2012年09月17日

新たな歴史

 「身はたとひ/武蔵の野辺に/朽ちぬとも/留め置かまし/大和魂」。これは獄中で、吉田松陰が門下生に綴った『留魂録』の冒頭に掲げられた辞世の句です。
 その中で彼は、お互いが「志」を同じくする大切さを訴えています。「天下の大事を成功させるためには、天下の有志の士と互いに志を通じなければならない」。そして、わが理想の実現を愛弟子に託しました。「同志諸君、切に頼む。頼むぞ」と。
 この『留魂録』を書き終えた翌日、松陰は30歳の生涯を閉じました。だが、彼の「魂」は消えませんでした。『留魂録』を読んだ高杉晋作、久坂玄瑞など、後事の一切を託された松陰の弟子たちが、師の魂の叫びを胸に陸続と立ち上がり、新たな歴史を切り開く原動力となった事は歴史が証明しています。  

Posted by mc1460 at 11:36Comments(0)TrackBack(0)つぶやき