」。これは「三国志」で、呉の後継者・孫権が「私は父や兄の事業を受け継いだが、どんな方法でこれを守っていけばよいか」と尋ねた際、重臣の周瑜が答えた言葉です。この言を容れて、孫権は魯粛、諸葛瑾(孔明の兄)ら有能な人材を集め、呉は栄えていきました。
「興亡は人材で決まる」とは永遠の法則。とりわけ生き残り競争をかけた今、どこの企業も、団体も、優秀な人材の確保に懸命です。社会人の基礎力育成が打ち出された背景も、産業界からの強い要請なのでしょう。
  

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2014年03月27日

山笑う

 三寒四温を繰り返しながら、少しずつ寒さが緩んできました。いつもの年ならば、福島の人々は、吾妻小富士を見つめるころです。中腹を包んでいた雪が解け、残雪が白いうさぎのような形を現すからだ。地元の人は親しみを込めて、「種まきうさぎ」などと呼び、“みちのくの春”の到来を知り、穀物の種を蒔く目安にしてきたそうです。
「山笑う」という春の季語があります。冬を耐え抜き、勝ち越えた春の山々は、「さあ、次は君たちの番だ!」と、勇気と希望の微笑みを届けてくれているかのようです。  

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2014年03月26日

海賊とよばれた男

明治生まれの実業家・出光佐三氏をモデルとした歴史小説『海賊とよばれた男』(百田尚樹著、講談社)には学ぶべきことが多くあります。約100年前、小さな商店から出発し、一代で世界有数の企業に発展させた氏。その経営の根幹には「人間尊重」の哲学があります。
例えば、第2次世界大戦の敗戦で全てを失い、借金だけになった時、約千人の社員を一人も解雇せずに守りました。しかも社には出勤簿も定年制度もなかったというから驚きます。
社員のみならず、消費者を大事にし、会社の創業を支えた恩人を生涯、宣揚しました。出光氏自ら、人間として立派に生きることを志し、利権を貪るような権威・権力とは断じて妥協しませんでした。  

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2014年03月25日

はるかな境地

 ユトリロの「パリ郊外」と佐伯祐三の「パリ街景」。2枚の絵は、同じパリを描きながら、タッチが全く違います。そこには、「見る」ことに生涯をかけた2人が、それぞれたどり着いた“はるかな境地”があると、詩人の内田良介さんが書いていました。
日常の中に真実を見るには――「眼前の事象に、常に自分の知っている以上の価値を見ようとする強い信念から始まる」と。  

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2014年03月24日

再話

 文学に「再話」という形態があります。これは民話や名作文学などを、子ども向けに分かりやすく書き直すことです。「耳なし芳一」や「雪女」などは、ギリシャ出身の小泉八雲による再話で有名です。
昔ばなし研究所(小澤俊夫所長)によれば、再話とは「採集されたなまの昔話を、昔話の語りの法則に厳密に沿う形に手直しし、再編集して文章化する作業」と位置付けています。ロシアで語り継がれた「おおきなかぶ」には、さまざまな再話があります。巨大なカブを引き抜く時の描写が特徴的で、邦訳では内田莉莎子の「うんとこしょ どっこいしょ」の名訳が定着しています。  

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2014年03月23日

蓮華

蓮華は古来、中国で「君子の花」と呼ばれ、高貴なる精神の象徴でした。美しい人を譬える「芙蓉」も、蓮の美称なのです。
欧州では、白い睡蓮は「清純」を意味します。  

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2014年03月22日

桜の便り

 桜の便りが聞かれる季節となりました。オオシマザクラにエドヒガン。しだれ桜にソメイヨシノ。桜といっても、花の姿は千差万別です。古くから日本人に親しまれてきた桜の種類は、300種以上あるとされています。
桜が麗しい花をつけ、衆目を集めるのはわずか数週間です。残りの大半は、季節の変化に対応し、懸命に、静かに生きています。そうした中で、暑さの中で幹を太らせ、寒さを耐え抜いた冬芽が、つぼみとなり、やがて花となるのです。  

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2014年03月21日

ありがとう

 卒業シーズンには「ありがとう」をよく耳にします。ある小学校の卒業式で、PTA会長が「多くの人に感謝を伝えよう」と、児童に次のような言葉を贈りました。
まずは「ありがとう」の「あ」で、あの人、この人と思い浮かべる。「り」は隣人、地域の人に感謝。「が」は学校の先生、職員に。「と」は友だちに。「う」は内の人(両親や祖父母、保護者)に……。そして、最初に戻って「あ」。あなたたち自身に、よく頑張ったと自ら礼を言い、褒めてあげよう――と
「ありがとう」のベトナム語は「カムオン」です。漢字では「感恩」と書きます。恩を感じるから、感謝の思いが湧き上がる。東洋に息づく報恩の思想でしょう。  

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2014年03月20日

冬の運動会

「十年前は、なにしてた?」と聞く男性に、女性が答えました。「高校いってた」。語らいは続きます。「東京?」「十日町。新潟の」「雪のつもるとこ?」「冬になると、道の下にポストや屋根があるの」等々。
これは作家・向田邦子さんの『冬の運動会』(岩波書店)にある一場面です。  

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2014年03月19日

名前の由来

母親が出産した後、最初に見たものの名前を、わが子につける――12世紀のモンゴルには、そんな風習があったそうです。
彼が生まれた時、ちょうど父親が、捕虜にした敵将を伴って帰還した時でした。敵将の名をとってテムジンと命名されました。彼が長じて「チンギス・ハーン」と名乗ったのは1206年の事でした。
  

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2014年03月18日

周恩来

中国の周恩来総理は戦時下、不撓不屈の信念で革命の時代を生き抜いた、文豪・魯迅の生涯を通して訴えました。「(魯迅の)戦闘精神を学ぶべきである」「われわれは今日の『疾風』の中で、一人一人が魯迅のような『勁草』にならねばならない」(小野忍・丸山昇訳)
信念は貫いてこそ信念。誓いは果たしてこそ誓い。友情は不変でこそ友情。わが人生も、いかなる疾風にも揺るがぬ「勁草」のごとくありたいものです。  

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2014年03月17日

一本の道

「あかあかと 一本の道 とほりたり たまきはる我が 命なりけり」。一本の道があかあかと日に照らされて続いている。この道こそが、わが命であり、進むべき道である――。歌人・斎藤茂吉は詠みました。
斎藤茂吉は師匠の伊藤左千夫が亡くなり、歌人として、どう進むべきか。この一首は、自身の問いに対する茂吉の答えでした。「一本の道」とは師が示した道。その道を命をかけて、どこまでも進むという決意を表しています(永田和宏著『近代秀歌』岩波新書)  

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2014年03月16日

僕の人生は、これから始まるんだよ

卒業シーズン真っ盛りです。高校や大学などを卒業した人が、新たに船出する季節を迎えました。
1980年、日本語学者の大野晋氏は、新しい研究のため、南インドに降り立ちました。還暦の翌年だった。大野晋氏は81年に『日本語とタミル語』を発表。両者の関連性を指摘し、2言語が同一の起源をもつのではないかと推論。当時、激しい論議を招きました。
“還暦を過ぎて、こんな大変な研究をやる必要はないのでは?”との声に、大野氏は語りました。「僕の人生は、これから始まるんだよ」と(川村二郎著『孤高』)。その後、99年の『日本語練習帳』はベストセラーに。その後も『日本語の形成』『日本語の教室』(いずれも岩波書店)など次々と上梓。2008年、88歳で亡くなるまで日本語研究に生涯を捧げました。  

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2014年03月15日

魯迅の言葉

 2011年発刊の『魯迅の言葉』には、表紙が深紅の日本版(中村愿監訳、平凡社)と真っ白の中国版があります。これは日中の出版社が共同で刊行した友好の一書です。右ページに中国語、左に日本語が対に配されているそうです。
この本は、ドイツの財団が主催する第50回「世界で最も美しい本コンクール」では銀賞に輝きました。各章の扉には、魯迅が普及に力を注いだ木版画が飾られているそうです。逝去の11日前にも、魯迅は全国巡回版画展で青年版画家と語り合ったそうです。
『魯迅の言葉』には、「勇者が怒れば、刃を抜いてより強い者にたち向かう。臆病者が怒れば、刃を抜いてより弱い者に向かってゆく」とあります。  

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2014年03月14日

ベストセラー

「生くる日の限り、日に新たに、日に日に新たに成長してゆきたい」。これは昭和初期の歌人・明石海人が綴った日記の一節です。
25歳でハンセン病を発症した彼は、このころ、既に人の顔が識別できない状態でした。彼は失明が迫る中、短歌を詠むことに、生を燃焼し尽くしました。時には日に三百首も詠んだと描かれる(『瀬戸の潮鳴り』松田範祐著、文芸社)。
亡くなる直前に発刊された歌集『白描』は、当時のベストセラーに。詩人・大岡信氏は「もし長寿を保ったなら、昭和時代を代表する大歌人となったろう」と評しています。  

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2014年03月13日

老齢期に入ってからも成長が加速

米国西部のシエラネバダ山脈に、「プレジデント」と呼ばれるジャイアントセコイアの巨木があります。根元は直径8メートル、樹高は75メートル、葉の数は20億枚近くあるそうです。そして、約3200年、生きているといわれています。
木はタンニン酸を含み、腐食や虫に強い。厚い樹皮で身を包み、山火事にも負けない。かえって、競争相手が焼き払われ、生存競争に打ち勝つには好都合でした。極寒の冬は冬眠状態で耐え抜き、寒さと雪から解放されると、半年間で一気に成長する。驚くことに最近、老齢期に入ってからも成長が加速していることが分かったという(『ナショナルジオグラフィック』2012年12月号)  

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2014年03月12日

デジタルネイティブ

 生まれた時から、パソコンや携帯電話などのデジタル機器に囲まれて育った世代を「デジタルネイティブ」と呼ぶそうです。彼らは情報収集や友人との連携も、ネットなどが中心です。昨今、こうした世代と年長世代との、新たな「世代間の断絶」が指摘されています。
詩人の長田弘氏は「いまでは座談は、日常めったに見られないもの」と述べています。その結果、異なる世代で同じ時代を共有する言葉が失われてしまっている、と(『なつかしい時間』岩波新書)「座談」とは、「共に座ったままで、形式ばらないで話し合うこと」(広辞苑)。人間関係の〝タコつぼ化〟がいわれる中、異なる世代間の座談の〝場〟をいかに創出するか。現代社会の要請の一つでしょう。  

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