2013年07月31日

創業以来47年間赤字なし

 岐阜県のある中小企業。「残業なし」「営業ノルマなし」、さらに「全員が正社員」「休日は有給休暇を除き年間140日」など、型破りともいえる経営で、創業以来47年間赤字なし、平均経常利益率15%を維持してきた電設資材メーカーです。
 業務改善案を出した人には、その内容にかかわらず報酬も出す。他社との〝差別化〟を常に意識し、「いちいち上司のお伺いを立てていると自由な発想も自主性もなくなる」(『日本一社員がしあわせな会社のヘンな〝きまり〟』山田昭男著、ぱる出版)と、「やりがいを持って幸せに働ける環境」づくりにこだわり続け、社員の〝常に考える〟力を引き出してきました。
 一見、非常識にも思える経営も、〝社員を大切にする〟〝社員の自発性を重視する〟という強い信念に裏打ちされています。全てを一般化することはできないにせよ、この会社の好業績は、「自分が大事にされ、信頼されている時に、人は最大限の力を発揮する」という事実を示しています。  

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2013年07月30日

グライダー能力と飛行機能力

 子どもが成長する過程で「なんで?」「どうして?」と、しつこく親に問う時期があります。それは言葉や概念を自分の中に受け入れる前に、きちんと納得したいという気持ちが潜在的にあるからなのです。
 しかし社会生活を送るうち、こうした問いは薄らぎがちになってきます。代わりに、周囲に合わせる術を学んでいきます。だが、バランスのよい成長には、“問いを発する力”もしっかりと鍛えたいものです。
 外山滋比古さんは『思考の整理学』の中で、人間にはグライダー能力と飛行機能力がある、と語っています。受動的に知識を得るのがグライダー能力で、自分でものごとを発明・発見するのが飛行機能力である。とはいえ、昨今の学生はグライダー能力への偏りが強く、社会で苦労する要因になっていると指摘しています。
 飛行機能力を高める一つの要素として考えられるのは、内発的思考でしょう。しかし“内発”といっても、自分で考え、学ぶだけで“思考”が湧いてくるわけではありません。友との語らいなどによる、違う価値観との出合いも欠かせない。と、外山滋比古さんは指摘しています。
  

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2013年07月29日

失敗学

 人間は忘れっぽい動物です。防災対策を考える上でも、これは困った“人間の大法則”だ、と畑村洋太郎氏は語っています。氏によると、忘れっぽさには「三」という数字がカ ギになるらしい。「三日坊主」という言葉があるように、同じことを「三日」も繰り返していると、人間は飽きてしまうもの。被災の記憶も「三年」「三十年」 とたつうち、だんだん薄れ、「三百年」もすれば社会の中で、それは「なかったこと」になってしまうという(寺田寅彦『天災と国防』講談社学術文庫の解説か ら)
 畑村氏は「失敗学」の提唱で知られています。「失敗学」とは事故や失敗の事例を分析し、将来のために生かす学問です。失敗の責任を追及するだけでなく、皆が失敗の知識と教 訓を共有していく。それが創造的な社会を築く力になるからです。  

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2013年07月28日

声を上げる

 胎児はどうやって形作られていくのか――興味深い話があります。ある細胞が“脳になりたい”と声を上げる。すると隣の細胞が“だったら僕は心臓の細胞になる”と。さらに隣は“骨の細胞に”――偶然性に支えられながらも、こうして互いに補い合う役割が決められていくという。その過程を、生物学者の福岡伸一氏は“話し合い”と呼んでいます。仮に、話し合っている最中の細胞の固まりをバラバラにしてみる。コミュニケーションが取れなくなった細胞たちは自らの役割を見失い、ほとんどが死に絶えるという(『エッジエフェクト』朝日新聞出版)
 生命にはあらゆる可能性が存在しています。可能性が発揮できるのは、「関係性のネットワーク」があるからでしょう。それは、細胞レベルの中だけではなく、一個の人間にとっても言えることです。  

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2013年07月27日

心のアンテナ

 「大人が1センチ変われば、子どもは1メートル変わる」といわれています。これは、子どもにとって最大の教育環境は大人自身ということです。
 ある小学校の教師が保護者の父親に聞きました。「最近、お子さんが成長していると感じた時を教えてください」。ある父親は子育ては母親任せなのか、完全に困り果てた表情をしていました。別の父親は間髪を入れず、「先日、家族で、自転車で買い物に行った時のことです。小さい足を一生懸命に動かして自転車に乗る子どもの後ろ姿に、成長を感じました」と答えました。
 理由はさまざまあるでしょうが、同じ屋根の下で生活していても、見えているようで見えていないことは少なくありません。家族だから心は通じると安心していると、いつしか自己本位に陥り、周りが見えなくなってしまうこともあるのです。そうならないためには、やはり、“心のアンテナ”を張りめぐらし、心を通わせる努力を重ねるしかありません。  

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2013年07月26日

親子の情愛

 沖縄芝居の著名な演出家・俳優の大宜見小太郎氏が演じた「丘の一本松」。これは、ウチナーンチュ(沖縄人)をわかせた名作です。
 物語の内容を紹介します。鍛冶屋を営む親子が、仕事のことで仲たがいする。ある日、息子は独立しようと家出。父は連れ戻しに出かけ丘の一本松の下で、息子への思いを一人つぶやく。それを盗み聞きした息子は、「立派な職人にするため厳しくあたっていたのだ」と、父の思いを知り、二人は固く抱きしめ合う。という内容です。
 「他人に負けることがあってはいけないと思うから文句も言うのだ」 ――父から息子への言葉は、心に染みる“黄金言葉”として、多くの感動を与えました。いつの時代も変わらない親子の情愛を、「丘の一本松」は沖縄独特のユーモアを交えながら伝えています。  

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2013年07月25日

「腐敗」と「発酵」

 「甘酒」は夏の季語か? 冬の季語か? 答えは「夏」だそうです。意外に思いましたが、江戸時代、甘酒は真夏の飲み物だったというのです。
 当時の甘酒は、現在の酒粕を溶かしたものとは違って、炊いたお米に米麹を加え、一日、発酵させたものでした。そうすると、ブドウ糖やビタミンB類、アミノ酸などを豊富に含む。いわば、夏バテ防止の栄養ドリンクだったのである(小泉武夫著『発酵は力なり』NHK出版)
 お米が栄養満点の甘酒になるには「発酵」が必要です。発酵の原理は、微生物がかかわるという点では「腐敗」と同じです。違うのは生成されるものが人間に有益か有害かとの差です。
 思い通りに事が進まない時、気が滅入ることを「腐る」といいます。これは腐敗から転じた意味です。一方で、思い通りにならない困難であっても、それを克服し、勝利感が味わえれば、それは「発酵」といえるのではないでしょうか。  

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2013年07月24日

くれ上手のもらい上手

 新潟県のことわざに、「くれ上手のもらい上手」があります。これは、しょうゆや味噌の物々交換や、急な雨には留守中のお隣の洗濯物も取り込むなど、心親しく助け合っていくという深意です。
 「3・11 東日本大震災」直後、同県小千谷市が福島からの避難者を民泊で受け入れました。こうした心が今も根付いているのでしょう。  

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2013年07月23日

向上の人生を

 「なぜ山に登るのか」と問われ、「そこに山があるからだ」と答えたのは登山家のマロリーですが、「山」を、そのまま「宇宙」等に言い換えてもよいのではないでしょうか。それは、未知なるものを知りたい、限界に挑みたいというのは、人間の本性であり、それが、個人においては成長を、文明においては発展を促す原動力となってきたからです。
 “これで十分”という心は、既に退歩の始まりです。「なぜ?」「どうして?」と生き生きと「問い」を発し、尽きることのない向上の人生を生きたいものです。  

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2013年07月22日

ひらがな

 確実な統計はありませんが、障がい、貧困、さまざまな事情で、文字の読み書きが困難な人は、日本で数十万人から数百万人いるとされています。その為に、識字教室などの努力が続けられていますが、社会のより深い理解が求められています。
 「よみかきのできなかたときはまいにちかべにむかてにらめこしていました」――識字教室で、ひらがなを覚えた男性の文です(大沢敏郎『生きなおす、ことば』)  

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2013年07月21日

祖母や祖父から

 アメリカのキング博士の盟友で、人権の闘士であるハーディング博士が、十数年前、社会変革に携わる人々を招いて、夏のセミナーを主催した時のこと。誰が、あなたを励まし、信じ、正しい道に導いてくれたかと、参加者に尋ねました。
 すると、返ってきた答えは、ほとんどが、「おばあさん」だった。ハーディング博士は、例外はあるけれども、社会正義に立ち上がった人たちにとって、「『おばあさん』が『励まし役』だった」と語っています。未来を生きる子どもたちが、祖母や祖父から人生の貴重な知恵を学ぶことの大切さを、改めて実感させられました。  

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2013年07月20日

いじめる側が100パーセント悪い

 戦前の話。少年は、学校でいじめられ、草履を捨てられては裸足で帰った。砂利が食い込み、霜どけ道に感覚は麻痺した。「鼻緒が切れたから捨てた」と家族にはうそをついた。翌朝、祖父が新しい草履を渡す際、言葉を添えた。「大事に履ぐだよ」戸井策次氏が少年時代の出来事を『村の歳時記』(菁柿堂)に記しています。祖父は事情を知った上で、草履でなく“自分を大事にするんだよ”と伝えたかったのだと思えてならない。
 現在を見ると陰湿ないじめの報道が後を絶ちません。無論、いじめる側が100パーセント悪い。その時、一人でもいい。苦しむ人の側に。“自分を大切に。私がついている”と、勇気を送る一人になりたいものです。  

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2013年07月19日

数え方

 たんすは「棹(さお)」、蔵は「戸前(とまえ)」、和傘や提灯、太鼓は「張り(はり)」……これは日本語独特の数え方です。日本語では助数詞といわれるものですが、なんと、500種類ほどあるそうです。数え方には、昔からの習慣や、ものの見方などが表れていて面白いですね。
 ある小学校の調べ物学習で、身の回りにあるものの数え方を調べた。「つ」や「個」は使わずに、どうしても分からないものがあったら、自分で新しい数え方を作ってみる事にしたそうです。
 すると、面白い数え方が出てきました。雲の数え方が分からなかった子が「僕だったら大きな雲なら『一もく、二もく』、ふわふわの雲は『一ぷか、二ぷか』と数えます」と書いてきました。言葉の創造力を育てる、いい課題だと紹介されていた(飯田朝子著『数え方でみがく日本語』筑摩書房)  

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2013年07月18日

お上に頼らない精神性

 大阪の「通天閣」は、今年の7月3日で、誕生101周年を迎えました。命名したのは、明治の儒学者・藤沢南岳です。「天に通じる高い建物」という意味が込められたそうです。
 現在の建物は2代目になります。初代は第2次世界大戦の最中、軍用の鉄を供出するため解体されました。戦後、通天閣の再建がなったのは、国や自治体が主導したからではありません。庶民の一人一人が資金集めに奔走したからなのです。
 「日本一明るい経済新聞」編集長の竹原信夫氏は、大阪の地域性の特色を「お上に頼らない精神性」と指摘しています。大阪人は、人間を上から見下ろす権力的思考を嫌い、反骨精神にあふれています。  

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2013年07月17日

成長への近道

 三国志演義の英傑・関羽の修行時代。既に剣豪の呼び声高かった関羽が、さらに強くなりたいと剣術の師・武龍の門を叩いた。だが、師は何ひとつ技を教えない。それどころか日々、食べ物や薪などを集めさせるばかり。数々の思いが胸に去来したが、関羽は淡々と眼前の日課を務めた。それが彼の人格を磨き、剣の道をも極めることになったという話がある(小沢章友著『三国志英雄列伝』)
 古代ギリシャの哲学者ゼノンの一番弟子・クレアンテスは“労苦を厭わない人”と称されました。水をくみ麦を挽くことも、哲学を学ぶ道と決め、師に仕えきったそうです。自分の小さな経験から判断せず、愚直なまでに師の教えに従う。遠回りに見えて、そこに成長への近道があると信じたからです。  

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2013年07月16日

伴走者

 2007年7月16日午前10時13分、新潟県柏崎市などで、震度6強を観測した新潟県中越沖地震が今日で6年の年月が流れました。だが、時は移れども、多くの人は当時のことを鮮明に覚えていることでしょう。
 言い知れぬ悲しみや苦しみを体験した人が生きていくためには、「語りなおすという心の作業」が必要です――これは、阪神・淡路大震災を経験し、東日本大震災について積極的に発言する、哲学者の鷲田清一氏の言葉です(『語りきれないこと』角川学芸出版)。
 ”あの日”からの出来事、気持ちを言葉にして心を整理することはつらい作業。だからこそ、その人が語りきるまで耳を傾ける”伴走者”が欠かせない、とも語っています。  

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2013年07月15日

人間の脳

 最近の脳科学の研究によると、人間の脳は、「なるべく少ない労力で、的確な結論を出したい」という節約・安定の志向性を持つことが分かってきました。よほどのことがない限り、一度、安定化させた結論は修正しない傾向があるというのだそうです。
 つまり、最初に目にし、耳にした情報は変えにくい。ずっと心に残ってしまいがちなのである。だからこそ、一番初めに何を伝えるかが大切になってくる。後で先入観を覆すのは、何倍もの労力がかかるからです。
 現代社会には、情報があふれています。まさに玉石混交の“情報の海”にあって、いかに正しい情報を素早く発信していけるか。先んじて真実を伝えることができるか――ここに言論戦の要もあります。  

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2013年07月14日

本当の企業経営

 優良企業と呼ばれる“いい会社”とは何か。それは業績を上げているという点はもちろんですが、それだけではありません。『日本でいちばん大切にしたい会社』(あさ出版)で、著者の坂本光司・法政大学大学院教授は6千社を超す企業研究を通じて企業経営の要点を提示しています。本当の企業経営とは社員と家族、下請け・協力会社、顧客、地域住民、株主の幸福のために誠実な仕事をすることだ、と。  

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2013年07月13日

一生懸命

 講談師で人間国宝の一龍斎貞水氏は、語っています。「一生懸命に生きている大人が、真剣に話をして、子どもたちに何かを伝えようとする。それを子どもたちは理解する」と。(『心を揺さぶる語り方』)。
 懸命に生きる人ほど輝いています。そんな先輩が後輩に語る一言の影響は、計り知れないものがあります。  

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2013年07月12日

スーパーカブ

 世界一の販売台数を誇る単一機種の乗り物は? 答えはホンダのスーパーカブです。このスーパーカブは1958年(昭和33年)に販売されました。それまで危険で粗野な乗り物とされたオートバイの常識を打ち破った、「腰掛けるように乗れるスタイル」「そば屋さんが片手で運転できる」「スカートの女性も気軽に乗れる」などで当時、これが受けました。米国でも爆発的なヒットを飛ばし、世界一のオートバイ・メーカーの座を確立したのです。(中部博著『定本 本田宗一郎伝』)
 創業者の本田宗一郎は大衆に向けた乗り物の生産に力を注ぎました。“安全で、確かな生活の足が欲しい”――生活者の願いに真摯に耳を傾けたのです。
 人々の声を実現するために、どこまでも粘り強く、しかも速やかに取り組んでいく――ここに、あらゆる組織、団体が発展するカギがあるといえましょう。  

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