2012年04月10日

必死の一人

 簡単な〝手品″を一つ。握った手にハンカチをかぶせ、中心をつまんで引き上げます。リボンや花が出るわけではありません。ハンカチ全体が引きずられて上がっていくだけです。これを見せながら、教育者は語ります。「子どもには、長所や得意とするものが必ずあります。一つでいいから見つけ、ほめてください。一点を引き上げることで、大きく成長を促すことができるのです」と。
 次に、握った手の下から指を入れ、中心をつまんで引くと、ハンカチは手の中を通って滑り落ちます。先の教育者は語ります。「欠点のみを責めると子どもは、やる気と自信をなくし、ますます落ち込んでいく」と。
 視点を変えれば、こうも例えられましょう。〝必死の一人″が立ち上がれば、それに引っ張られて、全体がレベルアップしていきます。教師が変われば生徒たちが、親が変われば家庭が、中心者が変われば組織が変わります。


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