2014年08月11日

「伝え方」の重視

 企業のトップの多くが「伝え方」を重視しています。米国の巨大企業ゼネラル・エレクトリック社のジャック・ウェルチ元CEO(最高経営責任者)は、自身の後継に選ばれなかった2人の候補者に、電話でなく、ジェット機に乗って足を運び、直接”桜散る”と告げたという(「THE21」8月特別増刊号)
 いい情報を伝える役目は皆、喜んで引き受けるものです。しかし、言いづらいことを、いかに正確に、丁寧に、遅滞なく伝えられるか。そこに、個人の人間性が表れるし、組織が伸びていけるかどうかの鍵があるのです。  

Posted by mc1460 at 10:56Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月10日

ユーモアは「ふざけ」とは違います

 佐賀ユーモア協会の貞森比呂志会長は提唱しています。IQ(知能指数)やEQ(情動指数)と並んで、人を楽しませ元気づける力をHQ(Humor=ユーモア指数)として高め合ってはどうか、と。
 氏は、かつて聖教新聞で語っています。「ユーモアや笑いは、勇気と希望の扉を開く“心のカギ”」。そして「創価学会にはHQの高い人が多い」とも。
 ユーモアは「ふざけ」とは違います。苦労を重ね、乗り越えたからこそ、ユーモアに味が出るのです。大病や家族の不幸に負けず、100世帯以上に弘教した婦人は「何でそんなに“前向き”か? だって“後ろ向き”は歩きにくいでしょ!」。多額の負債を乗り越え、年商数十億円の会社を築いた壮年は「売り上げが下がっても、“やる気”は上がりっぱなし!」と語っています。  

Posted by mc1460 at 08:59Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月09日

8月9日長崎

 広島に投下された原爆はウラン型、長崎はプルトニウム型です。なぜ2度も、なぜ長崎までも――「8月9日」は問いかけています。
 長崎で被爆した体験を紐解くと、共通する証言が得られました。「朝から空襲警報が鳴った。しかし、すぐに警報が解除されたので、防空壕から外へ出た。その後、原爆が落とされた」
 原爆搭載機を含む米軍の爆撃機B29が、少数で来襲。それを偵察機と判断したためでした。だが、大本営参謀の備忘録によると、広島に原爆を投下したB29が発したものと同じコールサインを、長崎投下の5時間前、日本軍は傍受していました(『原爆投下』松木秀文・夜久恭裕共著、NHK出版)。
 これは、2度目の投下を察知しながら、手をこまぬいていたことになります。原爆の歴史を知るほどに確信するのは、原爆とは、生命を奪う「権力の魔性」の産物にほかならないという事実です。  

Posted by mc1460 at 11:35Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月08日

人が受け取る感覚

 人が受け取る感覚には、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)が全て関わっています。例えば、他者とコミュニケーションを取る際も、大事なのは言葉の内容だけとは限りません。身だしなみ、声の調子に気を使うことで、相手の印象は大きく変わるのです。
 夏季休暇などを利用して、親類に会ったり、友と旧交を深めたりする機会が増えるこの時期。相手を思う心に、こまやかな配慮、ちょっとした工夫を加えて、さわやかに友情の語らいを広げたいものです。  

Posted by mc1460 at 11:34Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月07日

ダーク・ツーリズム

 「ダーク・ツーリズム」という考え方があります。これは最近、本格的に提唱され始めたので、ふさわしい日本語訳はまだありません。直訳だと「ダーク」は「暗い」、「ツーリズム」は「観光」。すなわち、戦争や災害など、人々が苦難を受けた土地を訪れようという試みです。
 修学旅行などで、広島、長崎や沖縄を訪れ、語り部の話に耳を傾けるような形では、日本でも以前から行われてきています。そう考えれば、「暗い」と「観光」では、正反対のイメージを受けますが、「悲しみを忘れず継承する」「自分の生き方を問い直し、人生観が深まる」など、大きな意義が指摘されているようです。  

Posted by mc1460 at 11:36Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月06日

声によるコミュニケーション

 日本で黙読の習慣が定着したのは、明治以降というのが通説となっています。その根拠として、明治10年ころまでに「新聞縦覧所」という施設が各地につくられ、そこで人々は新聞・雑誌を朗読したり、討論したりしていました。「新聞雑誌などの印刷物はあくまでも演説や討論の材料に過ぎず、声によるコミュニケーションこそが主体であった」(「明治の声の文化」森洋久)
 人間が言葉を獲得して以来、言葉とは「声」を通して発せられるものであり、文字が発明された後も、文字は声と切り離せなかったのです。  

Posted by mc1460 at 11:32Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月05日

玉川上水

 東京にある玉川上水は今から361年前、江戸幕府の命を受けた玉川庄右衛門、清右衛門兄弟によって開削されました。上流域では、今も水道水の原水として使われています。
 上水は、わずか8カ月で完成したが、事業は困難の連続でした。多摩川の取水口(羽村市)から終点の新宿御苑付近に至る43㌔は、ほぼ平たん。標高差は92㍍しかありません。一説には、微妙な勾配を見極めるため、線香束の火を光源にした方法で、夜間に測量を重ねたとも伝えられています。
 さらに、地質の問題による経路変更もありました。こうした問題から、幕府から与えられた資金が底をつき、玉川兄弟は家を売って事業を続けました。しかし〝水不足に苦しむ庶民のため〟という大情熱が、兄弟を突き動かしました。
 羽村取水堰の近くには2人の銅像が立ち、流れを見守っています。人の寿命は尽き果てても、ささげた誠は、受け継ぎ守る人を得て、百年千年の時を潤し流れるのです。  

Posted by mc1460 at 11:33Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月04日

人間の発展

 米国の言語学者チョムスキー氏は、人間の言語能力に関する独創的な理論と、歯に衣着せぬ政治批評で知られています。
 インタビューで〝理想の教育〟について問われると、ある教授の逸話を引き合いに出しました。「今学期はどんな内容をカバーする(扱う)のですか」。世界的に有名な物理学の教授が学生に聞かれた。教授はこう答えたという。「何をカバーするかは問題じゃない、重要なのは君らが何をディスカバー(発見)するかだ」(『知の逆転』NHK出版新書)。
 教え込むよりも、発見を促す教育に、氏は理想を見ています。それが人間の発展へつながるからと確信しているから。  

Posted by mc1460 at 11:13Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月03日

なつかしい未来

 広井良典著『人口減少社会という希望』(朝日選書)で紹介されていたのが「なつかしい未来」という概念です。著者は、今の学生のローカル(地方)志向に注目しつつ、人口減少社会ならではの「豊かさ」や「幸福」を考察しています。
 日本の伝統的な価値を再生し、かつて世界が憧れた、生き生きとした地域コミュニティーのイメージである。それは郷愁ではなく、新たな成熟社会の創造であると強調しています。  

Posted by mc1460 at 11:45Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月02日

何も知ってはいなかった

 写真家の土門拳氏が撮影の依頼を受け、広島を初めて訪れたのは、原爆投下のあと10年以上たってからのことだったそうです。土門氏にとって伝聞で理解していただけの「ヒロシマ」は、もはや“過去のこと”で、忘却のかなたにありました。
 ところが、である。現地に到着した氏は狼狽したという。実際、目にしたヒロシマは、なお生き続けていた。“忘れていたというより、実は、はじめから何も知ってはいなかったのだ”と土門拳氏は述懐しています。  

Posted by mc1460 at 11:31Comments(0)TrackBack(0)つぶやき

2014年08月01日

ユニバーサルデザイン

 風呂場に並べて置かれたシャンプーとリンス。お湯をかぶっている洗髪中に、同じ形状の容器を判別するのは難しいですね。目をつぶっていても、どちらか分かるように、シャンプーの容器の側面には凹凸がついています。
 パソコンのキーボードの「F」と「J」についている突起。このおかげで、触っただけで、最初に両手の人さし指を置く位置が分かるようになっています。これらは年齢や障がいの有無などにかかわらず、誰もが利用できるよう設計された「ユニバーサルデザイン」とよばれています。気づかないところで、皆がその恩恵を受けているのです。
  

Posted by mc1460 at 11:30Comments(0)TrackBack(0)つぶやき