2012年04月03日

そこが問題です

 新年度を迎え、学校や会社に新入生や新入社員が入ってきています。その姿を見ていると、はつらつとしていて、周囲に新鮮な空気が広がっています。しかし、彼ら彼女らは、さわやかな外見ですが、心中は期待と不安が相半ばといったところでしょう。最近の調査でも、社会人になる心境を聞いたところ、ストレスに持ちこたえられるだろうかといった不安を挙げる人が多くいました。
 さらに新しい環境で、勉強や仕事、人間関係に慣れず、つまずくこともあることでしょう。まさに人生は成功と失敗、勝ちと負けの連続とも言えます。うまくいった時はいいですが、思うようにいかなかった時にどうするか。そこが問題です。
 日本人初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士が中間子論をまとめた1934年の日記には、「天才は限られてゐる、努力には限りがない」と、研究に苦闘する模様が記されています。失敗についても「失敗つたと思つた時に気をとり直すか否かゞ勝敗の分れ目である」と(『湯川秀樹日記』朝日選書)失敗して落ち込むだけでは、本当の敗北になってしまいます。前に向き直って、さあもう一度、と挑戦するところに次の勝機が生まれてきます。


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