2017年06月24日

匠の話

 作家の野添憲治氏がまとめた『聞き書き 知られざる東北の技』(荒蝦夷)に、銘木づくりの匠の話があります。
 要旨を紹介します。加工後の利益を見込んで丸太を買う。まれに値踏みが外れることがある。その際、反省すべきは損をした時ではなく、想定外の利益を出した時だと示されています。
 人間が生きる何倍もの時を、大地に根を張り、風雪に耐えてきた木と向き合えば、おのずと畏敬と謙虚の念が生まれます。その木から不相応な利益を得ることに、恥ずかしさを覚えると綴られています。  

Posted by mc1460 at 11:40Comments(0)TrackBack(0)つぶやき