2017年11月17日

座談会

 いまでは考えられない事ですが、「警戒警報発令中は中止。但集合時二時間前までに解除の場合は開催」。戦時中、創価教育学会(当時)の会員に配布された連絡事項の一文です。
 警戒警報は、敵機来襲のおそれがある際に発令された。無差別爆撃の合間を縫うようにして開催されたのは、学会創立以来の伝統の「座談会」です。
 牧口初代会長自身、軍部政府の弾圧で逮捕される数日前まで、座談会に出席しました。治安維持法違反の起訴状には、会長が直近2年間で「二百四十余回に亘り」「座談会を開催し」「参会者数名乃至数十名に対し」「信仰の強化に努め」等と記されています(現代表記に改めた)。時の国家権力が記録した“罪状”は、仏法の眼に照らせば、かえって死身弘法の証明となります。
 当時の座談会も内容の柱は「体験発表」。冒頭の資料には「貴重なる体験は砂中の金である」「そのまま自分のものとして信仰の増進を計り以てお互に幸福な生活を築こうではないか」とあります。特高警察の監視下でも、信仰の喜びが語り合われていたのです。

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