2013年06月30日

千里の道も一歩から

 千里の道も一歩から――少しずつでも歩いていれば、必ず目的地に到達することができます。途中であきらめず、もう一歩を踏み出す勇気が大事ですね。
 野球をする人にとって、「素振り」は基本中の基本。王貞治氏は、この素振りで自分の肉体をつくったといわれています。荒川博氏と二人で編み出した“一本足打法”。「人間というのは気の遠くなるような反復練習で、何かを会得することができる」と荒川氏。まさに血のにじむような努力の結晶です。
 努力は平凡なことかもしれません。しかし、平凡なことほど持続は難しいものです。ある意味、才能とは長い努力に耐える力といえないでしょうか。だれにも才能の芽はあります。その芽を咲かせるのも、たゆまぬ努力以外にありません。  

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2013年06月29日

人を知る

 「己を知る」ことは難しいことです。ましてや「人を知る」ことは容易ではありません。「人を知る」には、相手の個性を認め、良さを見いだしていく努力が必要になります。
 映画監督の山田洋次氏が、著書『「学校」が教えてくれたこと』(PHP研究所)で、養護学校を定年退職した校長の言葉を紹介しています。「教師は教室のゴミになれ」。きつい表現ですが、目立たず、じっと子どもを観察すれば、今まで見えなかった子どもの良さが分かるようになる、ということです。
 特に知的発達の遅れた子の場合、症状の現れ方は一人一人違います。“その子どもがどう悩み、何に怒り、何をすれば喜ぶのか。子どもから教えてもらう気持ちが大切”と、校長は言っています。
 「人が自分を知ってくれないことを気にかけないで、人を知らないことを気にかけることだ」(金谷治訳)と、『論語』にもあります。  

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2013年06月28日

高杉晋作

 「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」。こう伊藤博文が評した幕末の志士がいます。その幕末の志士の名は高杉晋作です。
 文久3年(1863年)、高杉晋作は師・吉田松陰の墓を罪人用の小塚原から別の地に改葬しました。その墓前で、彼は誓いの詩を詠みました。「自ら愧ず/未だ能く/舊寃を雪ぐ能わざるを」――“私は自らを恥じている。いまだに師の仇討ちを果たしていないからだ。必ず果たしてみせる”。高杉晋作の群を抜いた行動力の源泉――それは、この師・吉田松陰の仇を討ち、偉大さを証明してみせる、という執念でした。  

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2013年06月27日

山岡鉄舟

 梅雨の季節です。紫陽花が、ひときわ鮮やかですね。紫陽花は土壌によって、薄紅から青紫へと色が変わります。俳人の正岡子規は詠みました。「紫陽花や きのふの誠 けふの嘘」。紫陽花の変化にかけて、人の心の移ろいやすさを風刺しているように感じます。
 幕末の思想家で幕臣の山岡鉄舟。彼は幕府の使者を務め、江戸城の無血開城を交渉し、成功に導いた功労者です。彼の信条は、幼い時に誓った修身二十則の第一則「うそいう可からず候」です。
 信念に貫かれた掛け値なしの鉄舟の振る舞いは、敵将の西郷隆盛をもうならせました。「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり」とは、西郷の鉄舟評と言われています。
山岡鉄舟 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E5%B2%A1%E9%89%84%E8%88%9F  

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2013年06月26日

命の芽

 著名な「樹木医」の仕事です。ほとんど枯れかけていたソメイヨシノの並木が、みごとに再生していました。
 ソメイヨシノは種子を残さず、接ぎ木などで増えるそうです。いわば、全て同じ遺伝子を持った“クローン”ともいえるのです。だから、環境の変化や病気で、一帯のソメイヨシノが同時に弱ることもあるそうです。
 その樹木医が注目するのは「不定根」。これは、幹や枝など、本来の根と違う部分から出た細い根のことを指します。しかもそれは、腐った部分、傷ができた部分から出ることが多いそうです。これを、人工の管で大切に覆い、大地まで誘導する。「不定根」が大地に根付けば、木全体が蘇生する。「『根』だけど、木が『生きたい』と力の限り出してきた『命の芽』」と樹木医は語っています。  

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2013年06月25日

市民の精神

 横浜市の「三渓園」にその名を残す原三渓は、生糸貿易で成功を収めた実業家です。関東大震災で横浜が大打撃を受けると、私財を投じて復興を支援しました。
  復興会の会長に推された原は、“横浜は厳然としてなお存在している”と語ったそうです。“外形が焼き尽くされたにすぎない。支えてきた人々が存在するではないか。 横浜市の本体は、市民の精神である”と(久恒啓一著『志』ディスカヴァー)
 2年3カ月前の東日本大震災も建物を破壊し、街をがれきに変えました。それでも、人々は励まし合 い、大震災に立ち向かっています。「東北の本体は、東北人の精神である」と願ってやみません。
原三渓 http://www.harasankei-kenkyukai.com/about/  

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2013年06月24日

人間の生き方

 レイチェル・カーソンの環境問題の古典『沈黙の春』が、米国の雑誌に掲載されたのは、51年前の1962年6月の事でした。半世紀を経ても同書が色あせないのは、「自然破壊への警告」を超えて、「あるべき人間の生き方」を問いかけるからでしょう。
 作家の野添憲治氏がまとめた『聞き書き 知られざる東北の技』(荒蝦夷)に、銘木づくりの匠の話があります。加工後の利益を見込んで丸太を買う。まれに値踏みが外れることがある。その際、反省すべきは損をした時ではなく、想定外の利益を出した時だという。それは、人間が生きる何倍もの時を、大地に根を張り、風雪に耐えてきた木と向き合えば、おのずと畏敬と謙虚の念が生まれる。その木から不相応な利益を得ることに、恥ずかしさを覚えるのだと、記しています。
 沈黙の春 http://www.geocities.jp/ahorn_3703/silent_spring.html  

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2013年06月23日

芍薬

 「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」。これは江戸時代の天明年間に編 まれたことわざ辞典『譬喩尽=たとえづくし』にある、女性の美しさを形容する言葉です。
 立ち姿を芍薬に譬える由来には諸説ありますが、まっすぐに伸ばした茎の先 端に花を咲かせる様子を、人の立ち姿に譬えたとする説が有力です。
  芍薬  http://www.hana300.com/syakuy.html  

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2013年06月22日

1780人

 太平洋戦争の末期、凄惨を極めた沖縄戦がありました。ここには徴兵年齢に達しない14歳から17歳の男子学徒で組織された「鉄血勤皇隊」の1780人も戦場に駆り出され、半数が犠牲になりました。未来を担うはずの若く尊い命が奪われたのです。
 琉球大学名誉教授の東江康治氏も隊の一員でした。当時16歳で、実弾射撃を一度も経験しないまま銃を渡されたそうです。そして、戦場で、米兵に右胸を撃たれました。「日本の軍服は、敵の弾は通さない」と聞かされてきたそうです。だが、弾は貫通し瀕死に陥ったのです。
 一命を取り留めた氏は、戦後、「平和教育」に人生を捧げました。それは、自ら被弾し〝命の尊さ〟を知ったからだけではありません。なんと、渡米した兄が米兵として沖縄戦に従軍したことを戦後知りました。兄弟を敵と味方に分け、その絆をも断とうとした〝戦争への怒り〟からでもあったのです。「平和は勝ちとるものです。一人一人がその大切さを意識し、絶えず訴えていかねばならない」と氏は語っています。  

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2013年06月21日

亭主関白

 夫が一歩下がると家庭はうまくいくといわれています。かつては、夫が絶対的な力を握っている家庭も少なくなかったですが、気ままに振る舞い、妻には従うことを強いるような夫は、もはや過去の遺物かもしれません。
 そんな今、「全国亭主関白協会」なる団体が注目を集めています。この団体、家族に君臨する“亭主関白”を目指すのかと思いきや、その反対なのです。本来、「関白」とは天皇を補佐するナンバー2であり、最高位の人を助ける役割を意味します。また「亭主」も、茶を振る舞い、客人をもてなす人の意味なのです。そう捉えて、“上手に妻の尻に敷かれる心とワザを持つ亭主力”を磨こうと訴える(『亭主力』天野周一著、角川SSC新書)
 同協会では、夫婦間の関係悪化を止める“魔法の言葉”を唱和しています。曰く、「ありがとう」をためらわずに言おう。「ごめんなさい」を恐れずに言おう。「愛してる」を照れずに言おう。さらに、こうアドバイスしています。(1)はじめは心を入れなくてもいい(2)仕事と考えて言おう、と。少しでも言葉を出しやすくする工夫でしょう。  

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2013年06月20日

朝活

〝就活〟〝婚活〟に加えて、最近では〝朝活〟という言葉を耳にします。
 これは、早起きして、出勤前の時間を勉強や趣味など〝自己充実〟の活動にあてるビジネスマンやOLが、都市部を中心に増えている所から着ました。
 昔から「早起きは三文の徳」といいます。銭三文は、現在の貨幣価値に換算すると数十円程度です。だが、たとえわずかでも、早起きして動けば、何かを得られます。まして毎日持続すれば、大きな〝財産〟になってきます。最近の朝活ブームは、そうした「地道な努力」の再評価ともいえます。  

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2013年06月19日

「心の底の希望」

 末期患者への医療に取り組む施設の話です。「余命」何カ月と宣告された人にとって、残りの人生は「余り」ではありません。一日一日、大切にしたいとの思いで、 皆、生きています。
 この施設では、患者の「心の底の希望」に耳を澄ます事を重要視しています。"特に、普段の茶飲み話が大切だ"と。「医師」「看護師」対「患者」でなく、友人同士としての 会話です。
 ある時、男性患者がポツリとささやきました。「事情があって結婚式はやってない。妻に悪くて、心残りだ」。「かなわぬ夢と、心の奥にしまっていた」と。
 「心の底の希望」を叶えようと、家族・医師・ 職員が総出で、結婚式を行うことになりました。花嫁衣装の着付けは、ボランティアがしてくれました。他の患者も設営を手伝ったそうです。本人には当日まで「仮装大会」と、秘密にしていました。 そして、本当の結婚式と知った時の喜びは、どれほどだったでしょう。
 「子どものころ、ドジョウ捕りが楽しくて」―― 別の患者の〝ポツリ〟に応え、皆でドジョウを追ったこともあるそうです。  

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2013年06月18日

私の言うことを信じていただきたい

 「私の言うことを信じていただきたい」。1940年のきょう6月18日、ナチス占領下のフランスで、ラジオから力強い演説が流れました。声の主はシャルル・ド ゴール(村上光彦・山崎庸一郎訳『ド・ゴール大戦回顧録』みすず書房)
 この演説はロンドンのラジオ局「BBC」で放送され、電波はナチス占領下のフランスにも届きました。パリ陥落か らわずか4日後のことです。彼は亡命先イギリスから、人々に反転攻勢を呼びかけた。「何が起ろうとも、フランスの抵抗の焔は消えさってはならぬし、また消えさることは ない」と。
 ドゴールは当時、一軍人でした。「いかなる名声もなかった」「兵力も組織もなかった」「孤独であった」と述懐しています。だが彼には「声」がありました。どんなに絶望的であろうと、希望を叫び続ける不屈の声があったのです。反撃開始の口火となった「私の言うことを信じていただきたい」との演説は、同国史上、最重要の演説の一つとされています。  

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2013年06月17日

絶好のきっかけに

 「ほとんどみなの人たちが小さな義理を返したがる」「だが、大きな恩恵に対しては恩知らずのふるまいに出ない者はほとんどない」(関根秀雄訳)と文人ラ・ロシュフコーは言っています。
 ともすると恩恵が大きすぎると、人間は感謝を忘れてしまいます。その最たるものが、自分の命を生み、育んでくれた父母の存在でしょう。
 「親孝行したい」と思っても、言葉に表したり、実行に移すことを、つい後回しにしがち。5月の「母の日」や、昨日の「父の日」は、絶好のきっかけに違いないのですが・・・・・・  

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2013年06月16日

育った環境

 「木いうのは人間に似てます」――宮大工棟梁の西岡常一氏の言葉です。木のクセは、育った環境でそれぞれ異なります。そのクセや性質を生かして、組み合わせていくそうです。
 独学で建築を学び、世界的に活躍する建築家の安藤忠雄氏。「集まりくる人々の心と心をつなぎ、感動を刻み込むのが建築の真の価値」と語っています。そこに住む人々の幸せを頭に描くことから、氏の仕事は始まります。建物を造る敷地にも、それぞれ“性格”があり、一つとして同じ条件はありません。その敷地の個性を的確に読み取り、計画や設計に生かしていく。「建築をつくる行為は、人を育てることに似ている」と。(『安藤忠雄 仕事をつくる』日本経済新聞出版社)  

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2013年06月15日

無意識

 動物の行動と生態の研究に取り組む総合研究大学院大学の長谷川眞理子教授は、「相手が何をしたがっていて、何をしてあげると喜ぶのか」「他者を慮ることの元になる心の理解、いわば共感する能力」について、ヒトは他の動物に比べ、抜きんでて優れていることを指摘しています(『貢献する心』共著、工作舎)
 人は言葉をはじめ表情や身ぶりなどで常に他人と交流し、無意識のうちに相手の心をつかもうとしています。相手が何を欲しているか、思いやれる。この人間的な生き方ができる半面、心が欲望に支配されれば自己中心的に振る舞う複雑性も持っています。他のためにし、他を益する人間の優れた能力が、あらゆる所で発揮される世の中を築きたいものです。  

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2013年06月14日

富士登山

 「危険! 富士山は6月まで冬山です!」。山梨・富士吉田市のホームページにある通り、一般の富士登山シーズンは、7月と8月だそうです。
 『山岳気象大全』(猪熊隆之著、山と溪谷社)では、富士山には他の山域とは異なる気象特性があり、「突風や強風、落雷に細心の注意を」と呼び掛けています。安全登山には、十分な準備と気象情報の入手が不可欠です。
 そんな最高峰の富士登山に、5歳児全員が挑戦する保育園が神奈川にあります。もちろん保護者も同行するが、手助けは一切しないそうです。黙々と歩く子。泣きながらも、歩みを止めない園児。登頂を果たした雄姿は、まさに無限の可能性に輝いています。小さな体に刻んだ大きな自信は、将来の困難を乗り越える強い心を育むに違いありません。  

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2013年06月13日

小さな出来事

 込んだ電車での小さな出来事です。座っている女子高校生の前に、老紳士が立ちました。彼女は「どうぞ」と声をかけ、立ち上がりました。男性は、快く席に着き、目の前の重そうな荷物を見て、「持ってあげようか」と。少女は「ありがとうございます」と、これまた素直に鞄を預けまなした。お互いが気持ちよく親切を交わし合うほほ笑ましい光景。そばで見ていた婦人が、「こちらまで心が温かくなった」と語っていました。
 文豪のロマン・ロランは、楽聖ベートーベンのこんな言葉を残しています。「親切であるということ以外に、立派な人間であることの証拠はありません」(新庄嘉章訳)。親切心や思いやりの心こそ、人間性の発露です。  

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2013年06月12日

ちんちん電車

 かつて東京には、多くの路面電車が走っていました。森鴎外、志賀直哉など、文豪たちも自作に路面電車を綴っています。夏目漱石の名作『三四郎』の主人公は、東京に出てきて「電車のちんちん鳴るので驚いた」というくだりがあります。
 今も都内に残る「ちんちん電車」の都電荒川線。新宿区の早稲田から豊島区、北区内を通って、荒川区の三ノ輪橋までの12キロ余りです。自動車と同じ公道の上を進む所もあれば、専用の軌道を通る区間も。下町を縫うように走っています。住宅が近い。暮らしの息遣いが聞こえてきそうです。  

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2013年06月11日

あきらめない心

 カキの養殖に必要な種ガキの出荷で、宮城県は日本一でした。2年前の東日本大震災で多くの浜が壊滅的打撃を受けましたが、石巻市の万石浦で生き残った種ガキが見つかりました。
 現在のカキ養殖技術は約80年前、この万石浦で完成しました。山の恵みを含んだ水が稚貝を育み、干満の差が激しい水面が強く鍛える。栄養価が高く、長時間の輸送にも耐え、世界的なブランドに成長しました。
 震災は、養殖に必要なイカダや種ガキを付着させるホタテの貝殻を押し流し、船や流通経路も破壊しました。それでも、 伝統の浜で〝希望の種〟が見つかった事実に、関係者は「あきらめるなってこと」と立ち上がったのです。そして、種ガキを待ちわびる三陸各地の浜への出荷にこぎつけたのです。
 東北は、その自給率の高さから「日本の食糧庫」と謳われてきました。自然相手の労作業は、うまくいく時もいかない時もあります。だからこそ東北の人々には、あきらめない心、勝つまで戦い抜く粘り強さが息づいているのです。  

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