2012年11月09日

ルネサンス

 『十二世紀ルネサンス』(伊東俊太郎著、講談社学術文庫)という本があります。通常、ルネサンスとは、イタリア・ルネサンスのことで、14~16世紀に起きた運動を指します。しかし、この書では西欧世界の文化的基盤が準備された12世紀にも、ヨーロッパ文化の一大転換期があったと指摘しています。
 曰く、この転換を可能にした要因が、外的にはイスラム文明との出あい。そして、内的要因の一つは「農村の生産力向上」だった。すでに9世紀ごろから、農地を三つに分けて、一つの農地を必ず休ませ、地力を回復させる農法なども普及している、と。
 これまで社会の進展をリードしてきたのは都市の市民階級といえるでしょう。だが、それを支えてきたのは「食」を生産する農村です。創価学会の牧口初代会長は『人生地理学』で農民が「自ら勤労の習慣と共に倹約の気風を生す」と、その勤勉さを讃え、“民衆の大地”がひとたび動けば、時代に大きな力を与えると指摘しています。

十二世紀ルネサンス http://library666.seesaa.net/article/34244062.html  

Posted by mc1460 at 11:09Comments(0)TrackBack(0)つぶやき