2012年10月27日

スロー・リーディング

 今、スロー・リーディングが注目されています。スロー・リーディングとは“本をゆっくり読むこと”を指します。速読術のノウハウが語られる風潮の中で、もう一度、読書の原点に立ち返ろうとする試み、とも言えましょうか。
 読む速度によって本の印象は大きく変わります。仕事や研究で、多読・速読を余儀なくされることもあります。しかし、ゆっくりページを繰ってこそ、気がつく珠玉の言葉もあります。暮らしのかたちに合った、多様な読み方があっていいと思います。
 まことに至福の読書とは、読むリズムと理解の速度が呼吸・心拍とも連動した「本と心身とのアンサンブル」(山村修『増補 遅読のすすめ』ちくま文庫)に違いありません。  

Posted by mc1460 at 11:08Comments(0)TrackBack(0)つぶやき