2017年11月15日
色の違い
染織家の志村ふくみさんは、日本独特の美意識を表す色に、茶とねずみの2色を挙げる。梅や桜、さらには野草と、「およそ山野にある植物すべてから鼠色は染め出せるのです。しかも一つとして同じ鼠はないのです。百種の植物があれば百色の鼠色がでる」(『一色一生』講談社)
「四十八茶百鼠」という言葉があります。同じように見える茶色やねずみ色でも、実は多彩な色合いがあることを意味します。その何十、何百という繊細な色の違いを、人が識別できるからこそ、存在する言葉なのでしょう。
「四十八茶百鼠」という言葉があります。同じように見える茶色やねずみ色でも、実は多彩な色合いがあることを意味します。その何十、何百という繊細な色の違いを、人が識別できるからこそ、存在する言葉なのでしょう。