2012年07月03日

攻めの気持ち

 ロンドンオリンピックまで後わずか、果たして日本はいくつの金メダルを獲得するでしょうか。実力が拮抗した競り合いを制するには?「攻めの気持ちを貫いたほうが勝ちます」と柔道の元全日本男子監督・斉藤仁氏は語っています。
 斉藤氏は一つの例を挙げました。それは2006年の全日本柔道選手権。決勝に残ったのはアテネ五輪で「金」の鈴木桂治選手と、当時19歳の石井慧選手でした。終始、鈴木側優勢で進みました。だれもが鈴木桂治選手の勝利を疑いませんでした。だが終了間際、残り時間を気にした鈴木が、ほんの一瞬、ちらりと会場の時計を見た。それを石井選手は見逃しませんでした。「その一瞬に石井の攻める気持ちが、鈴木のそれを上回ったんです」と斉藤氏。結果は石井の逆転勝利でした。
 勝負は峻厳です。一瞬の競り合いを制した者が勝つ。最後の最後まで「攻めの気持ち」を貫くことこそが勝利の要諦です。


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