2012年11月12日

相手の状況

 釈尊の弟子・舎利弗の失敗話です。ある時、鍛冶屋と洗濯屋が舎利弗に法を求めに来ました。本来なら、金属を連打する鍛冶屋には呼吸を整える修行を、清潔さを求める洗濯屋には命を清める修行を教えるべきでした。しかし、舎利弗は誤って、両者に逆の修行法を授けてしいました。二人は修行に励んでも手応えを得られず、仏法に不信を抱いてしまいました。
 舎利弗の過ちの原因は、二人の仕事の内容をしっかり聞いていなかった点にありました。多くの修行法に精通した舎利弗でも、相手の状況を踏まえなければ、的確な指導はできないのです。  

Posted by mc1460 at 13:55Comments(0)TrackBack(0)つぶやき