2015年09月26日

“けち”との悪評

 米国の実業家ジョンズ・ホプキンス氏は、大学設立と病院建設に多額の寄付をしています。ジョンズ・ホプキンス氏の、資金を無駄にしないため、運賃5㌣の電車にさえ乗らなかった氏に“けち”との悪評もあります。
 ある銀行家が親切心から“お年だし、遠出される際は、せめて電車を利用したら”と勧めました。それに対して氏は“いまだ大事業がある”と2回、独り言のように繰り返したという(新渡戸稲造著『逆境を越えてゆく者へ』実業之日本社)。
 氏の事業の眼目は建物ではなく、建物が育む人材にこそあったに違いない。氏の名を冠した大学からはノーベル賞受賞者も多数、誕生しています。
 今、大学を含め、あらゆる組織が生き残りをかけ、時代の変化に対応しています。それは必要だが、変化の荒波を越え、連綿と続く事業には、必ずといっていいほど創立の熱い魂と、それを継ごうとする精神が息づいているものです。  

Posted by mc1460 at 11:45Comments(0)TrackBack(0)つぶやき