2014年05月01日

梅干し

 百年を超える梅干しがあります。さすがに長い年月の間にすっかり干からびていますが、梅酢を足すと膨らんできて見事に蘇るという。
梅の専門店を経営する乗松祥子さんも、百年持つ梅干しを目指しているそうです。決め手は、仕上げの“干し”の工程にあるそうです。あと1、2時間で干しを終えるもの、もう1日必要なもの――何百とある梅の一つ一つを見分ける。素人には気の遠くなるような作業に思えます。が、乗松さんは“自分の思いが梅干しの出来上がりに表れる”と語る。“梅の表情が見える”とも(『百年の梅仕事』筑摩書房)。
梅に百年の生命を宿らせる。その決め手は、梅の一つ一つに個性を見るほどの愛情と実感しました。  

Posted by mc1460 at 11:55Comments(0)TrackBack(0)つぶやき