2012年07月11日

 いよいよ決戦の時――第2次大戦中、ナチスを打倒するために連合軍が敢行した「ノルマンディー上陸作戦」の直前、英国の少佐が綴りました。「こののちこの日のことが話題になるたびに、己を誇りに思うであろう」と(コーネリアス・ライアン『史上最大の作戦』)
 悪天候が続く中、一時的な好天が予想された日に作戦は決行されました。勝利を信じ綿密に計画を重ね、この「一日」しかないと決定されました。この日に負ければ、これまでの努力が水泡に帰してしまいます。後に「史上最大の作戦」と名付けられました、この連合軍5000隻の船団による大作戦は、たった「一日」にすべてを懸けて断行されました。
 一方、相手のナチス軍は、悪天候続きなので敵は攻撃してこないだろうと油断し、対応が遅れました。悪天候という環境は、当然ながら、両軍とも同じです。しかし「今しかない」と捉えた連合軍と、「今やっても無駄」と捉えたナチス軍とでは、あまりに大きな違いがありました。
 人生にも「勝負の時」があります。どうしても勝ち越えねばならぬ「時」があります。その時を制した者こそが、自身を誇りに思う不滅の歴史を刻むことができるのです。
  

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2012年07月10日

一期一会

 「一期一会」とは茶道から出た言葉だそうです。この言葉を創作したのは江戸幕府の大老・井伊直弼。茶道の大家でもあった彼はは記しています。“茶会での今日の出会いは、一生に一度のことである。だからこそ、主人は真心をもって交わらねばならない”と(『茶湯一会集』)。
 一生に一度との思いで、人に最高の真心を尽くすことが「一期一会」の本意だそうです。  

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2012年07月09日

ルビ

 活字は、かつて宝石のように大切に扱われていました。それを裏付けるように英国では、活字の大きさを小さい順に、ダイヤモンド、パール、ルビー、エメラルドと、宝石で表現していました。
 日本では標準文字の大きさを「5号」、その半分を「7号」と言っています(数字が大きいほど小さな活字)。その中で主に振り仮名に用いられた「7号」が英国の「ルビー」とほぼ同じ大きさだったため、振り仮名を「ルビ」と呼ぶようになったそうです。
 明治の文明開化以来、新聞をはじめ多くの文書、書物でルビが活躍しました。中には別の文字を添えなければ分からないのは“国語として不名誉”などと、ルビ廃止を唱える知識人もいましたが、時代を経て、ルビは民衆の圧倒的支持を受け、今に至っています。
  

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2012年07月08日

バス・ボイコット運動

 今、彼は黒人解放の指導者・マーチン・ルーサー・キングと呼ばれていますが、彼ががいたから運動が始まったわけではないのです――。運動の出発点はバス・ボイコット運動(1955年・56年)でした。舞台となった南部の町モンゴメリーでは、長年の人種隔離で黒人は非人間的に扱われ、憤りのエネルギーは限界まで膨れ上がっていました。しかし突破口を開く人がいませんでした。
 その時、バス席の隔離に反対して「ノー!」と叫んだ名も無き黒人女性でした。それが、デパートで服の仕立てをしていた一女性、ローザ・パークスさんです。彼女は立場とか役職で行動したのではありません「このままではいけない!」と自覚した一人の執念の叫びが、怒りの水門を開いたのです。
 キング博士は、こうした民衆の意志の奔流を「時代精神」と呼んだ。この時代精神を引き寄せるのが、草の根の勇気の声である。一歩一歩の行動である。それをバス・ボイコット運動は教えています。
  

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2012年07月07日

人材

 中国・春秋時代の名宰相に管仲(かんちゅう)がいます。その思想を伝える『管子』に「一を植えて十の収穫があるのは木材。一を植えて百の収穫があるのは人材である」とあります。これは、武力で争う乱世にあっても、名政治家は、人材の力を重んじました。
 さて、今の政治家は人材を育んでいるでしょうか。

管仲(かんちゅう)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%A1%E4%BB%B2
  

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2012年07月06日

予測不能な未来

 テレビでスポーツ競技がテレビで生放送されることがあります。プロ野球はそんなに人気がありませんが、オリンピックの決勝やサッカーの国際試合などは、視聴率も高くなります。忙しくて見られないときは録画もできるのですが、後から見たときに、物足りなさが残るのはなぜでしょう。
 それは生放送と同じ高揚感が起きないからです。競技結果を知っていることで、追体験するような心境になっているからでしょう。次の瞬間に何が起きるか分からない。観戦する醍醐味は、予測不能な未来へ向けて、今この瞬間を戦う選手を見る楽しみです。
  

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2012年07月05日

徳川家康

 山岡荘八氏の『徳川家康』は、長く新聞小説の連載回数日本一でした(4725回)。
 単行本となった『徳川家康』(講談社)の第1巻のあとがき(昭和28年)に、注目すべき山岡氏の言葉があります。「人間の世界に、果して、万人の求めてやまない平和があり得るや否や」。戦争の悲惨さを目の当たりにした氏は問いを投げかけています。そして、その問いに自ら答えています。「新しい哲学によって人間革命がなしとげられ、そ の革命された人間によって社会や政治や経済が、改められたときにはじめて原子科学は『平和』な次代の人類の文化財に変ってゆく」と。
  

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2012年07月04日

梅干し

 梅雨前線の活発な活動のため、日本列島の各地が大雨に見舞われています。一日も早く復旧するよう、お見舞いを申し上げます。
 それに加えて、この時季、湿度が高くなっているので、カビや食中毒に対する用心が必要です。さらに、体調の管理にも気をつけたいものです。
 この「梅雨」の語源は、諸説ありますが、“梅の実が熟すころに降る雨だから”ともいわれています。これは、6月ころに収穫される実は、梅干しのよい材料になる為だと言われています。
 この梅干し、古来から薬用として珍重されてきました。鎌倉時代からは、食用としても作られるようになりました。梅干しは、“酸っぱい食べもの”の代名詞であり、最近では、健康によいアルカリ性食品としても注目されています。
  

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2012年07月03日

攻めの気持ち

 ロンドンオリンピックまで後わずか、果たして日本はいくつの金メダルを獲得するでしょうか。実力が拮抗した競り合いを制するには?「攻めの気持ちを貫いたほうが勝ちます」と柔道の元全日本男子監督・斉藤仁氏は語っています。
 斉藤氏は一つの例を挙げました。それは2006年の全日本柔道選手権。決勝に残ったのはアテネ五輪で「金」の鈴木桂治選手と、当時19歳の石井慧選手でした。終始、鈴木側優勢で進みました。だれもが鈴木桂治選手の勝利を疑いませんでした。だが終了間際、残り時間を気にした鈴木が、ほんの一瞬、ちらりと会場の時計を見た。それを石井選手は見逃しませんでした。「その一瞬に石井の攻める気持ちが、鈴木のそれを上回ったんです」と斉藤氏。結果は石井の逆転勝利でした。
 勝負は峻厳です。一瞬の競り合いを制した者が勝つ。最後の最後まで「攻めの気持ち」を貫くことこそが勝利の要諦です。
  

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2012年07月02日

良質な情報を選択

 現代社会の情報洪水のなかで、いかに良質な情報を選択するかは、万人の関心事です。
 『効率が10倍アップする新・知的生産術』(勝間和代著)では、さまざまな情報収集・整理術を紹介しつつも、増やすべき項目に、自分や他者の体験からの学び、そして「良書」を強調しています。納得!!  

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2012年07月01日

新しい「自分」

 インドネシアで“民族独立の母”と敬愛されるカルティニ。カルティニが立ち上がるきっかけは、何であったのでしょうか。一説によると、オランダ語の「わたし」という言葉を手にしたからであったと言われています(土屋健治著『カルティニの風景』めこん刊)。彼女は語学を学ぶなかで、新しい世界を発見し、未来への展望を構想し、新しい「自分」に目覚めたのです。
「自分」に目覚めて、人は初めて「他者」の尊さにも気付くことができます。相手の悩みに真剣に耳を傾け、相手の笑顔には共に喜びます。そして、日々の暮らしの現場に躍動する、この鋭敏にしてふくよかな「同苦」と「共感」の心根こそ、女性の特質と言えるのではないでしょうか。
  

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