2013年03月31日

塩の行進

 83年前の1930年3月、インドのマハトマ・ガンジーは、アラビア海に面するダンディー海岸へ、約400キロの道を歩き始めました。これが「塩の行進」です。待ち受けていたのは、投獄でした。だが彼は、獄中から弟子たちへ手紙を送り続けました。投獄から5カ月後、「誓願の重要性」について、次のように綴っています。「なすべきことを、なにがなんでも遂行する――これが誓願です」「不撓の決意なくしては、進歩は望みえない」(森本達雄訳『獄中からの手紙』岩波文庫)
 ガンジーは、独立への非暴力闘争を「サティヤーグラハ(真理を堅く守り抜く)」と呼びまし。いかに我が身が危うくなろうと、「真理」に随うという内発の誓いが、運動の成否を決することを知っていたからでしょう。  

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2013年03月30日

変わらないものは、世の中にないのです

 万物は流転します。諸行は無常であり、成住壊空を繰り返します。森羅万象の一つとして、そのまま存在し続けるものはありません。人間とて、生きるために、日々、骨も内臓も皮膚も筋肉も、死滅と再生を繰り返しているのです。
 変わらないものは、世の中にないのです。だから問題は、いかによりよく変わるかに帰着する事が重要です。では、そのためには、何が必要なのか。逆もまた真なりで、「変わり続けるためには、変わってはならない」ともいえます。つまり、成長し続けるための、変わらぬ「原点」「座標軸」を持つことなのです。  

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2013年03月29日

大切な絆

 「ひとりひとりの人間はいまや複数の帰属関係を生きる豊かな個人なのです。個人はその複数の帰属関係のどれかひとつに還元してしまうことはできません」――これは、フランス現代作家の指摘です(R・ドゥブレほか著『思想としての<共和国>』みすず書房から)
 職場、学校、地域、家庭と、人はさまざまな関係のなかで生きています。どれもが大切な絆です。どれが一番と、優劣をつけることはできません。  

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2013年03月28日

高齢者

 京都府の京丹後市は、高齢者が生き生きと暮らす「長寿の町」として知られています。100歳を超えた“百寿者”の割合が全国平均の約2・6倍となっています。なぜ長寿の方が多いのか?答えは、子どもとの高い同居率による「安心感」にあるのではないか。と、指摘されています。
 長寿研究家の冨澤公子氏(立命館大学非常勤講師)によると、京丹後市の85歳以上の超高齢者は、身体機能の低下にかかわらず、幸福感が高い傾向にあるそうです。これらの分析の結果、高齢者は周囲との絆や一体感、信頼関係があれば、超高齢期の“喪失感を超える幸福感”を得ることができると語っています。  

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2013年03月27日

万年筆

 卒業シーズンが終わり、入学の季節がやってきます。この時期、入学祝いを選ぶのに頭を悩ます人もいる事でしょう。最近はアイデア商品も豊富ですが、定番はやはり文房具ですね。
 万年筆は、細い管を液体に浸すと、重力にかかわらず管に浸透していく「毛細管現象」という原理を応用したペンです。開発したのは、ルイス・エドソン・ウォーターマンという人。ニューヨークの保険外交員だった彼は、大口契約を交わす際、ペンがインク漏れして契約を取り損ねました。この苦い経験から、「インク漏れしないペンを作ろう」と、制作に取り組んだそうです。失敗を飛躍のチャンスに変えた好例です。  

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2013年03月26日

年度

 3月は、決算や人事異動、進学・進級など、何かとあわただしい「年度末」です。3月で「年度」を区切るようになった理由は何か。そのルーツは、明治時代にさかのぼるそうです。当時の税収の主力は、田畑や宅地、山林など、土地から生ずる収益に課す「地租」でした。そこで、農作物の耕作のサイクルに合わせて「会計年度」としたことに始まる、との説です。
 学校の4月入学が定着していったのも、会計年度に合わせるのが合理的だったからだようです。年度は、自然の移ろいに合致しています。季節とともに新しい前進を開始することには、生命のリズムとの符合を感じる事ができます。ともすれば惰性に流されがちな人間にとって、こうした節目は、自らを奮い立たせるチャンスであると捉えたいものです。  

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2013年03月25日

世界で一番短い手紙

 世界で一番短い手紙は、文豪ユゴーのものといわれています。ユゴーは『レ・ミゼラブル』の出版後、売れ行きについて出版元に「?」と尋ねました。その返事は「!」だったそうです。
 同書が発売されたのは、今から151年前の3月のこと。ユゴーは当時、亡命し権力者の弾圧と戦っていました。民衆の苦悩をテーマとした小説『レ・ミゼラブル』は、「!」が示すように爆発的に売れました。
 同書の出版記念会で、彼が行った演説が残っています。「活字文化は社会の光であります」「活字文化がなかったならば、漆黒の闇が続きます」(稲垣直樹訳、『ヴィクトル・ユゴー文学館 第9巻』潮出版社)  

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2013年03月24日

まず歩き出すことが必要

 今から31年前、その少年は大きな夢を掲げて留学を志しました。だが、彼をよく知る人から「お前は99%無理だ」と反対されたそうです。しかし、彼は返した。「可能性は1%あるんですね? じゃあ、僕はその1%を信じます」と。
 少年の名はカズ。後に日本のサッカー界を長くけん引していく三浦知良選手です。彼は15歳で単身ブラジルへ。帰国後、日本人サッカー選手の歴史を幾度も塗り替えたのは誰もが知ることです。彼は今、「かなったか、かなわなかったかよりも、どれだけ自分が頑張れたか、やり切れたかが一番重要」と振り返る(『カズ語録』PHP文庫)
 春は新出発の季節です。中には、思い描いた夢と違う道に進む友もいることでしょう。だが、どんな道でも1歩は1歩歩み続けることが大切です。1歩が100歩になった時、気付かなかった自分の可能性が見えてくることでしょう。夢とは、立ち止まって思い描くものでなく、歩く中で発見するものなのです。だから、まず歩き出すことが必要なのです。  

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2013年03月23日

人とかかわるうえでの根本姿勢

 ある幼稚園の教員が園児を「双葉」に譬えていました。理由を聞くと、植物が芽を出した時の、2枚の小さな葉っぱの状態。外見は皆、今は同じに見える。丁寧に育てると、やがて本葉が出て、個性豊かな花が咲く、と。
 育て方はさまざまありますが、大切なのは言葉でしょう。「声のかけ方ひとつで子どもは伸びる」とも言われます。小学5年生がかけてほしい言葉は(1)よく頑張ったね(2)頭いいね、さすがだね(3)ありがとう。だそうです。反対に、かけてほしくない言葉は(1)バカだね(2)勉強しなさい(3)いやみ。と。
 温かい心・優しい心・思いやりの心を、春のような若々しい「言の葉」に託して、子どもたちに豊かな栄養分として贈りたいものです。そして「子どもだから」と“下”に見るのではなく、一人の人格として最大に尊重して接したいものです。これは、子どもだけではありません。人とかかわるうえでの根本姿勢でもあります。  

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2013年03月22日

平和への金の道

 世界的ジャズピアニストのハービー・ハンコック氏は記しています。「このアルバムは、世界中のさまざまな国で、幾つかの言語で、多くの国際的なアーティストと共に、平和への金の道としての『地球規模の協力』の力と美しさを示すために制作したものです」と。このアルバムとは「イマジン・プロジェクト」です。このアルバムは、各国を代表するアーティストたちの協力の結晶です。
 アルバムに収められたうちの2曲が、2年前、音楽界最高峰の「グラミー賞」に輝きました。「協力」――今の社会に一番必要なことでしょう。力を合わせる。支え合う。この協力作業が音楽の分野だけでなく、あらゆる分野で加速することが、平和への「金の道」であるに違いありません。  

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2013年03月21日

兵法

 古来、中国では、軍師が兵法を駆使して戦を繰り広げました。軍師の戦術の優劣で勝負が決まるのです。
 日本にもいち早く伝来した「武経七書」は、古代中国の数ある兵書をよりすぐったものです。その一つ『六韜』は、古兵法の教科書として藤原鎌足が暗記するほど愛読し、源義経も戦術の奥義をこの書に学んだといわれています。第4巻の虎韜(ことう)は勇猛果断が主題となっています。今でこそ「虎の巻」といえば、手軽な参考書のように思われていますが、その由来はこの虎韜ともいわれています(林富士馬訳『六韜(りくとう)』)
 とはいえ、兵法の達人であっても勝ち続けるのは至難の業です。「策士策に溺れる」とあるように、小細工を弄して失敗する例もあります。大事なことは“困難な状況にあっても必ず打開策はある”と諦めず、勇気をもつことではないでしょうか。  

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2013年03月20日

におい

 道すがらの沈丁花の香りに、春を思う。同時に、記憶のかなたに誘われる。小学生のころ、通学路で同じ匂いをかいだ情景がよみがえる。詩人・谷川俊太郎氏はこう記しました。「生きることの味わいを意識して、そこに喜びと一種のさびしさを感じる時、いつも匂いが私と人生をむすぶひとつの通りみちになっていた」(『日本の名随筆「香」』作品社)。
 「におい」は、人生の味わいに欠かせません。テレビや新聞・雑誌に、“3・11から2年”をテーマにした活字や映像があふれています。そこには、被災地の厳しい現状、懸命に生きる人々の姿を伝えようとしています。しかし、メディアでは伝えきれないものがあります。その一つが「におい」です。「におい」は、共に現場に身を置かなければ分かち合えないものです。  

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2013年03月19日

歩数計

 ご存知でしたか。日本で年間約500万台が販売されるという「歩数計」。ある研究によると、イタリアのレオナルド・ダビンチが考案し、1712年、フランスの物理学者が最初に製作したとされています。
 もとは健康のためではなく、歩数をもとに「距離」を測るための器具でした。日本では、江戸時代に平賀源内が「量程器」として初めて作り、測量家・伊能忠敬も日本地図を作るのに、これを用いたそうです。測量機器の発達により、歩数計はいったん廃れますが、近年、「健康管理機器」として復活、という経過をたどっています。
 歩数計を使う人の多くが「1日1万歩」を目安にしているそうです。これは、成人男性の平均歩幅を75センチとすると、1日に7・5キロ1年では約2700キロで、なんと列島縦断も可能な距離になる。まさに「継続は力」ですね。  

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2013年03月18日

原点

 作家の井上靖氏は自らの出会いを回顧した随想で、「人間というものは、自分が恩恵を受けた たくさんのことを、それを思い出そうとしないと思い出さないものであるということを、こんど強く感じた」(わが一期一会)と綴っています。
 原点を忘れぬ自分でありたいものです。それが成長の推進力であるからです。励ましの対話とは、胸中の「師弟」という宝を掘り出し、未来へ輝かせる作業といえるかもしれません。  

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2013年03月17日

三寒四温

 暖かい日が続くかと思えば、急に凍える寒さが戻ります。この現象を「三寒四温」と言われますが、春の訪れには、必ず目まぐるしい寒暖の差を伴うものです。油断せず、体調管理に留意したいものです。
 人生もまた、春への歩みにどこか似ているようです。では寒風とも言える「災難」や「苦闘」をどうとらえるか。アメリカの哲人エマソンにとって、それは〝新しい生き方を獲得する機会″であったと語っています。若きエマソンは最愛の妻をはじめ、二人の弟、息子を病で失いました。悲哀の中で、彼は思想の新しい地平を開いたのです。すなわち「災難」とは単なる損失ではなく〝自身の可能性を開き、新たな世界へ歩むことを助け、導く機会″であると。  

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2013年03月16日

一人前

 子どもが”一人前”になるとはどういうことか。さまざまな考えがあるでしょうが、全国の農漁村の暮らしを調査した民俗学者の宮本常一氏は、「社会人として調和のとれた人になること」(『庶民の発見』講談社)と端的に述べています。
 氏によれば、村里において”一人前”とは、単に身体の成長や仕事の技術向上だけを意味しません。地域の年長者らとの関わりを通じ、親孝行の心や信仰心が育まれ、人格が陶冶されていくことまでを含んでいます。だから「親は子を社会人として一人まえにするために、できるだけ子の教育を世人にまかせようとした」(同)
 家庭教育が重要なのは言うまでもありません。その上で、家族以外の地域の大人がどれだけ温かく関わるか。それが子どもの可能性を広げ、豊かな心を培うことにつながると宮本常一氏は述べています。  

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2013年03月15日

いぶし銀

 物事を「頭に入れる」とは、「しっかりと記憶する」ことです。それを「腹に入れる」と「事情を理解し、心得る」ことになる(『日本国語大辞典』小学館)
 私たちは、知ってはいても、できないことのほうが多いですね。しかし、その「知識」を、どれだけ「経験」として生かせるようにするか。「頭」から「腹」へ――それが、本当に「学ぶ」ということなのでしょう。
 経験豊かな人を、よく「いぶし銀」といいます。それは、人生で学んできた人の実力と魅力の輝きといえましょう。しかし、ある先輩が語っていました。「いぶし銀は、若いころにギラギラしていたからこそ、輝きが出るもんだ」と。経験は財産。しかし、大切なのは、失敗を恐れずに、目の前の課題に挑み続ける心こそ大切です。それこそが、経験を輝かせるものにちがいありません。  

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2013年03月14日

語らい

 万葉集で最も人気のある植物は萩らしいそうですが、梅が2番目で桜よりも多いそうです。桜の季節を待つまでもなく、友と連れ立っての梅花の語らいも心弾むものですね。
 万葉歌にも詠われた神奈川・湯河原の万葉公園には、「文学の小径」という散策路があります。当地ゆかりの島崎藤村、夏目漱石、谷崎潤一郎、芥川龍之介らに関する掲示板が道々にあり、文学の薫りを堪能できるそうです。
 国木田独歩の短編『湯ケ原ゆき』の結文も、石碑に刻まれています。この作品の中に、「対話哲学」「おしゃべり哲学」について考えるくだりがあります。人との関わりを避け、しゃべらないことを得意がる者をよく見受けますが、それは愚者の骨頂、と手厳しく綴っています。  

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2013年03月13日

日ごろの教え通りに

 釈尊の晩年の話です。弟子の阿難は、“師は亡くなる直前に、弟子になにか特別な教えを説くだろう”と信じていました。それを知った釈尊は、嘆いて言った。「わたくしは内外の隔てなしに(ことごとく)理法を説いた」「弟子に隠すような教師の握拳は、存在しない」(中村元訳『ブッダ最後の旅』)
 当時、バラモン教では、師が死ぬ間際、握り拳の中に“秘伝”を隠し、特別な弟子だけに授ける習わしがあったようです。しかし、万人に開かれた仏法に、秘伝など存在しません。釈尊は阿難に、日ごろの教え通りに「努めはげんで修行せよ」と諭したそうです。  

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2013年03月12日

約6000

 全世界で、約6000もあるといわれる言語。そのうち2500が消滅の危機にあるという(国連教育科学文化機関の調査結果)。言語の多様性は人類が創造してきた文化です。たとえ国境がなくなる時代が来ても、守るべき財産の一つでしょう。
 一方、今すぐにでも消滅させたいもの――それが戦争です。作家エーリヒ・ケストナーは小説『動物会議』で、その思いを痛快に描いています。戦争をやめない人間たちに「国境をなくそう」と呼び掛けるため、世界中の動物たちが集まって「動物会議」を開く。目的は「子どもたちのために」と。  

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