2016年09月11日

チリの9・11

 「9・11」を南米チリの人々は忘れません。1973年のこの日、軍事クーデターによって民主政治が葬られた日なのです。チリSGIのチネン理事長(当時)の家も機銃掃射を浴びました。以来、15年以上の恐怖政治の間、SGIの活動は管理下に置かれ、座談会も自由に開けなかったのです。
 エイルウィン元大統領らの闘いで、民政移管が成ったのは90年。その3年後、同志に春が訪れました。白銀のアンデスを越えて池田SGI会長がやって来たのです。チリは「50番目」の訪問国でした。そして、チリから初の名誉学位が贈られました。学位を贈ったペドロ・デ・バルディビア大学のマウレン総長も、元大統領らと共に闘い、投獄された一人。元大統領との対談集を通してSGI会長を知った総長は「二人の偉人が、互いの人間主義と連帯の思想に共感し、友情を育むことは、決して不思議ではない」と語っています。
 チリの民主化の価値は、それを非暴力で、歌やダンスや絵、“主婦が一斉に鍋を叩いて抗議する”といった文化の力で成し遂げた点にあります。これは東欧の民主化につながっていったとも評価されています。  

Posted by mc1460 at 11:53Comments(0)TrackBack(0)つぶやき