2019年01月14日
あの時の一言
幼少の頃、内気な性格だった画家の東山魁夷氏は、部屋で絵本を見たり、絵を描いたりしていたそうです。そんな氏を外の世界に連れ出したのが幼稚園の先生でした。“黒板にチョークで描いた花やチョウ、犬などを褒められた時は本当にうれしかった”と氏は述懐しています(佐々木徹著『東山魁夷ものがたり』ビジョン企画出版社)
中学校でも先生に油絵を褒められ、次第に画家を志すようになりました。父親の猛反対に遭い、先生に泣いて打ち明けると、「親孝行は親が生きている間だけのことではない」と。さらに先生は熱心に父親を説得してくれたそうです。
周囲の“あの時の一言”がなければ、国民的画家は生まれなかったかもしれませんね。励ましは、時に人生を左右します。とりわけ若い頃に認められ、信頼された記憶は心に深く刻まれ、その人を力強く支えていくのです。
「褒める」とは相手の長所を発見し、正しく評価する行為です。ピントの外れた褒め言葉は「お世辞」と見透かされます。褒める側の「目」も試されているのです。
中学校でも先生に油絵を褒められ、次第に画家を志すようになりました。父親の猛反対に遭い、先生に泣いて打ち明けると、「親孝行は親が生きている間だけのことではない」と。さらに先生は熱心に父親を説得してくれたそうです。
周囲の“あの時の一言”がなければ、国民的画家は生まれなかったかもしれませんね。励ましは、時に人生を左右します。とりわけ若い頃に認められ、信頼された記憶は心に深く刻まれ、その人を力強く支えていくのです。
「褒める」とは相手の長所を発見し、正しく評価する行為です。ピントの外れた褒め言葉は「お世辞」と見透かされます。褒める側の「目」も試されているのです。