2013年07月17日

成長への近道

 三国志演義の英傑・関羽の修行時代。既に剣豪の呼び声高かった関羽が、さらに強くなりたいと剣術の師・武龍の門を叩いた。だが、師は何ひとつ技を教えない。それどころか日々、食べ物や薪などを集めさせるばかり。数々の思いが胸に去来したが、関羽は淡々と眼前の日課を務めた。それが彼の人格を磨き、剣の道をも極めることになったという話がある(小沢章友著『三国志英雄列伝』)
 古代ギリシャの哲学者ゼノンの一番弟子・クレアンテスは“労苦を厭わない人”と称されました。水をくみ麦を挽くことも、哲学を学ぶ道と決め、師に仕えきったそうです。自分の小さな経験から判断せず、愚直なまでに師の教えに従う。遠回りに見えて、そこに成長への近道があると信じたからです。

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