2015年07月31日

特別警報

 気象庁が運用をしている「特別警報」。「警報」の基準を大きく超える現象に対して発表される「特別警報」は、従来の警報が住民の迅速な避難につながらなかったことを改善するのが目的です。
 対象となる事例は、東日本大震災での大津波や、観測史上最高の潮位を記録した伊勢湾台風での高潮、紀伊半島を襲った「平成23年台風第12号」の豪雨などを想定しといます。
 このうち伊勢湾台風は、災害対策基本法成立のきっかけともなりました。この台風では、気圧の低下による海面の吸い上げ効果、湾の奥に向かって海水が増す吹き寄せ効果、暴風による高波で堤防が決壊しました。当時、厳重な警戒を呼び掛ける情報は、停電と電話の不通で十分に伝わらず、ハザードマップの存在も住民は知らなかったのです。報道は「被害」を知らせても、「防災」を促すものではなかったのです(中央防災会議「災害教訓の継承に関する専門調査会報告」)
 非常時の情報は、人命を守ってこそ意味を持ちます。的確な伝達へ、不断の取り組みを期待したいものです。一方、受け取る側も、予断や油断を排し、万全な行動を取りたいものです。無事故は、注意と努力で「勝ち取る」ものと心得ましょう。  

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2015年07月30日

内発的思考

 外山滋比古さんは『思考の整理学』の中で、人間にはグライダー能力と飛行機能力がある、と語っています。受動的に知識を得るのが前者で、自分でものごとを発明・発見するのが後者である。とはいえ、昨今の学生はグライダー能力への偏りが強く、社会で苦労する要因になっていると指摘しています。
 飛行機能力を高める一つの要素として考えられるのは、内発的思考でしょう。しかし“内発”といっても、自分で考え、学ぶだけで“思考”が湧いてくるわけではありません。友との語らいなどによる、違う価値観との出合いも欠かせないと指摘しています。  

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2015年07月29日

夜明けの地

 岩手県釜石市は、日本の近代製鉄の夜明けの地です。1857年(安政4年)、南部藩士・大島高任が同地に築いた洋式高炉で、鉄鉱石製錬による鉄づくりが、日本で初めて成功をみたのです。
 大島は、果断な実行力で〝猪〟と言われました。地元の物産と人材を徹底して集め、活用する「就地取材」を身上としました。1880年(明治13年)、大島が築いた高炉を礎に、官営釜石製鉄所が発足しましたが、政府の政策転換で、わずか3年で下火となり、民間に払い下げとなりました。
 その後、49回目の挑戦の末に、銑鉄の製造を成功させたのは、大島が信じた地元・釜石の人々でした。ここで腕を磨いた職人たちが、福岡・八幡などに技術を伝え、日本の近代化を開いていくのです。  

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2015年07月28日

知恵は自分で体験したことを通して身につく

 今の季節は、ほんの数日見ないうちに、庭草が伸びてきます。“雑草魂”というが、草の持つ生命力には、まったく驚かされますね。
 農家に育った老婦人が、小学生の孫たちと庭の草取りをしていた話です。数日後、婦人が草を取った場所は、きれいなままでした。一方、孫たちの受け持った場所には、早くも草が生え始めていました。おばあちゃんは、孫たちに優しく言ったそうです。「仕事には何でもやり方っていうのがあるんだよ。草取りは大変だけど、根っこから取らないとだめなの」と。
 知識は書物からも得られますが、知恵は自分で体験したことを通して身につくものです。子どもたちにとって、掛け替えのない学びの機会となったに違いない事でしょう。  

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2015年07月27日

歴史が証明

 幕末・維新は日本史上、まれにみる激動期でした。そして、その主役は「青年」でした。とともに、多く犠牲となったのも「青年」でした。
 この時、血気にはやり、いかにあまたの若者が命を散らしたことか。が、他方、はるか離れたフランスの地で勉学に励む、27歳の青年もいました。後に“日本資本主義の父”と呼ばれた渋沢栄一です。
 栄一は、パリ万博参加の一行に加わり、渡仏。同輩が祖国の激震に浮足立つなか、「専心修学」に徹しました。近代国家形成の基礎となる政治・経済・法学などを学びに学びました。欧州滞在は維新前後の2年に及んでいます。
 「向後(=これから)外国の学問がますます必用(=必要)になって来るに相違ない」「禍乱を避けてその間に学問の修業が出来るというもので、実に天来の僥倖」(『雨夜譚』岩波文庫)と、後に彼は語っている。心血を注いでの刻苦勉励の日々は、やがて日本社会を支える「民業」育成への大きな力となったのは歴史が証明しています。  

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2015年07月26日

雷雨、夕立など天候の急な変化

 梅雨が明け、本格的な夏のシーズンに入りましたが、気を付けるべきことの一つに、雷雨、夕立など天候の急な変化があります。
 地上は30度を超える猛暑でも、上空約5キロは氷点下という場合は多いそうです。わずか5キロで30度以上の温度差。夏の日差しで暖かく軽くなった大気は上昇気流となり、入道雲を急速に発達させていきます。
 こうした過程を、今は気象レーダーや気象衛星の観測画像によって、ある程度、把握できるようになりました。だが、観測の精度は絞り込んでも範囲1キロ程度まで。さらに狭めて個人の家の周辺といった小さな範囲までカバーしてくれるわけではありません。
 最新の気象情報を手に入れることに加え、“心のアンテナ”を張ることが、事故を防ぐためには不可欠となります。空が急に暗くなった。遠くに雷鳴が聞こえる。急に冷たい風が吹いてきた――異変を感じたら、早めの避難行動をとりたいものです。  

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2015年07月25日

根本精神が躍動している

 創価学会が開いている座談会の歴史は、そのまま学会の歴史ともいえるます。牧口初代会長は、戦時中、昭和18年までの2年間に、官憲の厳しい監視のもと、240回以上もの座談会を行ったと記録に残っています。
 同年7月6日、治安維持法違反等の容疑で逮捕・投獄。他の囚人に語り掛ける場面を、戸田第2代会長が描いています。「皆さん、こう黙っていては退屈するから、一つ問題を出しましょう。善いことをしないのと、悪いことをするのとは、同じでしょうか?」。“獄中座談会”での風景です。
 座談会には、どんな逆境の中でも、希望の炎を燃やす、学会の根本精神が躍動しているのです。  

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2015年07月24日

励まし

 鎌倉時代 日蓮大聖人は、遠方にいる病気の門下へのお手紙に、直接会って激励できないもどかしさを「歎かし歎かし」(創価学会版御書1017ページ)とつづられています。弟子への深き慈愛が胸に迫りますね。
 別の門下が伏せっているとの伝聞に接した際は、一度は人を使わせて確認しようとされました。しかし、そうすることで弟子を煩わせてしまうのではと気遣い、”本当に病気であれば便りがあろう”と踏みとどまられたそうです。そのときの心情を、「疎遠なふりをしながらも心配していた」(同1490ページ、通解)と。ようやく門下から手紙が届くと、喜ばれ、すぐに励ましの返事を送られています。
 大切な人への”やむにやまれぬ思い”は、時代が違っても変わりがありません。病と闘う友を真心込めて励ましたい。その際、見舞うタイミングがあることもわきまえたいものです。相手の身になり、友の心に安心と希望を届けましょう。  

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2015年07月23日

人間の本性

 宇宙は、未知の魅力にあふれています。宇宙や地球の謎を解明することは、私たちの生活の改善に直結するわけではありません。基礎研究の分野に巨額の文教・科学技術予算を投じることには、財政事情の厳しい昨今、批判の声も聞かれます。それでも、なぜそうした研究が大切なのでしょうか?
 「なぜ山に登るのか」と問われ、「そこに山があるからだ」と答えたのは登山家のマロリーですが、「山」を、そのまま「宇宙」等に言い換えてもよいのではないでしょうか。未知なるものを知りたい、限界に挑みたいというのは、人間の本性であり、それが、個人においては成長を、文明においては発展を促す原動力となってきたからです。  

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2015年07月22日

大きな自信

 「人間の心の健康」に目を向けた心理学者に、米国のマズローがいます。彼は、自信、心の強さ、「他者に必要とされる喜び」等を得るには、まず〝自尊心が満ち足りていること〟が不可欠と洞察しました(『人間性の心理学』産能大学出版部)
 自分を肯定的に評価するための教育手法として、「パーソナル・ポートフォリオ」が注目されています。どんな目標でもよい。それに向かう過程の努力、褒められたこと、上手にできたことなどを記録していくことです。教育にかかわる人は「結果だけでは分からない行動の「軌跡」を残すことで、振り返ったときに大きな自信になります」と語っています。  

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2015年07月21日

ハンマー投げ

 鉄球をワイヤでつないだハンマーを投げる。拾っては、また投げる。ただ、黙々と練習に励む。それが記憶に残る“父の姿”。アテネ・オリンピックのハンマー投げで、金メダリストとなった室伏広治選手は述懐しています(『おやじのせなか』東京書籍) 
 その中では1998年に、父・重信氏の持つ日本記録を破った際の思いも語っています。「記録では抜いたことになるけれど、まだ『超えて』はいない」。記録だけでなく、競技に対する心構えに、選手としての偉大さは表れる。一心に競技に取り組む父の姿に学んだからこそ、室伏選手の成長と栄光の軌跡がしるされたといえましょう。  

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2015年07月20日

辞書の個性

 『辞書を編む』(光文社新書)の著者・飯間浩明氏が夫人と会話していたとき、彼女がある歌手のことを「ふつうにうまいよね」と一言。その瞬間、飯間氏は会話を中断し、メモ。この場合の「ふつうに」は「癖がなく、誰から見ても」と解釈すれば近い、と。そんな積み重ねが辞書に結実するのです。
 辞書は〝かがみ〟という。今使われている言葉を映す「鏡」であり、言葉を正す「鑑」でもあります。時代によって意味や用例が変化することもあるのが言葉だですが、「正しくは、こうです」という規範も大事。「鏡」と「鑑」のどちらに重きを置くかが、辞書の個性になります。  

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2015年07月19日

天才軍師・黒田官兵衛が残しました

 「夏の火鉢(ひばち)、旱(ひでり)の傘」という言葉があります。この言葉は戦国の天才軍師・黒田官兵衛が残しました。
 夏には不要な火鉢も、冬には重宝する。日照りには邪魔な傘も、雨の時は助けになる。人間も同じで、ある局面では力を発揮できなくても、別の局面では、他を驚かすほどの力を出すことがある。という意味です。納得  

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2015年07月18日

心に残るプレゼント

 少し前の話になりますが、“心に残るプレゼントはどんなものでしたか”。に対するアンケートの答えで最も多かったのが「子どもや身内からの手紙やメール」でした(2011年、くらしの良品研究所)
 第2位も「花、植物」で、これも一般的には、資産的な価値として残せるものではありません。アンケートの答えからわかることは、お金には換えられないものこそが、人を幸せにします。最高の贈り物は、「物」ではなく「心」なのです。  

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2015年07月17日

労苦を厭わない

 古代ギリシャの哲学者ゼノンの一番弟子・クレアンテスは“労苦を厭わない人”と称されています。水をくみ麦を挽くことも、哲学を学ぶ道と決め、師に仕えきったそうです。自分の小さな経験から判断せず、愚直なまでに師の教えに従う。遠回りに見えて、そこに成長への近道があろうと考えたからでしょう。  

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2015年07月16日

適度なストレス

 「人生にはさまざまなストレスがあります。しかし、『ストレスのない世界』などありません。逆に、適度なストレスは自らを鍛える糧にもなるのです」と「細胞ストレス生物学」から指摘されています。
 細胞に〝熱ショック〟というストレスを与えると、細胞を環境ストレスから保護する働きのある「熱ショックタンパク質」が合成されるそうです。あえて負荷を掛けることで力をつける――マラソン選手が低酸素、低圧の高地でトレーニングし、持久力を高めるように、スポーツの世界でも“常道”になっています。
 同様の法則は、個人の成長、組織の発展などにも、広く当てはまる事でしょう。  

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2015年07月15日

母親から荷物

 幼少の頃に戦争体験を持つ人の話です。ある日、学童疎開先に東京の母親から荷物が届きました。中身の粗末な衣類には、かわいい動物が刺繍されていました。家族と離れ、さびしがるわが子を直接、抱きしめることはできない。その代わり、一針一針に込めた愛情で包み込んであげたい。そんな母の思いが伝わる縫い目に勇気がわいた、と述懐してます。  

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2015年07月14日

いい会社

 優良企業と呼ばれる“いい会社”とは何か。それは業績を上げているという点はもちろんですが、それだけではないそうです。
 『日本でいちばん大切にしたい会社』(あさ出版)で、著者の坂本光司・法政大学大学院教授は6千社を超す企業研究を通じて企業経営の要点を提示しています。本当の企業経営とは社員と家族、下請け・協力会社、顧客、地域住民、株主の幸福のために誠実な仕事をすることだ、と。  

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2015年07月13日

やがて交差

 親の力は、年齢とともに低下していきますが、反対に子どもの力は増していき、やがて交差します。この時期が「反抗期」だと、東京成徳大学大学院の田村節子教授は指摘しています。
 いい子だったわが子が突然、暴言を吐くようになる。カッときたり、悲しくなったりするが、それは親からの自立の始まりである。暴言を言われたら、「思春期語自動翻訳機」を使おうと、同教授は提案する(『子どもにクソババァと言われたら』教育出版)。例えば、「クソババァ!」は「私を信じてください」、「べつに……」は「心配しないで」という具合に。
 大人には、〝こうなってほしい〟という子どもへの理想があります。だが、その理想に子どもを当てはめようとする前に、「『あなたは、あなたのままでいい』『ありのままでいい』と、子どもたちの存在そのものを認めてあげることです」――創価学会の池田名誉会長は、こうアドバイスを送っています。  

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2015年07月12日

発明王エジソン

 「発明王エジソン」彼を育てた母ナンシーの教えが発明王の誕生となったのです。彼女は、不登校で難聴だった息子に家庭教育を施しました。そこで行ったことは、失敗はとがめないが、障がいを口実に弱音を吐いた時は厳しくしかったそうです。エジソンは考えるようになりました。「耳の聞こえないことのデメリットを嘆くより、そのメリットを活かすことを考え、実践することで道は開ける」(『エジソンの言葉』浜田和幸著、大和書房)。
 エジソンは、難聴だからこそ集中して読書ができると捉え、才能を育んでいったのです。そして発明王エジソンと呼ばれるまでになりました。  

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