2012年06月10日

切磋琢磨

 硬度の高いダイヤモンドは、原石同士で磨かれて人々を魅了する美しい輝きを放ちます。人間も、人間同士のかかわりを通して磨かれていきます。
 中国の最古の詩篇である『詩経』に切磋琢磨(せっさたくま)の故事があります。「切磋」は角や象牙を刀で切り、やすりで研ぐことだそうです。「琢磨」は玉や石を槌で打ち、砂や石で磨きをかけることです。これは学問をし、徳を修めるため、努力に努力を重ねることの意だそうです。また、友人同士で励まし合い、競い合って向上する意味にも使われます。
 孔子の『論語』(金谷治訳注)には「我れ三人行なえば必らず我が師を得」とあります。三人で行動したら、そこに自分の師を見つける。常に向上していこうとする心を持てば、皆が我が師であり、学び合うことができるのと説いています。

詩経
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A9%A9%E7%B5%8C  

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2012年06月09日

光の速さ

 光が真空中を進む速さは、秒速30万キロだそうです。科学者の研究によると、それより速いものは宇宙に存在しないそうです。しかし、秒速30万キロと言われても想像ができませんが、かりに地球から月まで時速約360キロのF1カーで走って44日間かかるのを、光は1・3秒で行ってしまうそうです。すごく早い事が実感できます。
 光が、1年がかりで進む距離を1光年といいいます。宇宙は、何万光年、何億光年との単位で語られる世界です。何とも想像がつきません。
  

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2012年06月08日

話し上手は、聴き上手

 心理学者メラビアンの分析によると、人と話をする時、約9割が「非言語的」なものによってメッセージが伝わると分析しています。メラビアンが言っている「非言語的」なものとは、言葉の意味・ 内容ではなく、話す人の声の調子、表情、身振りなどのことです(メンタルケア協会編著『人の話を「聴く」技術』)
 確かに、自分に当てはめてみて考えてみると、家族や友人とのコミュニケーションなどでも、気の利いたことを言えなくても、一緒に笑ったり泣いたり、相づちを打っている時に、深く心が通い合うと感じます。「話し上手は、聴き上手」という事です。

メラビアンの法則
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E1%A5%E9%A5%D3%A5%A2%A5%F3%A4%CE%CB%A1%C2%A7
  

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2012年06月07日

教育法

 江戸時代後期、大分県日田市に開かれた私塾「咸宜園(かんぎえん)」がありました。ここは、蘭学者の高野長英や兵学者の大村益次郎など、多彩な人材を輩出した名門校です。
 その教育法には、独特なものがありました。1本の線香が燃え尽きる間に読書し、2本目をたく間に、その感想を漢文で書く。さらに、3本目では詩文を作る。これは―書を読んで考え、即座に表現する力を養ったのだそうです。「時間があれば読書ができる」と、いうわけではない。多忙な中でも、時間を見つけ、学んでこそ、かえって、自らの血となり、肉となると教えました。現代にも通じますね。

咸宜園
http://www.city.hita.oita.jp/kangien/
  

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2012年06月06日

多くの人に感謝

 全盲ろうで東京大学教授の福島智さんがみえます。福島さんは9歳で失明、18歳で聴力を失いました。光と音のない世界――同じ境遇になれば誰もが孤独にさいなまれるはずです。
 その孤立の闇に窓を開けたのはお母さんでした。お母さんは指をぽんぽんたたく、指点字という手法を考案しました。これは、点字の組み合わせを利用して指から指へ言葉を伝える方法だそうです。初めて通じた言葉は「さとしわかるか」だったそうです。
 以来、福島さんは指点字を活用して努力を重ねました。そして、盲ろう者で初の大学進学を果たしました。さらに大学助教授、東大から学術博士号と、人生を開きました。福島智さんは、自身を陰で今も昔も支え続けてくれる多くの人に感謝し、バリアフリー分野の研究に携わり、ハンディと向き合う人の力になろうと行動しています。
  

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2012年06月05日

東北弁

 「負げでたまっか!」「負げてらんね!」「負げねえべ!」――東日本大震災の苦難と懸命に闘う東北の人々の誓いが胸を打ちます。それぞれの人、それぞれの土地で聞く短い一言の中に、家族、地域と共に歩んできた人生の重み、断じて未来を開いてみせるという決意の深さが、ずしりと伝わってきます。
 明治以降の標準語教育の中で、長らく東北弁は〝田舎者〟の代名詞のように扱われてきました。しかしこの10年来、東北各地では、岩手県気仙地方 の『ケセン語大辞典』の編纂、山形県三川町が開いてきた全国方言大会など、豊かな歴史と文化の象徴として、方言を見直す動きが進んでいます。青森県鶴田町では今月16日から、恒例の〝外国青年による津軽弁大会〟が開かれます。

外国青年による津軽弁大会2012
http://www.aptinet.jp/Detail_display_00003392.html
  

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2012年06月04日

ゴール

 法華経に出てくる「化城宝処(けじょうほうしょ)の譬え」をご存知ですか。
 説明しますと、宝のある場所(宝処)を目指して、砂漠を旅する隊商の一行がいました。砂漠を何日も歩き、疲労し切った人々が「もう進めない」と嘆くなか、導師は神通力によって城(都市)をつくり、「あの城に入れば、安穏になれる」と励まします。歓喜した人々は、気を取り直して砂漠を歩き、城に入りました。十分に休息したことを確かめた導師は、その城を消し去り、「真の目標である宝処は近い」と皆に説きました。
 この「化城宝処の譬え」は、仏の究極の目的は、一切衆生を成仏させることにあり、そこに到達させるために、途中で仮の教えを説いたことを述べています。いかなる挑戦にあっても、ゴールが遠大であれば、途中の「目標」を、一つ一つ乗り越えていくことが大事になります。
  

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2012年06月03日

両羽博物図譜の世界

 大空を、鳥のように飛びたい――山形・庄内藩に生まれた松森胤保(まつもりたねやす)は、12歳頃から鳥の絵を描き始め、生涯、東北の山野を駆け回りスケッチを続けたそうです。彼は50代後半、欧米の鳥類図譜を目にし、当時(明治時代)の日本には匹敵する文献がないことを慨嘆。60歳を前に〝欧米に負けない博物図譜″の執筆を決意しました。以来、68歳で亡くなる直前まで筆を休めず、精進し続けたそうです。図譜は「日本最古と思われる記録も多く、我が国の鳥類記録を大幅に書き換えるもの」(朝日選書『殿様生物学の系譜』)と高い評価を得ています。

両羽博物図譜の世界
http://library.city.sakata.lg.jp/matumori/index.html  

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2012年06月02日

横浜港の開港記念日

 きょう6月2日は、横浜港の開港記念日です。今では首都圏の玄関と言える横浜港も、開港前は民家がぽつぽつと点在するだけの寒村でした。それが開港後、生糸貿易をはじめとする往来の急増で、港は大いに栄えました。
 さらに、江戸に通じる東海道も、世界各地と結ぶ海路も賑わりました。合わせて交通手段も発達。貸自転車や、路線バスの源流とされる乗合馬車が横浜の町を行き交ったそうです。商機と見るや、蒸気船も京浜間を定期就航しました。鉄道が横浜・新橋間を結んだのは、開港からわずか13年後のことです。どれも「日本初」のものでした。
 この横浜から“われ先に”との気概で、陸路や海路を往来した、人々の溢れんばかりのエネルギー。それが、新たな文化を生み、文明開化の潮流を起こしました。寒村を大都市へと発展させた原動力は、ここにあったのではないでしょうか。  

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2012年06月01日

多数派が必ずしも正義とは限らないという

 ノルウェーの劇作家・イプセンの作品に『民衆の敵』(竹山道雄訳)があります。内容は、正義感あふれる医師が、町の温泉が毒に汚染されているのを発見、告発したドラマです。
 町長をはじめ利害にさとい人々は、この事実をデマとして隠蔽しようと画策を始めます。その結果、“民衆のために行動している”はずの医師は、糾弾された揚げ句、「民衆の敵」という烙印を押されてしまうのです。この作品でイプセンは世論とは、党派とは、正義とは何か、を描こうとしました。そして、多数派が必ずしも正義とは限らないという民主主義が陥りやすい問題点を鋭く指摘しています。

民衆の敵
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E8%A1%86%E3%81%AE%E6%95%B5_(%E6%88%AF%E6%9B%B2)  

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