2012年12月08日

価値創造

 「価値創造」という言葉は、大正デモクラシー期の知識人にとって素晴らしい「共有概念」であったと、斎藤正二著『牧口常三郎の思想』で教えられました。この時代、多くの自由主義思想家、社会主義者、キリスト者たちが、口々に「価値創造」を唱えていたそうです。時代はまさに、人類普遍の科学的真理を追究する気風に満ちていたのです。
 ところが昭和に入り、軍靴の響きが高鳴るにつれ、「価値創造」の語は捨て去られていきました。それは、「価値創造」の語が自由主義、民主主義と結びつく言葉、西洋思想の固まりと見なされ、文部省に敵視されたのです。
 順風が逆風に変わっても、創価学会の牧口初代会長は敢然と自らの主張を貫き、「価値創造」を声高らかに唱え抜きました。しかも、対米戦争に突入する昭和16年(1941年)には、その名も機関紙「価値創造」を創刊し、言論戦に打って出ています。すばらしい!!
  

Posted by mc1460 at 11:07Comments(0)TrackBack(0)つぶやき