2012年06月30日
癖(くせ)で組め
「木は寸法で組まずに癖(くせ)で組め」。これは、伝統ある木造建築の世界に伝わる教訓です。
木は、今や数十分の一ミリ単位で加工できます。しかし、どの木も時間が経つとねじ曲がるなどの“癖”を持っています。それを見極めずに、設計図の寸法通りに製材し組み合わせても、癖が出て建物をゆがめてしまう恐れがあるのです。
その癖を生かせ、とは先人の知恵です。上手に組み合わせることで、木は互いの癖を補い合いながら建物をしっかりと維持させていくという(塩野米松著『木の教え』ちくま文庫)。厄介に見える癖は、机上の理論では計り知れない、千年の時を支える力を発揮します。
木は、今や数十分の一ミリ単位で加工できます。しかし、どの木も時間が経つとねじ曲がるなどの“癖”を持っています。それを見極めずに、設計図の寸法通りに製材し組み合わせても、癖が出て建物をゆがめてしまう恐れがあるのです。
その癖を生かせ、とは先人の知恵です。上手に組み合わせることで、木は互いの癖を補い合いながら建物をしっかりと維持させていくという(塩野米松著『木の教え』ちくま文庫)。厄介に見える癖は、机上の理論では計り知れない、千年の時を支える力を発揮します。