2012年04月10日

必死の一人

 簡単な〝手品″を一つ。握った手にハンカチをかぶせ、中心をつまんで引き上げます。リボンや花が出るわけではありません。ハンカチ全体が引きずられて上がっていくだけです。これを見せながら、教育者は語ります。「子どもには、長所や得意とするものが必ずあります。一つでいいから見つけ、ほめてください。一点を引き上げることで、大きく成長を促すことができるのです」と。
 次に、握った手の下から指を入れ、中心をつまんで引くと、ハンカチは手の中を通って滑り落ちます。先の教育者は語ります。「欠点のみを責めると子どもは、やる気と自信をなくし、ますます落ち込んでいく」と。
 視点を変えれば、こうも例えられましょう。〝必死の一人″が立ち上がれば、それに引っ張られて、全体がレベルアップしていきます。教師が変われば生徒たちが、親が変われば家庭が、中心者が変われば組織が変わります。
  

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2012年04月09日

勇気が必要

 携帯電話、パソコン、デジタルカメラ……これら身の回りの様々な電子機器が「量子力学」を応用した製品です。
 基礎を築いたのは、ドイツの物理学者ハイゼンベルク。彼は20代前半で主要な理論を導き、“科学の新世界”を開きました。研究に没頭した彼ですが、ちょうどその時期、アメリカ大陸に到達した冒険家コロンブスの「偉大な点」について考察しています。
 ――コロンブスの航海で最も困難であったことは、すでに知られた陸地を完全に離れ、残り少なくなった蓄えでは、引き返すことが不可能な地点から、さらに西へ西へと船を走らせるという、決心であった――と(『部分と全体』山崎和夫訳)
 青年学者・ハイゼンベルクが、冒険家コロンブスに共感したもの。それは、未知の分野に挑む“勇気”であったことでしょう。新たな世界への旅立ちは、ためらいが伴うものです。思いも寄らぬ想定外のことも起こります。その時こそ、意志を貫き、前進の決断がくだせるか。チャンスをものにするには、勇気が必要です。
  

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2012年04月08日

青年の限りない可能性

 幕末の志士たちが友情を育んだ山口県下関市。関門海峡のほとりに、高杉晋作と坂本竜馬の顔が浮き彫りにされた「青春交響の塔」が立っています。
 晋作は1863年に、民衆決起の組織「奇兵隊」を創設しました。片や竜馬は65年に「海援隊」の母体「亀山社中」を結成しました。倒幕戦では、晋作が奇兵隊を指揮し、竜馬も貢献しました。だが、両雄とも明治維新の前年に世を去りました。満年齢で晋作27歳、竜馬32歳の若さでした。
 創価学会の戸田第2代会長は日本史を通観して、歴史を変革したのは「みな青年の戦い」と強く訴えていました。そして「青年は水のごときものだと思う」と語っています。戸田第2代会長は、川によどんで滞留している時は悲しいと思い、堂々と流れている様は頼もしいと感じ、ひとたび怒濤となった時には船をも壊す勢いがあると、その限りない可能性に期待したのです。
  

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2012年04月07日

泣き虫の少年

 こんな話があります。泣き虫の少年は、いつも小学校で、いじめられていました。ある日の図画の時間の事です。少年は画用紙に向かい、色鉛筆が折れるほど力を入れ、懸命に描きました。一風変わった絵だったのか、級友たちはゲラゲラ笑ったそうです。だが先生は盛んに褒め、赤インキで大きく三重丸を書いてくれました。
 この話は“世界のクロサワ”となった映画監督・黒澤明氏の小学3年生の時の思い出(『蝦蟇の油』岩波書店)です。三重丸で自信をつけた黒澤少年は、絵を描くのが好きになりました。そして上手にもなりました。同時に、ほかの教科の成績も、ぐんぐん上がったそうです。いじめを受けていた少年が、彼を理解する一人の先生の存在で、可能性の芽を急速に伸ばしたエピソードです。
 このように、周りから評価されなくても、たった一人でも側で見守り、たたえてくれる人がいれば、人は自分の可能性を信じることができます。一つの自信が挑戦の心を育み、大きな使命の花を咲かせる事となります。
  

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2012年04月06日

私はこういう人間と決めつけないことです

 春。新たな出会いが生まれる季節となりました。日本列島の各地の職場や地域で「よろしくお願いします」と、あいさつが交わされていることでしょう。そして、挨拶をする人も、される人も「(相手は)どんな人だろう」。互いの関心は、この一点に向かっていることでしょう。
 ただ、時がたつと“あの人はこんな人”と印象を固定させるのが常です。しかし、人は一つの色で決まるように単純ではありません。人にはそれぞれ多彩な側面があります。だから固定観念は禁物です。
 同じことは、自分についても言えます。長所、短所と思っている自画像を心に張り付けていないでしょうか。この季節、自身を一度見直すいい機会です。
 人は身体が一つなので人格も一つだと錯覚しています。これが自分だと思っているのは、多様な人格のうちの一つとのイタリアの精神科医の指摘があります(平松園枝「自分らしく選ぶために」)
 大切なのは、いろんな自分に気づくことだそうです。明るい自分も短気な自分も、すべて自分の人格です。そう考えれば否定的な自分の一面を見て落ち込むこともありません。むしろ潜在する個性に気づき、前向きにさえなれる。間違っても、私はこういう人間と決めつけないことです。
  

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2012年04月05日

やる気

 「やる気」を出すには、どうすべきか。あれこれ思い惑うより、まずはちょっと“動いてみる”こと。これは最新の脳科学が教える知見です(池谷裕二・糸井重里著『海馬――脳は疲れない』)
 たとえば、主婦であるならば、掃除をしようと思い立って見ましょう。次の行動は掃除機のところへ、わが身を運ぶこと。そこから又、次の行動が続きます。次に、学生であれば "勉強しなければ" と考える。その為にはゲームやテレビを消し、まずは机の前に座ることが必要になります。すると脳の側坐核が刺激され、やる気が高まってくるという。このように最初の一歩が大切です。
 やり始めないと、やる気は出ないものです。座っていては、人生は始まらないものです。まずは体を動かして自分の心を揺さぶりましょう。そうする事で刺激された心が、今度は行動に拍車を掛けることでしょう。
  

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2012年04月04日

人の思い

 「なぜ山に登るのか」「そこに山があるからだ」と、英国の登山家が語った話は有名です。同じ問いに、日本の登山家の小西浩文氏は“人の思い”に気付けるから、と答えています。
 険難の峰を登るには、周囲の励ましや支えがあってこそ達成できます。こうした“人の思い”は、普段はつい見過ごしがちになります。が、生死を分かつ極限状態に置かれると、ダイヤのように尊く輝いて見えるという。「その『宝物』があるからこそ、人は新たな困難に、次の限界に挑むことができる」(『生き残る技術』講談社+α新書)含蓄ある言葉です。
  

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2012年04月03日

そこが問題です

 新年度を迎え、学校や会社に新入生や新入社員が入ってきています。その姿を見ていると、はつらつとしていて、周囲に新鮮な空気が広がっています。しかし、彼ら彼女らは、さわやかな外見ですが、心中は期待と不安が相半ばといったところでしょう。最近の調査でも、社会人になる心境を聞いたところ、ストレスに持ちこたえられるだろうかといった不安を挙げる人が多くいました。
 さらに新しい環境で、勉強や仕事、人間関係に慣れず、つまずくこともあることでしょう。まさに人生は成功と失敗、勝ちと負けの連続とも言えます。うまくいった時はいいですが、思うようにいかなかった時にどうするか。そこが問題です。
 日本人初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士が中間子論をまとめた1934年の日記には、「天才は限られてゐる、努力には限りがない」と、研究に苦闘する模様が記されています。失敗についても「失敗つたと思つた時に気をとり直すか否かゞ勝敗の分れ目である」と(『湯川秀樹日記』朝日選書)失敗して落ち込むだけでは、本当の敗北になってしまいます。前に向き直って、さあもう一度、と挑戦するところに次の勝機が生まれてきます。
  

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2012年04月02日

情熱

 桜がやっと開花しました。春の日差しが心地よい季節です。公園でベンチに腰掛けていると、外気温が高くなくても、太陽熱でポカポカと体が温まってきます。
 ある物体から放たれた熱エネルギーは、他の物体に吸収されて、温度の上昇に使われるそうです。放射するエネルギーが大きいほど、受ける側も温度が高くなります。これは人の営みにも、あてはまるのではないでしょうか。情熱に燃える人の感化を受け、人や社会、時代が動いていきます。幕末の志士・坂本竜馬も、その一人です。江戸時代の「藩」という枠を脱して、「世界のなかの日本」を志向しました。そして、固定観念にとらわれず、大局を見すえ、対話に各地を駆け回りました。その情熱にひかれた志士たちは、対立を乗り越え、「維新」という大目的を成し遂げました。
 詩人ホイットマンは語っています。「情熱――それなくして、人間と呼べようか?」と。  

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2012年04月01日

心の模様

 詩人・北原白秋の『洗心雑話』の中に「心柄といふものはほんの一寸した言葉のはしにもあらはれる」とあります。柄(がら)とは模様のことで、北原白秋は人柄や絵柄と同じように、人の心にも人の品位・性格を指す柄があると主張しています。
 心の模様は、十人十色です。ある時は、苦しみや悲しみの模様、またある時は、楽しみや喜びの模様を心に刻むこともある事でしょう。心にどのような模様を刻むかで、人生も決まる、といえましょう。
 仏法では、自分自身の善悪の行いが、自身の生命に刻まれて因(原因)となり、未来の果(結果)が定まる、と説いています。自身の行いによって、心の模様は決まるのです。  

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