2012年12月11日

カラーバス(色を浴びる)効果

 朝、家を出る皆さんに、ちょっとした提案です。「きょう一日で、『赤い色』のものを、いくつ見つけられるでしょうか」。ポスト、赤い文字の看板、赤い花、赤い帽子……。“世の中は、こんなに赤いものがあふれていたのか”と驚くほど、不思議に赤い色が目に飛び込んでくる事でしょう。もちろん、急に赤いものが増えたわけではありません。普段、無意識に見ているものが、意識した対象になると敏感になり、目に留まるようになっただけの事です。これを「カラーバス(色を浴びる)効果」といいます(加藤昌治著『考具』阪急コミュニケーションズ)
 このように、見ているようで見逃しているものは、案外多いものです。ましてや肉眼ではとらえられない、人間の「内面」については、なおさらのことです。その人ならではの個性が、きちんと見えているか。短所を指摘する前に、積極的に長所を見つけ出そうとしているか。人を育てる立場にあるならば、より心に深く刻むべきでしょう。  

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2012年12月10日

人生の節目の儀式

 夫婦円満の秘訣に触れ、ある俳優がテレビで語っていました。曰く、「我が家には結婚指輪が三つあります。20年、30年の節目にも贈ったから、贈るたびに、結婚当時の思いに立ち返る」と。その日が、新たな二人の旅立ちになったそうです。
 指輪とはいかないまでも、ささやかでも人生の節目に儀式を行うのは大切なことでしょう。日本には、多くの慣習やしきたりがあります。一例を挙げれば、桃の節句、端午の節句、七五三といった子どもの成長を祝う行事も多くあります。このような機会に、時には家族3世代が顔を合わせ、絆を強めるきっかけにもなることでしょう。高齢者のお宅を訪ねると、そんな節目に写した写真から、話が弾むことも・・・・
 『まいにち、うきうき。和の暦』(朝日新聞出版)を著した絵本作家の堀川波氏は”日本の年中行事は、家族の幸せ、自然への感謝に結びついているから素晴らしい”と指摘しています。  

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2012年12月09日

言葉の力は無限です

 何気ない一言が心に残り、一生を決める場合さえあります。「おまえには、星をめざすことだってできるんだよ」。米国初の女性宇宙飛行士サリー・ライドさんを宇宙に導いたのは、子どものころに聞いた父の一言でした(『私の人生を変えた黄金の言葉』主婦と生活社)。
 「次は女性の番だね」。人類初の女性宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワさんを生んだのも「ガガーリン少佐、宇宙へ」のニュースを聞いた母のつぶやきでした。
 言葉の力は無限です。洗練された言い回しでなくても大丈夫。励ましの声をかけ続けること。そこから人生の美しい劇が花開きます。  

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2012年12月08日

価値創造

 「価値創造」という言葉は、大正デモクラシー期の知識人にとって素晴らしい「共有概念」であったと、斎藤正二著『牧口常三郎の思想』で教えられました。この時代、多くの自由主義思想家、社会主義者、キリスト者たちが、口々に「価値創造」を唱えていたそうです。時代はまさに、人類普遍の科学的真理を追究する気風に満ちていたのです。
 ところが昭和に入り、軍靴の響きが高鳴るにつれ、「価値創造」の語は捨て去られていきました。それは、「価値創造」の語が自由主義、民主主義と結びつく言葉、西洋思想の固まりと見なされ、文部省に敵視されたのです。
 順風が逆風に変わっても、創価学会の牧口初代会長は敢然と自らの主張を貫き、「価値創造」を声高らかに唱え抜きました。しかも、対米戦争に突入する昭和16年(1941年)には、その名も機関紙「価値創造」を創刊し、言論戦に打って出ています。すばらしい!!
  

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2012年12月07日

袖振り合うも他生の縁

 「袖振り合うも他生の縁」。ここの「他生」は「多生」とも書くそうですが「多少」は間違いだそうです。袖が少し触れ合った程度の関係でも、多生、つまり、過去世までさかのぼれば、何かしらの縁はある、という意味なのです。
 平成22年の世相を反映する流行語の一つに「無縁社会」が選ばれています。これは孤独死や結婚難、リストラ、児童虐待などの社会現象は、日本人がかつて持っていた家族や地域、会社などとの結びつきを、急速に失いつつあるところから生まれています。この無縁社会化は、雇用や家族の在り方など、社会構造の変化と深くかかわっています。ゆえに、安易に「心の問題」とすることはできません。その上で確かなのは、袖振り合うほどの縁もない人は、一人もいないということです。
 無縁社会にも縁はあります。無くなったものがあるとすれば、それは縁を大切に育み、強め、広げていく人間の振る舞いではないでしょうか。  

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2012年12月06日

さまざまな力に支えられている

 首を痛めた経験がある人は分かると思いますが、人間の頭は意外と重いものです。普段、私たちは頭の重さを意識することはまずありませんが、首を痛めると、その重みを感じる事でしょう。
 5キロとも7キロとも言われる人の頭。それを首の部分にある頸椎が支え、頭の自在な動きに対応しています。日常、意識せず当たり前に思っている物事が、実はさまざまな力に支えられて成り立っているのです。  

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2012年12月05日

サッチャー

 1979年、イギリスでサッチャー氏が女性初の首相に選ばれ、ダウニング街の首相官邸に入ったときのこと。官邸のスタッフは70、80人。しかも皆が常時、官邸にいるわけではありませんでした。当時、米ホワイトハウスには400人、ドイツの首相執務室には500人のスタッフがいたことを考えれば、かなり少数です。
 だが首相は、後に、"鉄の女"と呼ばれたようにその職員とともに〝英国病″と椰揄されるほど長期停滞していた祖国を変革していきます。後にサッチャーは回顧録に記しました。「われわれのスタッフは非常に少人数だったから、誰かの机に仕事を回してしまうことは不可能だった。こうした雰囲気だったから、和気あいあいとした、しかも実に能率のよいチームが生まれることになった」(石塚雅彦訳)と。
 少数ゆえに、皆が本気で戦った。そこから互いの尊敬と友情が生まれ、山積した仕事を次々と片付けていった。その中心には、毎日4時間の睡眠で、誰よりも働き抜いたサッチャー首相がいた。ここに「勝つ組織」の秘けつを見ます。

サッチャー http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC  

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2012年12月04日

師の偉大さを知らしめるのは弟子です

 約400年前、「地動説」を唱え、教会から〝有罪〟判決を受けたガリレオ。彼は生涯、厳しい監視の目にさらされ、遺骸は礼拝堂から離れた一隅に葬られました。
 死後も続く師・ガリレオへの冷遇に怒り、宣揚するために立ち上がった弟子がいました。彼の名は、ビンチェンツォ・ヴィヴィアーニ。彼は師の伝記を刊行し、全集を編さんしました。さらに、自らの遺産で師の記念碑を建てるよう遺言しました。果たして、ヴィヴィアーニの死から約30年後、ガリレオの墓はミケランジェロの墓の向かいに移され、記念碑も設置されました。彼の執念は結実した(『伊東俊太郎著作集』第6巻、麗澤大学出版会)
 死刑を宣告され、毒杯を仰いだソクラテスには、弟子プラトンがいました。刑死した吉田松陰には高杉晋作ら、維新の革命児たちがいました。師の偉大さを知らしめるのは弟子です。  

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2012年12月03日

明年の暦

 師走到来。日ごとに加速しながら駆け抜けていくような時の速さを感じるのは私だけでしょうか。それは、明年という時間の節目を目の前にするせいかもしれません。書店や文房具店などには明年の暦が所狭しと並んでいます。暦には、見る人に明日への希望を注ぐ力があるようです。
 昨年、3月の大震災で避難した友に届け、喜ばれた物資の一つが暦だったそうです。明日、来週、来月と、予定等を書き込むことで、現在の足元を固め、未来の目標が持てるからでしょう。  

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2012年12月02日

坂本龍馬

 高知市の坂本龍馬記念館に1年前、新たな龍馬像がお目見えしています。ほぼ等身大で、差し出された右手と握手できると評判だそうです。
 長崎には、龍馬のブーツをかたどった像があります。彼は、土佐藩の厳しい身分制度を嫌悪しました。上士は高下駄。下級武士の郷士は草履。それならば、ブーツを! この反骨精神こそ、旧弊を打破するエネルギーであったに違いありません。
 一方、北海道の函館にも「蝦夷地の坂本龍馬像」が、北海道坂本龍馬記念館の真向かいに立っています。凜々しい表情を浮かべながら、右手の人さし指が天を衝いています。たとえ一人になっても、北の大地を開拓したい――積年の“夢”への憧れがうかがえるようです。左手には国際法律書『万国公法』を持つています。
 方や、高知の桂浜には、高さ13・5㍍という特大の像が太平洋を望み、はるか世界を見つめています。昭和3年(1928年)の除幕。潮風の試練を受け続けています。  

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2012年12月01日

釈尊の逸話

 釈尊の逸話です。釈尊に、ある目の不自由な仏弟子がいました。針に糸を通そうとするが、うまくいきません。その場に居合わせた釈尊が、そっと糸を通してあげた。人々は言った。「あなたほどの人がそこまでしなくても」と。静かに、釈尊は答えました。「私に優れたところがあるとしたら、それは人一倍、徳を求めるところ」なのです、と。
 「仏」とは「向上を求め続ける生命」の異名です。教から師走です。「今から」「これから」の気概で、きょうも木枯らしの中へ進んで行きたいものです。  

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