2012年06月24日

最優先の価値

 スカイツリーの誕生で役目を終えた、東京タワー。この東京タワーを初め名古屋テレビ塔、大阪・通天閣(2代目)など、これらの構造設計を担当したのが、「塔博士」と呼ばれている内藤多仲氏です。
 今でこそ「塔博士」の愛称で呼ばれていますが、東京タワーが完成した時(昭和33年)は、一部で「パリのエッフェル塔に似ている」との声があったそうです。しかし彼は全く意に介さない。留学などで研究を重ね、日本の耐震建築技術を飛躍的に向上させた自信があったからです。
 彼にとって、「安全」こそ最優先の価値でした。安全性を追求した塔の形が似るのは「当たり前」だった(INAX出版刊『タワー』)。事実、東京タワーは完成から54年となる現在も、微動だにしない。
  

Posted by mc1460 at 11:09Comments(0)TrackBack(0)つぶやき