2015年03月24日

人生は建築

 1914年(大正3年)に東京駅が開業して101年。3年前、戦災で焼失した部分の復元工事を終えた「ドーム型屋根の赤れんが駅舎」は、新たな観光スポットとなっています。
 〝赤れんがの壁面にドーム型屋根の建物〟というと、大阪の中之島の中央公会堂が思い浮かびます。実はどちらも、辰野金吾氏の設計によるものなのです。
 日本銀行本店など200を超える建築に携わり、〝ヨーロッパ風日本建築の開祖〟といわれる辰野氏も、初めから英才だったわけではありません。工部省工学寮(現在の東京大学工学部)に最下位で滑り込み、猛勉強の末、首席で卒業。イギリスで建築学を学びました。そんな自身を「俺は頭が良くない。だから人が一する時は二倍、二する時は四倍必ず努力してきた」と語っています。
 人生はしばしば、建築になぞらえられます。それは建築が、力学、デザイン、法律、歴史……つまり人間と環境に関わる万般の知識と知恵を結集した総合芸術だからであろう。  

Posted by mc1460 at 11:39Comments(0)TrackBack(0)つぶやき