2017年05月13日

荒城の月

 心結ばれた関係にありながら、対面していなかった2人が、初めて会ったのは異国のロンドンでした。この2人とは「荒城の月」を作詞した土井晩翠と、曲を付けた滝廉太郎です。
 廉太郎は将来を嘱望され、ドイツの音楽学校に留学しましたが、病を患い、失意の帰国の途中でした。名曲を世に送った仲だけに、晩翠は、意気消沈する廉太郎を心から励ましました(西原康著『滝廉太郎』潮出版社)
 同曲を構想する際、晩翠は故郷・仙台の青葉城址や福島の若松城(鶴ケ城)などを、廉太郎は子ども時代を過ごした大分・竹田の岡城址を思い浮かべたという。共に自身を育んでくれた地の情景から創作し、それが融合して、不朽の楽曲は生まれたのです。  

Posted by mc1460 at 11:43Comments(0)TrackBack(0)つぶやき