2012年11月24日
みんなのため
「昔な、秋田の国に、八郎って山男が住んでいたっけもの」――斎藤隆介・作の「八郎」の冒頭部分です。
心優しい山男・八郎は、家一軒ほどの大男です。ある日、浜で幼い男の子が泣いていました。男の子は八郎に訴えました「海が荒れて村の田んぼが潮水をかぶってしまう」と。そう聞くと、八郎は山を動かし波をせき止めました。しかし、海は一段と荒れ狂い、田んぼに押し寄せてきました。ついに、八郎は体を張って、自ら海へ。波を押し返しながら叫びました。「分かったァ! おらがなして今までおっきくおっきくなりたかったか!」「こうしてみんなのためになりたかったなだ」と。
心優しい山男・八郎は、家一軒ほどの大男です。ある日、浜で幼い男の子が泣いていました。男の子は八郎に訴えました「海が荒れて村の田んぼが潮水をかぶってしまう」と。そう聞くと、八郎は山を動かし波をせき止めました。しかし、海は一段と荒れ狂い、田んぼに押し寄せてきました。ついに、八郎は体を張って、自ら海へ。波を押し返しながら叫びました。「分かったァ! おらがなして今までおっきくおっきくなりたかったか!」「こうしてみんなのためになりたかったなだ」と。