2016年11月28日

聞き流していた

 銀行のATMを監視する部署に配属された人の話。業務は、ATM近くにある電話からの問い合わせに対応すること。客によっては、お金の出し入れができず、怒りをぶつけてくる。繰り返し聞く痛烈な言葉に、退職さえ考え始めたそうです。
 上司に胸の内を告げると、同僚が客に対応している録音を聞いてみようと提案されました。同時に、客が〝ありがとう〟と言った回数、自分が〝この客は嫌だ〟と思った回数を数えるよう指示されました。
 約70件の録音のうち、嫌だと思ったのは5件。「ありがとう」は40回も耳に入ってきました。日頃は、〝この仕事は怒られるもの〟と思い込み、客の感謝の言葉を聞き流していたのです(『対話の達人Ⅱ』出版文化社)  

Posted by mc1460 at 11:56Comments(0)TrackBack(0)つぶやき