2012年10月26日

江戸の庶民

 元禄時代、江戸の庶民は、華やかな衣服を楽しむようになりました。すると幕府は「紅や紫、金糸銀糸などの衣装を着てはならない」との奢侈禁止令を発したそうです。町人たちは、やむなく茶や黒、鼠系統の地味な着物を着ました。
  しかし、それらの色に様々な変化をつけたそうです。それらを「団十郎茶」「水色鼠」など当時人気の歌舞伎役者や風月山水などから名前を取って、微妙な色合いを楽しみました。その数「四十八茶百鼠」という(吉岡幸雄著『日本人の創った色』)。使える色が制限されても、江戸の庶民は、豊かな色彩を生むたくましさがありました。  

Posted by mc1460 at 11:10Comments(1)TrackBack(0)つぶやき