2011年12月22日

「異体同心」の団結

 戦いにおいて、団結の重要性は、どれほど強調しても強調し過ぎることはありません。思いの合わぬ人間がいかに集まっても、結局は「烏合の衆」となり、勝利をつかむ事はできません。仏法では、心を合わせる「異体同心」の団結を重視しています。
 
 日本中世の軍記物として有名な「平家物語」に、そうした逸話が登場しています。破竹の勢いで平家を追討した源義経に関するエピソードです。
 屋島の戦いに船出する淀川河口で、軍議に臨んだ義経。部下から、平家方の攻撃に備えて、船を後退しやすくするよう進言されましたが、それを「逃げ支度」と罵倒します。生じた感情の“しこり”は解けるどころか、その後、事有るたびに増幅していきます。結果、機転・行動力にたけた義経も、平家滅亡の後、非業の最期を迎えることに。

 相手への深い信頼を欠いた言動は、感情的な反発を生み、団結が破れる因となります。逆に、相手へのこまやかな配慮は、団結の“核”として、皆の心を結びます。「異体同心」の団結が勝利への道です。
  

Posted by mc1460 at 14:26Comments(1)TrackBack(0)つぶやき