2017年05月25日

一斗缶に入った小豆

 昭和の名作曲家・古関裕而氏。その名を知らなくても、氏、作曲の高校野球の夏の大会歌「栄冠は君に輝く」を知る人は多い事でしょう。軽やかなリズムで歌うと、聴く人の顔も明るくなっていきます。
 古関氏は国民的な楽曲を世に送る一方、校歌も数多く手掛けました。ある時、氏のもとに、北海道の小学校の校長から校歌の作曲依頼が届いきました。手紙には、小さな学校ゆえ予算が足りず、満足な御礼はできないが、思い切って連絡しました――と綴られていたそうです。氏は熱意に応え、無償で曲を作くりました。
 後日、氏の自宅に一斗缶に入った小豆が届いきました。この小豆は校歌の御礼にと、児童たちが家から一握りずつ持ち寄ったものでした。真心の詰まった御礼に、氏は胸を熱くしました。  

Posted by mc1460 at 13:48Comments(0)TrackBack(0)つぶやき