2013年06月11日

あきらめない心

 カキの養殖に必要な種ガキの出荷で、宮城県は日本一でした。2年前の東日本大震災で多くの浜が壊滅的打撃を受けましたが、石巻市の万石浦で生き残った種ガキが見つかりました。
 現在のカキ養殖技術は約80年前、この万石浦で完成しました。山の恵みを含んだ水が稚貝を育み、干満の差が激しい水面が強く鍛える。栄養価が高く、長時間の輸送にも耐え、世界的なブランドに成長しました。
 震災は、養殖に必要なイカダや種ガキを付着させるホタテの貝殻を押し流し、船や流通経路も破壊しました。それでも、 伝統の浜で〝希望の種〟が見つかった事実に、関係者は「あきらめるなってこと」と立ち上がったのです。そして、種ガキを待ちわびる三陸各地の浜への出荷にこぎつけたのです。
 東北は、その自給率の高さから「日本の食糧庫」と謳われてきました。自然相手の労作業は、うまくいく時もいかない時もあります。だからこそ東北の人々には、あきらめない心、勝つまで戦い抜く粘り強さが息づいているのです。  

Posted by mc1460 at 11:40Comments(0)TrackBack(0)つぶやき