2012年01月21日

象形文字

 小学校低学年の子が、来の字を「米」と書き間違えました。理由は上の横棒を引き忘れた、と。確かに、米の字に横棒一本を加えれば「来」になります。
 「来」の語源を知っておもしろいことが分かりました。本来、来の字は「來」と書きます。ムギが実って芒(穂先のとげ)を大きく左右に張り出した様をかたどった象形文字なのです。「来」は米と同じ穀物が起源でした。では、あながち「米」でも間違いではないかも。

 古代中国では、ムギを意味する「來」と「やってくる」動作を表す単語は同音だったそうです。理由は抽象的な意味の動詞などは象形文字化しにくい。そこで「來」を当て字にしたのだという(阿辻哲次著『漢字の知恵』ちくま新書)
 メールを否定はしませんが、人間は言葉を使い、あらゆる事象を表現することができます。見聞きして感じたこと、心に描いたことを相手にどう伝えるか。その道具が言葉です。会って話すことで、心が伝わります。
  

Posted by mc1460 at 07:27Comments(4)TrackBack(0)つぶやき