2019年02月08日

ウルトラマン

 「ウルトラマン」。光の国からやってきて地球を守る正義の味方は、瞬く間に子どもたちの心をつかみ、その後の兄弟シリーズも人気を博しました。「最も多く派生シリーズが誕生したテレビ番組」として、ギネス世界記録にも認定されています。
 ウルトラマンの生みの親・円谷英二監督は若いころ、ミスをきっかけに、予算も設備も調わない“格下”の映像制作に回されました。だが、そこで、少ない光量で撮影したネガを特殊現像で補正したり、粗末なセットを立派に見せるなど、数々の技術を編み出し、後の成功の基礎を築いたのです。
 “特撮はお金が掛かるのでは?”と問われた円谷監督はこう答えました。「冗談いっちゃ困るね」「大体トリックというのは貧乏の生んだ知恵なんだ」(昭和41年9月「キネマ旬報」)恵まれた環境がなければ、よい成果が出せないとは限らない。与えられた条件の中で、知恵を絞り、創意工夫を重ねる中で、誰にもまねできないほどの作品さえ生み出せる。苦難の中で、不屈の自己は磨かれる――これは人生の真理です。
 ウルトラマンは、地球では3分しか戦えなかった。その厳しい条件を課されながら、怪獣を倒した。ここにも、名作となった理由があるのかもしれない。  

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2019年02月07日

自分の耳で何を聞き取るか

 目や口を閉じたり、鼻の呼吸を止めたりはできますが、耳は手などを使わないとふさげません。耳は器官の中で、“遮る”ことから最も遠いといえるかもしれないですね。
 日蓮大聖人の御聖訓には「この娑婆世界は耳で法を聞いて仏道を得る国」(御書415ページ、通解)としたためられています。池田先生は「耳は、小宇宙から大宇宙に向かって開かれた『生命の窓』」と語っています。ならば、相手の耳に何を届けるか、自分の耳で何を聞き取るかが、自他共の幸福を築く上で重要となる事でしょう
  

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2019年02月06日

こんなにやりがいのある仕事

 配管工の仕事に「きつい」「汚い」「危険」の“3K”のイメージを抱く人は少なくありません。
 都内で上下水道工事店を営む若者が、一昨年から掲げた“3K”は「感謝」「稼げる」「感動する」です。まず自ら職人たちへの感謝を形にしました。言葉で、笑顔で、職場環境の改善で。すると皆がやる気に満ちてきたのです。個々の長所も見えるようになり、適材適所で現場を任せ、業績は向上。今春の給与引き上げも約束しました。
 彼は訴えます。「『水』をつなぐ仕事は『命』をつなぐ仕事だ」。大寒波で水道管の破裂が相次ぐと、休日にもかかわらず修繕に当たる職人の激励へ。心からねぎらうと、土にまみれた顔から笑みがこぼれた。「こんなにやりがいのある仕事はないですよ」と。  

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2019年02月05日

ありのままの自分

 この時期、寒風の中で色鮮やかに咲き薫る梅や椿の美しさに目を奪われます。
 花々は直接、何かをしてくれたわけではありません。ただ“咲いているだけ”です。しかし、自身の使命を全うするかのように色めく姿は、大切なことを教えてくれます。
 心理学者のアドラーは、「普通であることの勇気を持て」と訴えた。子の存在そのものが親にとっての喜びであるように、特別なことをした時にだけ自分に価値があるのではなく、“ありのままの自分でこそ他者に貢献できる”と捉えれば、生きる勇気が生まれると(岸見一郎著『生きづらさからの脱却』筑摩選書)納得!!  

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2019年02月04日

世界平和へもつながる道ですね

 A君が、B君のオモチャを取り上げ、B君が泣きだした。どう解決するか。中国の名門大学の研究者一行が、札幌創価幼稚園を視察した際、教員に質問しました。まずA君を抱きしめて、B君に優しいまなざしを注ぎながら、「どうしてB君のオモチャを取ったの?」と聞きます――と教員は答えたそうです。
 オモチャを取ったのには、園児なりの理由があります。抱きしめて安心させ、じっくり話を聞くことで、頭が整理され、相手を思いやる心も芽生えます。これは、創価学会の池田先生のエッセー集『21世紀の世界ビジョン――愛する北海天地から』(潮出版社)に紹介されていた話です。
 教員の説明に、研究者は「皆が幼少期にこういう教育を受ければ、世の中の大小の問題は必ず解決していけます」と。そして続けた。「世界平和へもつながる道ですね」と。  

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2019年02月03日

手書きの価値

 メールやLINEなどのSNSによるコミュニケーションの機会が急速に増える一方で、手紙やはがきの“手書きの価値”が見直されているようです。
 手紙文化振興協会代表理事のむらかみかずこさんは年間1000通の手紙を書くそうです。“2日前に来たメール”の内容は思い出せないものだが、手書きの一通であれば必ず相手の記憶に残る。“わざわざ手間を掛けて手書きしてくれた”という印象が、いつしか好意や信頼に変わるのです。  

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2019年02月02日

桜前線

 今、沖縄では、ヒカンザクラが開花となり、多くの観光客でにぎわっています。
 “桜前線”といえば南から北上していくものですが、沖縄のヒカンザクラは、沖縄本島の北部から“南下”します。一般に、秋に成長を止めた桜の花芽は、冬の寒さによって休眠から目覚め、気温上昇とともに成長を再開するそうです。ただ温暖な沖縄では、本島北部の方が早く低温になるため、花芽の目覚めがより早期に始まるそうです。  

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2019年02月01日

結果より過程

 プロ野球12球団のキャンプが、きょう一斉にスタートします。
 プロ野球で戦後初の三冠王となった野村克也氏。そのプロ野球人生は、南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)のテスト生として始まったが、1年目には解雇を通告されたこともありました。危機感を持った氏はプロ野球で生き残るために「1日24時間をいかに使うか」を真剣に考えました。他の選手が休んでいる間もバットを振り、試合後には相手投手の配球データを分析するなど、地道な努力を重ねたのです。
 45歳で引退するまでに本塁打王9回の大打者は、結果より過程を重視したという。「プロ野球の『プロ』は『プロセス』の『プロ』でもある」と(『私のプロ野球80年史』小学館)納得!!  

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