2013年06月01日

世界記憶遺産

 ユネスコが登録する「遺産」には「世界遺産」「無形文化遺産」「世界記憶遺産」の3種類があります。このうち、文書や楽譜などの「世界記憶遺産」には「ベートーベンの交響曲第九番直筆楽譜」「アンネの日記」「マグナカルタ」などが並んでいます。
 このリストに日本の文献も登録されています。当初、「源氏物語絵巻」などが予想されたましたが、選ばれたのは、九州の元炭鉱労働者で、炭鉱の仲間たちを描いた故・山本作兵衛さんの原画と日記でした。
 山本さんは幼いころから炭鉱で働いていました。暴力を受け、奴隷のように働かされる職場。ガス・炭塵爆発で死んでゆく仲間。しかし、日本を支えているという誇りがありました。貧しいが助け合って生きる炭住(炭鉱住宅)の生活。これらが生き生きと描かれています。その庶民群像が、海外で高く評価され選出されたのです。  

Posted by mc1460 at 11:35Comments(0)TrackBack(0)つぶやき