2011年10月24日

女性が社会を大きく変える力

 世界で初めて全身麻酔による手術に成功した医師・華岡青洲。しかし彼の成功よりも、彼を支えた女性たちのほうが有名です。
“病に苦しむ人々を何としても救いたい”と、一心不乱に麻酔薬の研究に打ち込む青洲を、わが身を捨てて支えた妻や実母らの存在なくして、近代医学の飛躍はありませんでした。その陰の功労は、有吉佐和子さんの小説『華岡青洲の妻』で光を当てられ、広く知られるようになりました。

 明治の歌人・与謝野晶子は『みだれ髪』などの文学活動はもちろん、女性の地位の向上に尽くしたことでも知られています。
 晶子の一番の功績は、女性が社会を動かす大きな力となる先見を示し、女性的な原理――平和、平等といった調和や安定、無駄な争いの否定などが社会には必要だ、と訴えた点といわれます。
 女性が自由にものを言えない時代、「自ら恃むところを信じ、人間にとって大切だと確信するものを前面に押し立てて」日本を教育した、と(『代表的日本人』ちくま新書)

 いつの時代も、女性が社会を大きく変える力となっています。
  

Posted by mc1460 at 13:25Comments(1)TrackBack(0)つぶやき