2017年05月17日
師弟
日本を代表する磁器の有田焼。初代酒井田柿右衛門が色絵磁器を完成させて以来、15代まで伝統を継ぎ、美を昇華し続けるのが、柿右衛門窯です。
人間国宝の14代柿右衛門は生前、13代の父との逸話を語っています。若き日に出品した展覧会。父が自分の作品を見て、「あれは駄目だ。出すと恥をかくぞ」と職人に言う。職人が「止めたらどうですか」と返すと、父は「出させろ」と。
「作品を世の中に出すということは、自分の生き方を大衆の面前にさらしていくということ」を父は教えようとしたのだ。父は、親というより師匠でした。「師弟という仕組みにはまって初めて人間の生活や文化は、生き続いているわけですし、それをいい形で未来へ残していきたいですね」と14代は語っています。
人間国宝の14代柿右衛門は生前、13代の父との逸話を語っています。若き日に出品した展覧会。父が自分の作品を見て、「あれは駄目だ。出すと恥をかくぞ」と職人に言う。職人が「止めたらどうですか」と返すと、父は「出させろ」と。
「作品を世の中に出すということは、自分の生き方を大衆の面前にさらしていくということ」を父は教えようとしたのだ。父は、親というより師匠でした。「師弟という仕組みにはまって初めて人間の生活や文化は、生き続いているわけですし、それをいい形で未来へ残していきたいですね」と14代は語っています。