2013年06月26日

命の芽

 著名な「樹木医」の仕事です。ほとんど枯れかけていたソメイヨシノの並木が、みごとに再生していました。
 ソメイヨシノは種子を残さず、接ぎ木などで増えるそうです。いわば、全て同じ遺伝子を持った“クローン”ともいえるのです。だから、環境の変化や病気で、一帯のソメイヨシノが同時に弱ることもあるそうです。
 その樹木医が注目するのは「不定根」。これは、幹や枝など、本来の根と違う部分から出た細い根のことを指します。しかもそれは、腐った部分、傷ができた部分から出ることが多いそうです。これを、人工の管で大切に覆い、大地まで誘導する。「不定根」が大地に根付けば、木全体が蘇生する。「『根』だけど、木が『生きたい』と力の限り出してきた『命の芽』」と樹木医は語っています。  

Posted by mc1460 at 11:39Comments(0)TrackBack(0)つぶやき