2018年10月28日

シモン・ボリバル

 駐日コロンビア共和国大使館前には銅像があります。「南米解放の父」シモン・ボリバルの像です。
 300年にわたる植民地支配からの独立を求めた戦いは1812年、祖国のベネズエラで始まりました。ボリバルは司令官に任命されたものの、仲間の裏切りに遭い、亡命を余儀なくされます。だが、来るべき勝利を目指し、亡命地で祖国解放のための構想を練ったのです。
 翌年、スペイン軍に勝利し、祖国に新たな共和制国家が誕生しました。しかし、その翌年には戦いに敗れ、再び亡命。共和制国家も崩壊。このように、ボリバルの闘争には何度も失敗がありました。そのたびに決然と立ち上がり、新たな勝利を収めました。最初の戦いから12年後、ついに彼は南米5カ国に自由をもたらしたのです。
 古今東西の歴史が示すように、偉大な事業の道程にも、必ず思うにまかせぬ、苦難と嵐の時があります。目先の出来事に翻弄されることなく、「不屈の心」で挑戦を続けた人にのみ、勝利の未来が開かれることを歴史は教えているのです。  

Posted by mc1460 at 13:22Comments(29)TrackBack(0)つぶやき