2017年06月13日

胸突き八丁

 「胸突き八丁」という言葉があります。これは富士登山で、頂上付近は急で、息がつまるほど苦しいが、登頂のためには一番大事な時である、というところから、「詰め」の大切さを言うのだそうです。
 人間国宝、桂米朝さんも「サゲ(噺の最後のこと)の前」が最も「大きな緊張」の時であり、この時に客が物を落とすなど、ハプニングが起こると、それまでのすべての苦労が「水の泡」になるといっていました。
 ゆえに、落語家は「あらゆる技術を駆使」して、「ラストの数分間」を乗り越える。サゲの前では、「無駄な言葉は一語も許されませんし、そして必要な言うべき言葉は一語も抜けてはいけない」(『芸道百般』筑摩書房)  

Posted by mc1460 at 11:38Comments(1)TrackBack(0)つぶやき