2014年06月11日

未来と向き合う

 子どもは自分たちに対する大人の発言や態度に敏感です。哲学者B・ラッセルは「彼らの幸せを本当に願ってくれる人びとと、彼らをある計画のための素材としか考えていない人びととの違いを本能的に感じとる」(安藤貞雄訳)と。
 子どもとは、同じ目線に立って、真摯に接したいものです。それは、未来は彼らの中にあるからです。子どもと向き合うのは、自分の未来と向き合うことでもあるのです。
  

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2014年06月10日

磨かれていく

 硬度の高いダイヤモンドは、原石同士で磨かれて人々を魅了する美しい輝きを放ちます。人間も、人間同士のかかわりを通して磨かれていくのです。
『詩経』に切磋琢磨の故事がある。「切磋」は角や象牙を刀で切り、やすりで研ぐこと。「琢磨」は玉や石を槌で打ち、砂や石で磨きをかけることです。学問をし、徳を修めるため、努力に努力を重ねることの意です。また、友人同士で励まし合い、競い合って向上する意味にも使われます。
『論語』(金谷治訳注)には「我れ三人行なえば必らず我が師を得」とある。三人で行動したら、そこに自分の師を見つける。常に向上していこうとする心を持てば、皆が我が師であり、学び合うことができるのです。  

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2014年06月09日

母への思い

上京し、板前で働く青年にボーナスが出ました。故郷の母親に仕送りをしようと手紙をしたためた。「三万円を送ります」と書きかけ、筆が止まる。少し考えた後、「三」の字に2本の縦線を書き加えて、「五」にしました。
これは、昭和のテレビドラマ「前略おふくろ様」の一場面です。五万円は時代からして大層な額だったはずです。青年には買いたいものもあったことでしょう。そんな私欲を軽々と越えた母への思いに、胸が熱くなります。  

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2014年06月08日

努力

「他者とつながるためには努力が必要です。」そう昭和女子大学の坂東眞理子学長が書いています。大切なのは「自分から」働き掛けることだ、と。そして、受けた恩を返す”恩返し”にこだわらず、誰であれ、助けを必要としている人を助け、助け合いの輪をつないでいく”恩渡し”を呼び掛けています(『つなぐ力つながる作法』潮出版社)  

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2014年06月07日

高杉晋作

「有志の者、相集まり候」――151年前の6月7日、23歳の青年が長州藩に提出した意見書は、常識破りでした。 「藩士、陪臣、軽卒を選ばず、同様に交わり、力量を蓄え、堅固の隊に調え申す」。幕末志士・高杉晋作による「奇兵隊結成綱領」の一節です(一坂太郎著『高杉晋作の手紙』講談社、現代表記に改めた)。
戦は武士の仕事という常識を否定。身分を問わず倒幕の勢力を糾合しました。晋作は奇兵隊を「有志隊」とも呼びました。作家の山岡荘八氏は、小説『高杉晋作』で考察しています。「平等にも二つの種類がある。われらはみな凡人である……と称して平均化すると(中略)士気はあがるわけがなかった」「われらもまた国難をになう武士であり得るのだ……となると、誰も彼もが昂然として気風のたかぶりを見せてくれる」  

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2014年06月06日

自分次第

頭がいいのと悪いのと、どれくらい差があるのか。創価学会の戸田第2代会長は、一本の線を引いて語ったそうです。「この線の『上』と『下』くらいの差しかないんだよ」。この「線一本の差」を隔てるものが、「挑戦の心」なのでしょう。
天才でなくても努力して大成した人はいますが、努力なくして大成した天才はいません。 つまり、努力を続けられる「心の強さ」に勝る才能はないのです。創価学会の池田名誉会長は「努力すればするほど、夢は大きくなっていく。『夢』という生きものは、『努力』 という食べ物を食べて大きくなる」と述べています。
私たちの生命に秘められた無限の可能性。それを引き出せるか否かは、すべて自分次第なのです。  

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2014年06月05日

なぜそうなるのか

「子どもを注意する際は理由を添えて!」。と、「子育てを楽しもう!」で、原坂一郎さんが、2秒程度でもいいから、理由を添える大切さを強調しています。その理由として〝いけない理由が頭の中にインプットされることで、次回以降、言われなくてもそうする確率がうんと高くなる〟と解説しています。
記憶術でも、「なぜそうなるのかを理解した方が、丸暗記するよりも頭に残る」とは、よく言われる話ですが、〝過程を理解する大切さ〟は、他者とのコミュニケーションの際にも当てはまるのではないでしょうか。  

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2014年06月04日

田園風景

「微笑みかけているような実り豊かな地」(時岡敬子訳)――明治初期に来日した英国の紀行作家イザベラ・バードが感動した、日本の田園風景です。
稲は、これから株が分かれて茎や葉が増え、穂も出始める。花粉の形成も始まり、最も注意しなければいけないのが梅雨時の低温です。冷害を防ぐため、田んぼの水を深く張って調節するなど、農家は気が抜けない毎日となります。
営農の努力は、品種改良の分野でも続けられてきました。江戸時代には『会津農書』や『清良記』などの農書が各地で著され、早くも多数の品種名が出てきています(鵜飼保雄・大澤良編著『品種改良の日本史』悠書館)  

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2014年06月03日

5年連続盗塁王

5年連続盗塁王に輝いたプロ野球・阪神タイガースの赤星憲広元選手は、一、二塁間をおよそ3・2秒で走ったそうです。投手が投げ、捕手の送球が二塁に到達するまでの時間も平均3・2秒。単純に考えれば、セーフの確率は五分五分となります。だが赤星選手は、盗塁成功率8割以上を誇りました。 秘訣は何か。氏は、まず「走る勇気を持つこと」だと答えています。そして、走る勇気を持つには、「準備をすること」が必要だと(『頭で走る盗塁論』朝日新書)
相手投手や捕手、内野手の体の動きを観察する。データから配球パターンを割り出す。打者の特徴、アウトカウント、点差、風向きなどを考える。万全の準備が盗塁する決断を生む。裏付けのない勇気は、ただの無謀に過ぎないのだと強調しています。  

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2014年06月02日

ゲーミフィケーション

生活や商品サービスなどに、ゲームの要素を取り入れる“ゲーミフィケーション”が増えています。例えば「歩数競争」。歩数計の数をネットでつなぐと、全国の参加者との比較が可能になる。自ら想定した“ライバル”とゲーム感覚で競い、健康増進への励みにしているのです。
“ゲーミフィケーション”は、「一人では、継続するのがつらい領域」で応用しやすい要素を持っています。ダイエットや禁煙、勉強に加え、燃費を競うサイトもあります。“エコ運転”を競うことで、環境問題にもひと役買っているものまで。
競争にも2種類あります。誰かが勝って利益を得ると、誰かが負けて不利益を被り、全体では利益と不利益の総和がゼロになる「ゼロサム・ゲーム」。もう一つが、互いに利益を得る「互恵的」な競争。当世の“ゲーミフィケーション”は後者で、競争を目的のための手段として、うまく利用していきましょう。  

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2014年06月01日

ラグビー

 2019年にワールドカップ日本大会を控えるラグビー。一昨年6月、日本人初の国際ラグビーボードの殿堂入りを果たしたのが、元日本代表の坂田好弘氏です。彼は32歳で現役引退後、昨春まで36年間、大阪体育大学監督を務めました。
同大学は1985年以降の7年間で関西大学Aリーグを4度制覇しましたが、その後は優勝から遠ざかっています。そんな時、氏はニュージーランドへ。全く未経験の子どもたちにラグビーを教えたそうです。
どう指導するか悩んだ末、一緒に遊ぶことにした。教えるのをやめ、いきなりゲームをしたのです。子どもは口で説明するより、ずっと早く上達したそうです。この経験を通し、氏は「言葉だけでは忘れてしまう。見せてもらえば記憶に残る。一緒にやらせてもらうと理解する」という“コーチングの極意”を再確認しました。大学で実践に移し、関西王者に返り咲いた(『心で見る』ベースボール・マガジン社)。  

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