2017年08月17日

ひとはなぜ戦争をするのか

 今の文明で最も大事だと思われる事柄について、一番意見を交換したい相手と書簡を交わしてほしい――アインシュタインは1932年、国際連盟からの依頼を快諾しました。選んだテーマは「戦争」。相手は心理学者のフロイトだった。
 アインシュタインは、戦争の根本原因が「人間の心」にあると考えていました。フロイトに問うた。「人間の心を特定の方向に導き、憎悪と破壊という心の病に冒されないようにすることはできるのか」(『ひとはなぜ戦争をするのか』浅見昇吾訳、講談社学術文庫)
 フロイトは、人間から攻撃的性質を取り除くことはできないとしつつ、それでも、「文化」の力によって、人間の心を平和の方向へ変化させ、戦争の終焉へ歩み出すことは可能だ、とつづっています。  

Posted by mc1460 at 13:29Comments(1)TrackBack(0)つぶやき