2013年02月21日

自らの環境

 秋田県の伝統工芸・樺(かんば)細工の第一人者である小柳金太郎氏は、材料の樺の木を、こう語っています。「厳しい気候の中で育ったものほどええのだスな。育った条件が悪いほど、樺の繊維が硬く、細かくてな、弾力もあるのだスね。表面の皮を削っていくとええ色つやが出てきまスわ」(野添憲治著『みちのく職人衆』)。困難な環境で育った木々ほど、極上の風合いを、かもし出すと小柳金太郎氏は語ります。
 人もまた厳しい境遇を嘆くだけでは、何も生まれません。自らの環境と、どう向き合い、それをバネとして飛躍していくか。自分らしく、たえず「よりよくなっていく」自身の戦いの中にこそ、極上の人生は紡ぎ出されていく事でしょう。  

Posted by mc1460 at 11:45Comments(0)TrackBack(0)つぶやき